里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

ヒガンバナの大群生を愉しむ

2024年09月30日 | 小旅
ヒガンバナの大群生を愉しんできました。
場所は宮城県北部の大崎市古川にある羽黒山公園。
当地は以前にも訪れたことはありますが、かなり前のことで記憶も薄れていました。
見頃を迎えているとの情報を聞き訪ねてみることