里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

水墨画「紅花」

2024年06月30日 | 水墨画:草花
画仙紙 半切1/3 
 

知人から紅花を頂きました。
紅花と言えば山形県が知られていますが、小規模ながら当県南部でも作られています。
元々は染料として作られていたわけですが、今は専ら切り花として作られることが多い。
近年はこの時期になると毎年のように旬の花としてニュースに取り上げられます。
今年も過日出荷を始めたと生産者の方のインタビューとともに報じられていました。
例年より1週間から10日早いようです。この天候ですから容易に察しがつきます。
紅花は花や萼が実にユニークで画になります。
紅花と言っても初めから赤いわけではありません。咲き始めは黄色、そしてオレンジ色から次第に赤へと変化します。
生花としてその変化が楽しめ、適当な時期にドライフラワーにすればさらに長く楽しめます。
紅花は墨彩の方が表現しやすいのですが、今回は水墨で描いてみました。花だけでなく葉や茎など全体の姿も特徴的です。


 

遅くなった原木シイタケの本伏せ

2024年06月29日 | 山菜

今年1月末に植菌し、仮伏せ していた原木シイタケを本伏せしました。
6月半ばくらいを想定していましたが、大分遅くなりました。
それは、一向に梅雨入りする気配がなかったからです。本伏せするには湿度の確保が必要なのです。
当地はこの時期としてはおそらく過去最少と思われる降水量。まさに日照りでした。
湿気を好むシイタケにとっては災難とも言える天候でしょう。
これが植菌した後、仮伏せしておいたものです。


ようやく梅雨入りしたものの依然空梅雨の様相ですが、何時までもこのままにも出来ないので本伏せすることにしました。
仮伏せする際には散水し、こもとビニールで覆いをしました。さらに途中一度チェックし再び軽く散水。
その後は放置したままだったので少々不安でした。
ビニールを剥ぎました。こもはまだ湿気っています。


今年植菌したのは21本と僅かです。こもを剥ぎました。


太い原木に白い菌糸が見えたのでホッと一安心。


切断面は白くなり、シイタケ菌はそれなりに繁殖しているようです。


一方で、乾いて菌糸があまり出ていない原木もあります。
途中、再度散水しておけばと今さら思っても無駄というもの。
雑菌が出ているものも若干。


ほだ場は古いほだ木を整理し、この植菌した原木を本伏せするため大分前から準備していました。


運搬車に積み込み運びます。


この年代物の運搬車は一昨年中古エンジンに付け替え、昨年再び修理し、現在の調子はまずまず。
無理せずゆっくりとしたスピードでほだ木の置き場まで運搬しました。
この場所は半日陰で雨も適度に当たるためほだ木置き場にしています。
伏せ込みの方法は何時ものように合掌式です。


原木の切り口がこのように菌が吹き出ているものはまずは大丈夫だと思います。


一部、菌の吹き出しがイマイチのものがありますが、何はともあれこれで本伏せは完了です。


今年、来年と二夏を越し、植菌3年目の春から本格的に穫ることが目標です。
全体ではこのような配置になりました。


左の列手前が植菌2年目の原木、左奥が植菌3年目になる原木。右の列手前が今回本伏せした植菌1年目の原木、そして植菌4年目の原木、右奥が整理して残した植菌6年目の原木です。
右の外れに僅か見えるのは整理した原木のうちまだ穫れそうな原木を寄せたもの。
今年の異常乾燥がどれほどの影響があるのか小生には分りません。
灌水できる環境にない半放任なので、ほだ木には何より染み渡る雨が欲しいところです。


イネの生育は順調で中干しをする

2024年06月28日 | 田んぼ

イネは田植えをしてほぼ50日。生育は順調です。


5月は強風が吹き荒れた日もありましたが、総じて言えば高温乾燥。
そして、6月は初めこそ不安定な天候で気温も低めだったものの、その後は異常なほどの高温乾燥です。
当地方の平年の梅雨入りは6月12日。今年は6月23日に少しばかりの降雨がありようやく梅雨入り。
空梅雨の様相となっています。
当地方は梅雨入りすると多少なりヤマセによる気温の低い日が出現することが多い。
今年はまだ1日もなし。そもそもこれほど雨の少ない6月は記憶にありません。
こんな天候なのですからイネの生育は進んでいると考えるべきでしょう。
草丈も伸びているようです。


分けつも順調で茎数も多くなっています。


最終の1株の目標茎数は25本。
勿論バラツキはあり、30本を超えるような株も相当数あります。
20本に達しない株も僅かありますが、これは植付け時の本数がごく少なかったものでしょう。
全体的に見れば早々に目標茎数に達したと見て、先週末から田んぼの水を切り、中干しに入りました。
少々雨は降りましたが、この田んぼはスムーズに水が抜け小さなひび割れが見えています。


こちらは別の田んぼ.


こちらは少しバラツキがあり、茎数がそれほど多くありません。
田んぼの均平を図るため土を少し引いたのが影響しているようです。
それでも多くは茎数25本には達しています。


中干しをするのは特定の時期に限定されます。
穂の元になるいわゆる幼穂形成期には水が必要になります。こちらも同じく先週末に水を切りました。
周囲の方は乾いてきましたが、中ほどはまだかなりぬかるんでいます。


イネの茎数は穂の数に直結するので少なければ当然減収します。
しかし、多ければ良いというものではありません。
イネの能力には限界があり、天候もベストの条件になるとは限りません。
必要以上に茎数が多く米粒が過剰になるとくず米が多発し、品質が低下します。
そこで中干しを行うのです。
中干しは、田んぼの水を切ることで無駄な分けつを抑えます。
また土に酸素を供給することで根の活力維持にも効果があるとされています。
そして、土が固まるため秋の刈り取り作業がやりやすくなる効果もあります。
これは別の田んぼ。


一見揃いが良く十分な茎数に達しているようです。


中干しは田んぼの表面に小さな亀裂が出るくらいに乾かすのが目安になります。
この田んぼはこれまでしばしば水の無くなる時がありました。そのため乾きも早いようです。
亀裂が出て、中ほどまで乾いてきました。


中干しの期間は10日くらいで、いわゆる幼穂形成期に入る頃までです。
田植えの早い我が家の田んぼは生育が進んでいると思うので、7月初め頃まで、遅くとも7月5日までには水を入れる必要があります。
しかし、現実は理屈のようにはいきません。普通中干しは梅雨期の真っ只中になります。
一枚の田んぼでも周囲や高いところから乾いていくので容易に全面が均一には乾きません。
水を切りたいときには雨が降り、必要なときには雨が降らない、天候は皮肉に出来ています。
そして7月は穂の元になる幼穂が生長する最も重要な時期。当地方ではヤマセと格闘する時期ですが今年はどうでしょう。



夏秋キュウリの下段の整枝

2024年06月27日 | 畑:果菜類

夏秋キュウリは植付けてから約40日。2本仕立てに誘引して2週間ほどになります。


6月20日前から親蔓主枝が穫れ始め、数日後には子蔓主枝からも穫れ始めました。
気温が高いため例年よりペースが速い。長期収穫を目指す上ではあまり良い傾向ではありません。
当地方も平年の11日遅れで6月23日に梅雨入り。しかし、過乾燥状態は続いています。
品種は「OS交配ニーナ」。今年3年目になるので大分特性も分ってきました。
親蔓と3~5節目から出る強い子蔓1本を主枝とする2本仕立てにしています。
親蔓主枝は支柱の肩の少し下まで、子蔓主枝も中段の上まで伸びてきました。


親蔓主枝はすでに26、7節に達しています。
我が家の手作り支柱はやや低いので通常の品種なら頂点近くに達する節数です。
この品種は節間が短く徒長しません。また雨除けハウス向きの品種らしく葉は小振りで締まっています。
今、下段の側枝(わき芽)が盛んに伸びています。


放置すればジャングル状態になります。今年は株間90㎝で枝を間引く程度の半放任も可能ではあります。
しかし、これまで通り整枝を行います
やはり夏秋キュウリでは子蔓、孫蔓と収穫の主体は側枝なので整枝は欠かせません。
整枝は決まり切ったものでないところが難しいところ。側枝(子蔓)の伸び具合を見ながら摘芯します。
時によっては摘芯せずそのまま伸ばす場合もあります。
通常の場合、下段はほぼ摘芯します。大概強く伸びることが多いからです。


側枝(子蔓)の長さが15㎝を目安として摘芯にしています。
2節(葉が2枚)で大体15㎝くらいになりそうなら2節で摘芯します。
それより伸びそうなら1節で摘芯します。
指で計ってみると分りやすく、小生の親指と人差し指を広げると約15㎝です。
これは2節で摘心しました。


これも2節で摘芯。


これは2節にすると15㎝を超えるので1節で摘芯。


下の方は垂れやすいので1節にすることが多い。


すでに摘芯を終えた側枝(子蔓)からはさらに側枝(孫蔓)が伸びてきました。


孫蔓は放任が基本ですが、ベットに近いところは伸びれば摘芯し、ひ孫蔓を出します。
最下段の方の側枝はベットに這わないよう節をネットに掛けてやるようにします。
下段の整枝を終えました。


下段の方は強い子蔓が次々と伸びますが、収穫最盛期になってくると伸びは抑えられてきます。
整枝は一律にやるものではなく天候や株の状態をみながらケースバイケースで行うもの。
この品種はほぼ100%の節成りなので、これからは摘果も積極的に行います。
全体の下段の整枝を終えたところです。


現在、親蔓主枝と子蔓主枝の下段から収穫しています。この程度です。


出荷規格で言うと出来るだけS級で穫るように心がけます。
S級は長さが概ね20㎝。小生の手の平を広げた幅の長さです。


まだ最盛期にはなっていません。
このような側枝(子蔓)から本格的に穫れるようになれば最盛期入りです。


ほどなく主枝を摘芯するようになり2本仕立てが完成します。


7月早々には最盛期に入りそうで、そうすると今の倍は穫れることになります。
今年は植付け本数をさらに減らし僅か6本。総収量は植付け本数とあまり関係ないと言われますが、どうでしょう。
夏秋きゅうりの収穫期間の目標は100日以上、先は長い。

蔓ありサヤインゲンの間引きと土入れ

2024年06月26日 | 畑:豆類

サヤインゲンは蔓なしと蔓ありを時期を変えて作っており、蔓なしサヤインゲンは収穫を始めました。
こちらが蔓ありサヤインゲン。


我が家郎党が平莢を好まないため全て丸莢(丸平莢)です。
畝作りからネット支柱立てまで準備は大分前に終わっていました。
種播きは6月10日。
畝間150㎝、株間30㎝。
ここ4年ほど「いちず」と言う品種を作ってきましたが、今年品種を変えました。
「いちず」は半蔓性に分類されることもあるようで、非常に成り込むのですが、その分長期収穫は難しい。
今年は再び従来の蔓性のケンタッキーワンダー系の品種に戻しました。
右が「ケンタッキー101」、左が以前作っていた「ケンタッキーカンサス」。


適温期なので普通に播き穴を開け3粒を直播きしました。
異常乾燥だったことから放置は出来ず何度か灌水しました。
まずまずの発芽です。気温が高いため生長は早い。
品種間に大差はないものの、若干ながら「ケンタッキー101」が発芽、生育とも揃いが良さそう。
こちらが「ケンタッキー101」。タキイ種苗では丸平莢と分類しています。


3本発芽した所は2本立てに間引きします。


間引きは引き抜かずに鋏でちょん切ります。


さらに根元に移植ベラで周囲の土を寄せ土入れしました。土寄せの替わり、おまじないのようなものです。


少しでも根張りを良くしようと思いやっていますが効果の程は分りません。
ほぼ2本立てになっています。1本立てが少々あるものの欠株はありません。


こちらがケンタッキーカンサス。


同様に間引きし、土入れをしました。


欠株はありませんが、1本立てがあります。


当地もようやく梅雨入りしたものの降水量はわずか。依然水分不足の状態が続いています。


昨年は猛暑で落花が甚だ目立ちました。今年はうまく成長してくれますか。
蔓なしサヤインゲンから蔓ありサヤインゲンへとスムーズに繋がることを目論んでいますが、どうでしょう。

蔓なしサヤインゲンの管理と収穫始め

2024年06月25日 | 畑:豆類

サヤインゲンは蔓なしと蔓ありを時期を変えて作っています。
我が家郎党が平莢を好まないため全て丸莢(丸平莢)です。
これが蔓なしサヤインゲン。品種は2品種。


右が昔ながらの「さつきみどり2号」、左がカネコ種苗の「スーパーショット」。
4月25日に我流の省力直播きしたものですが、発芽、生育とも不調でした。
間引きと土入れをして1ヵ月余、何とか形になってきました。
こちらが「さつきみどり2号」。


強風で倒れ、収穫もしにくいので簡易な支柱を作りました。
畝の両側に株を挟んで古材の短いバイプを立て、それに横パイプをフックバンドで止めました。


蔓なしサヤインゲンは草丈が低いとはいえ次第に伸びてきます。
このままだと莢が隠れて収穫もしにくい。横パイプを上げます。
フックバンドは完全には止めていないので下から軽くたたくと簡単に上がります。


枯れた下葉も邪魔になるので掻きました。


これでかなり莢が見やすくなるはずです。


不調とは言え蕾から莢まで沢山着いています。蔓なしサヤインゲンはこのように集中して着くのが特徴です。


収穫できる莢も多くなってきました。莢の形はやや不揃いで曲がりが出やすいのがこの品種の特徴です。
こちらが「スーパーショット」。


こちらも簡易な支柱を立てています。
丈が少し伸びたので、同様に横パイプを上げ、枯れた下葉も掻きました。


全体的に見ると「さつきみどり2号」より若干遅いかもしれません。
それでも大小の莢が鈴成りになっています。やはり収穫始めになりました。


こちらは莢の形が整っているのが特徴です。莢がストレート型です。
この株が分かりやすい。


ちょうど助っ人がやってきて収穫してくれるというのでバトンタッチ。
助っ人が我が家の分と置いていった蔓なしサヤインゲン。


品種が区別されていませんが、今回は「さつきみどり2号」の方が少し多いようです。
来週には最盛期になるでしょう。
さらに蔓ありサヤインゲンの管理を行いましたが、それは明日記すこととします。





3回目に播いた春ホウレンソウ「サンライト」を穫る

2024年06月24日 | 畑:葉菜類

3回目に播いた春ホウレンソウを穫っています。
3月早々に我流の省力早播きをした1回目の春ホウレンソウは5月中に穫り終えました。
これは穫り切れず放置していた残骸でトウが立っています。


この「キングほうれん草ボーカル」と言う品種は濃緑でがっしり型。未だ特徴がしっかりと残っています。
2回目に播いた春ホウレンソウは5月20日頃から穫り始めまだ少しだけ残っています。
「スプリングほうれん草」はほんの僅かの穫り残し。


まだ残っているのは「キングほうれん草ボーカル」。


この品種は春ホウレンソウとしては珍しいぐらいのがっちりタイプです。
今年の高温乾燥の天候でその傾向が際立っています。
葉は依然濃緑色、肉厚でトウ立ちも極めて遅い。
こちらが数日前に穫り始めた3回目に播いた春ホウレンソウ。


品種はかなり昔に作ったことのある「サンライト」。
たまたま種を見かけたため郷愁に駆られて作ってみましたが、安易でした。
こんな品種だったかと思わず嘆息です。


田んぼ作業の合間を縫って5月初めに種播きしました。
雨が極端に少なく灌水したものの発芽も生育も不揃いで、「サンライト」も運は悪かった。
2回目の春ホウレンソウを穫り終わった後収穫が途切れるだろうと予測しましたが、6月になってあっという間に生長。


2回目に播いた「キングほうれん草ボーカル」を追い越すくらいに伸びました。
良く言えば収穫が途切れなかったとも言えますが、典型的な軟弱徒長。


葉色は黄緑色、誠にもってふわふわと言った葉っぱです。


早くも花芽の見えてきた株があります。晩抽性でも負けているようです。
天候が異常高温だったこともあってタイミングも最悪ではありました。
しかし、冷静に考えてみると典型的な春ホウレンソウとも言えます。
播種期が違いますが、3品種を並べてみました。
左から「サンライト」「スプリングほうれん草」「キングほうれん草ボーカル」


向きを変えて、同じく左から「サンライト」「スプリングほうれん草」「キングほうれん草ボーカル」


写真では違いが分りにくいかもしれませんが、実物ははっきりと違いが分ります。
春ホウレンソウの品種選定はまずはトウ立ちの遅いことが第一でありました。
新しい品種の方が改良されているようです。当然かもしれませんが。


墨彩画「黄菖蒲」

2024年06月23日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙
 

アヤメ類の中で6月に方々に咲いている黄色の花。
昔はハナショウブの一種とばかり思っていました。池の周りや湿地によく生えています。
植物音痴の小生もアヤメ、ハナショウブ、カキツバタの違いはそれなりに分っているつもりでした。
キショウブと言う別種があると知ったのはそれほど前のことではありません。
花菖蒲園に言っても黄色の花は見かけますが、自然に生えているこのキショウブより端正のような気がします。
考えてみれば天然のハナショウブがそんなに方々にあるわけもないと言うものです。
いつの間にか我が家の育苗ハウスの前にも小型のアヤメに混じって生えています。
明治期に導入されたものが野生化して拡散し、方々で見られるようになったのでした。
その結果、在来種を駆逐する恐れがあるとして環境省の「要注意外来生物」に指定されています。
とは言え画のモチーフにはなり得るので墨彩画で描いてみました。どんなものでしょう。


タマネギの二つの乾燥法

2024年06月22日 | 畑:土物類

タマネギは先日一斉収穫し、作業場の下屋に取り込み陰干ししています。


品種は中晩生種の「ネオアース」。
今年は一部早生種を作ったので昨年より若干少ないかもしれませんが、作柄良好です。
作業場の下屋に広げて10日ほど経ちました。
「ネオアース」のメインは長期貯蔵。来春まで保存し食します。
貯蔵中に腐敗などを出さないためには、しっかり乾燥することが大事です。
乾燥不十分のままコンテナなどに詰め込むと、中の方が腐れやすい。
我が家で行っている乾燥法は2通りです。
一つは一般的に行われている吊しによる方法、もう一つはコンテナに並べる方法です。
昔は殆どが吊しでしたが、「ネオアース」を作るようになり、年々コンテナに並べる方法を多くしています。
助っ人がやってくれるというので頼みました。
要領は分っており、小生が他の仕事をしている間に終わっていました。
大玉はかご形のコンテナに並べて乾燥します。


この場所は、収穫後取込み陰干ししていたところです。
「ネオアース」は大玉の比率が高いため、この乾燥法が最も安心なようです。


大玉の場合、吊り玉にしにくい。重みに耐えかねて落ちるものも出てきます。
この方法は落ちる心配をする必要がありません。今年は過半がこの方法です。
我が家の方法はかご形コンテナの下に空間を設けるところがミソです。


この方法だと上下から乾燥させることができます。吊り玉と似た条件です。
コンテナに並べるのも出来るだけ重ねないようにします。
この辺りは特大玉が多いようです。特大玉は乾きにくいので無理しないように注意が必要です。


茎と根がしっかり乾けば乾燥した証しとなります。
吊しによる乾燥は中玉以下のもの。L、M級が主体です。


タマネギの茎を2、30㎝付けひもで縛り、竹竿に吊します。


片側数個ずつ縛って竹竿に掛けます。


この場所は少々雑然としているものの雨に当たらず風通しが良いので乾燥するには適します。


昔からやられている方法ですが、茎がしっかりしていないと大玉では落ちるものが出やすい。
今年は吊しよりコンテナ乾燥の方が多くなっています。
S級以下のクズ玉は僅かでした。ネキリムシ被害で植え替えたものが主だと思います。


コンテナ乾燥の方は小さなものでも350g、特大玉は500gを超えます。
コンテナ乾燥の小さいものと大きいもの。


目利きがどうか計ってみました。

ほぼ合っているようです。


しっかり乾燥したのが確認されれば、コンテナにある程度重ねて取り込みます。




直播きのリーフレタスが大株になってきた

2024年06月21日 | 畑:葉菜類

大雨に見舞われた地方もあるようですが、当地はこの時期あまり経験したことのない日照り。
今月初めに少々の降雨があったのみで雨は殆ど降っていません。
近くのアメダスでは6月4日以降の降水量はたった1ミリ。この時期としてはおそらく記録ではないでしょうか。
それでも作物は健気に育っています。夏野菜もかなり穫れてきました。
こちらは5月半ばから間引きを兼ねつつ穫り始めた直播きのリーフレタス
サニーレタスとグリーンリーフレタスの非結球レタス2種です。
1ヵ月余り穫り続けています。
これがグリーンリーフレタス。未だ不織布を掛けたままにしています。


この不織布は広幅ではないため少しはみ出しています。
レタス類は虫があまり付かないので外すつもりでしたが、チョウが飛んでおりもう少し我慢することにしました。
それでも生育は順調。大分収穫したはずながら未だ一面に広がっています。


今はほぼ株間2、30㎝くらいの本来の株間になっています。


収穫し株間が広がるとすぐに葉も広がるため隙間はすぐに埋まってしまいます。
かなり大株になってきました。


まだしばらくは穫り続けますが果たして穫り切れるか。
気温が異常に高いため、腐敗の見える株が出てきました。
穫ってみます。


1株でも大きな株になってきました。食感は少し落ちてきた感じがします。
こちらがサニーレタス。こちらも不織布をべた掛けしたままです。


同様に本来の株間まで収穫が進んできましたが、やはり穫ればすぐ株間が埋まります。


色も一層鮮やかになってきました。
一面サニーレタスの状態なので、ちょっと見には収穫したように見えないかもしれません。

但し、茎が伸びてきた株が見えます。
もともとサニーレタスは柔らかいため食感は良好です。


穫ってみました。


1株で十分なボリュームです。
当分収穫は続きます。助っ人もせっせと穫っていますが、穫り切るのは難しそうです。


トマト連続摘芯栽培'24~誘引と第1基本枝の摘芯

2024年06月20日 | トマト連続摘芯栽培

少し早い蕾の状態で植付けたトマトですが、今年は何れの株も本葉8、9枚で第1花房が着きました。
5月末の開花とかなり遅いものの昨年のように第1花房が飛んだものはありません。
極端な開花のバラツキはないので昨年のような思案投げ首はしなくて良さそうです。
現在、第3花房が開花中と言ったところ。


残念ながら1株が奇形の株でした。手前から2番目ですが、とりあえずそのまま様子を見ています。
奇形の株は別として開花に多少のバラツキがあるのは第1花房と第2花房の間の葉の枚数が一定しないからです。
通常は本葉3枚ごとに花房が着き、花房は一定の方向を向きます。それが4、5枚着く株が近年よく見られます。
それでも例年と同様なやり方の連続摘芯栽培が可能です。
小生の連続摘芯栽培は第1花房までは通常の1本仕立てと同じ。第2花房から変わります。
この株で見てみます。


通常の1本仕立てではこのくらいの樹勢だとやや強すぎると見るのが普通です。
しかし、連続摘芯栽培では花房数が多くなるため樹にかかる負担も大きい。
よってこのくらいの強めの樹勢でちょうどです。他の株もほぼ同様です。
現在、第1花房がピンポン球大くらい、第2花房が着果し、第3花房が開花中です。
トマトを作っている方なら分るように自然に育てると花房のすぐ下のわき芽は非常に強い。
放置すれば主枝を負かすくらいに伸び、このように2本立ての状態になっています。


これはトマトが本来持っている生態的な特性で、連続摘芯栽培はその特性を活かした栽培法なのです。
第2花房のすぐ下のわき芽は掻かずにそのまま伸ばします。これを支柱に誘引止めします。


一方、第2、第3花房の着いている元の主枝は、第3花房の先に葉2枚を付けて摘芯します。これが第1基本枝になります。
大きくなってきた第1花房は、後の樹勢維持を考えて3個に摘果しています。


誘引と摘芯を終えた別の株で見てみます。

第2花房の下のわき芽を伸ばし、支柱に誘引止めしています。
第2、第3花房の先は本葉2枚を残してピンチし、わき芽も整理しました。これが第1基本枝です。


誘引止めすると、第2花房直下のわき芽の方が上を向き、第1基本枝は自然に斜めを向きます。
何れこの第1基本枝は捻枝を行います。
この株は連続摘芯栽培としても樹勢が強いと判断し第1花房は4果残しました。


第1花房は奇形果が出たり梅雨期で灰かびが付いて処分することもよくあります。
今年は今のところ殆どが正常果です。


まだスタートしたばかり、トマトづくりは一筋縄ではいきません。
こちらは番外、庭の外れに植えているおまけの中玉トマト「フルティカ」。


第5花房が咲き始め、第1花房は間もなく色付きそうです。


お盆用トウモロコシの間引きと土入れ

2024年06月19日 | 畑:豆類

昨年は気温が高く生育が進み、お盆の時には大半が終わってしまったので今年は少し遅らせました。
品種は1回目と同じ「ゴールドラッシュ」。
この品種の収穫期までの標準日数どおり逆算しての種まきです。例年は若干早めに播いています。
畝間は広めの1m、株間は30㎝。


種播きは小生我流の直播き法。結果、今回は非常に良好な発芽でした。
タイミング良く降雨があり気温も高かったことが幸いしたようです。
3粒播きにしましたが、殆どが3本とも発芽し、全てが2本以上の発芽で欠株はありません。


生育も順調ですでに本葉7、8枚に達しています。


少し遅くなりましたが、ここで間引きし、土入れを行います。
まず2本に間引きします。引き抜かずに鋏で根元からちょん切ります。


通常は大きなトウモロコシを穫るため1本立てにするのが常道です。
小生は大型のトウモロコシより本数確保優先。中型のトウモロコシを多く穫ることを目標にしています。
そのため、畝間を広くして2本立てにします。
今回は2本立てが100%となりました。7割以上なら合格点なので想定以上です。


この後は土入れです。
移植ベラで根元に周りの土を寄せてやります。


マルチを剥いで土寄せをすれば良いところかもしれませんが、最後まで張りっぱなしにします。


その代わりになるかは不明ながら不定根を増やすことを期待しています。


ここまで気温が高いため想定より進んでいる気がしますが、お盆に上手く合いますか。
こちらは1回目のトウモロコシ。


雄穂が出揃ってきました。


収穫の目標は7月下旬、7月25日くらいを目安にしていますが、早まりそうな気配です。

ピーマンのわき芽を整理し簡易な誘引支柱を立てる

2024年06月18日 | 畑:果菜類

ピーマンは不織布をトンネル掛けして植えた後、20日ほど経ったところで1本の支柱を立てて誘引しています。
さらに半月ほど経過しました。


品種は京みどり。
通常なら収穫が始まってもおかしくないくらいの日数ですが、現在2、3番花が盛んに咲いている状況です。


何分にも本葉12、3枚に達して1番花で、今実が留まっているのが確認できるくらいです。
大概は10枚くらいまでに1番花が着くのが普通ですから遅くなって当然です。
しかし、これはあまり気にしていません。
少し収穫が遅くなるだけでが株がしっかりしているかの方が大事だからです。
その点、わき芽も旺盛に出て樹勢が十分付いているように見えます。
最も気になるエソ系のウイルスもここまで症状は出ていないのでほぼ大丈夫と思います。
草丈は結構伸びてきたため早めに誘引支柱を立てることにしました。
中央の1本の支柱に誘引する際に一度わき芽は整理していますが、また伸びてきました。
一番果が肥大してきたのが分ります。


一番果の下から出ているわき芽は全て搔きます。


これはかなり茂っています。普通花が着いたところで二つに分枝するのですが、これは三つに分枝していました。


このままだと枝数が多くなりすぎるので3番花のところで1本に整理しました。


同様に他の株も整理し、全ての株のわき芽の整理が終わりました。


次に誘引支柱を立てます。
生長するにしたがい枝が垂れ折れやすくなるので早めにやれば間違いはありません。
過去にはピーマンの誘引法も色々試行しましたが、ナスとほぼ同様の方法に落ち着きました。
全て老朽化したパイプハウスを解体した時の廃材利用です。
中央の株を挟んで畝の両側に適当な間隔でパイプ支柱を立てます。
支柱は少し上の方を広げるようにして打ち込み込みます。


この支柱に横に直管パイプをフックバンドで止めていきます。


このようにフックバンドは完全には止めません。これで最後まで十分持っています。


生長するのに合わせて横の直管パイプを上げていきます。
フックバンドを完全に止めないので下から軽く叩くだけで直管パイプは簡単に上がります。
枝は横パイプに誘引止めはしません。
枝がパイプに密着すると枝はあまり動かず垂れ下がりが防げます。
多少の枝折れが出ることはありますが、ピーマンは分枝数が多いので気にしません。
これで簡易な誘引支柱の立て方は終了です。


今月末には確実に収穫が始まります。年々植付け本数を減らしてきましたが、どんなものでしょう。


石垣のサツキを愉しむも花は不調

2024年06月17日 | 

6月の庭で愉しめるのは石垣周辺のサツキ。
石垣にせり出し、自然に増殖したサツキは満開になれば見応え十分なはずですが、残念ながら不調。
5月下旬からポツポツ咲き出したもののピークと言った状況になりません。
近年は沢山の花が咲くことはなくなってしまったようです。
刈り込みが遅れがちなことはあります。しかし、株自体が老化したことが一番の要因かもしれません。
このように苔むした枝も目立ってきました。


全体の姿は小生が幼少の頃にはほぼ出来上がっていたと思います。
他の植木の配置からして、古いものは樹齢100年を越えているはずです。
一番多いのは赤のサツキです。


純白のサツキも相当に古い株があります。

サツキは石垣のすぐ側に植えられているものが多く、それが自然に石垣の間にまで増殖しました。


人の手は加えておらずサツキの生命力だけで定着したわけです。


石垣の隙間にも自然に定着しました。


これもそうです。


最も多い赤に加えて白のサツキも基本になっている株です。


加えてピンクも基本の株。


これらが自然に交雑し繁殖したと思われます。










1、2輪だけの小さな株があるので、今でも少しずつ自然増殖が続いているのでしょう。


ちょっと違った花弁のサツキも見られます。




これは別の場所で比較的新しい。と言っても40年くらいでしょうか。唯一の八重。


野良仕事の一服時、石垣の隙間に根付いたサツキを見ていると自然の力や生命力の不思議さを感じさせられます。




水墨画「そら豆と絹さや」

2024年06月16日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙     


我が家で5月から6月にかけ楽しめる豆類と言えばソラマメとサヤエンドウ。
しかし、ともに同じ食卓に上る期間は長いわけではありません。5月末から半月くらいのものでしょう。
穫ったばかりのソラマメとサヤエンドウを並べて描いてみました。
ところで、記事では作物名を多くはカタカナ表記にしています。
水墨画の題名は様々。普通に見られる表記をメインにしていますが、その時の気分もあります。
ソラマメは漢字なら小生は蚕豆が一番馴染みます。しかし、最近は空豆が一般的らしい。
確かに蚕豆は莢の形が蚕の繭に似るところから付けられた当て字です。
一方、空豆は莢が空を向いて着くからと言うのですが、これは多分新しい当て字でしょう。
着莢したばかりの時は上の方を向いてはいますが、空とつなげるのはしっくりしません。
それなら「そら豆」の方が良さそうな気がします。
サヤエンドウは莢豌豆で異論はないでしょう。そもそもエンドウは実エンドウと莢エンドウに大別されます。
莢エンドウも大莢エンドウと絹莢エンドウがあり、味、香りでは断然絹莢エンドウ。
流通しているのも殆ど絹莢エンドウで、通称「絹さや」で通っています。よって今回は「絹さや」にしてみました。
当地で我々世代から上は専ら三度豆ですが、これではマニアックすぎます。
エンドウにはもう一つ比較的新しいスナップエンドウがあります。
当初、サカタのタネが豆を大きくしてサヤごと食べるスナックエンドウとして発表したのが始まりです。
もともと品種名としてのスナックエンドウだったのですが、普及の兆しを察知した農水省が放置は出来ないと感じたか一般名としてスナップエンドウと定めたのでした。
初めのうちはスナックエンドウしか通用しませんでしたが、次第に慣れてスナップエンドウが一般化、スナックエンドウはスナップエンドウの一品種となりました。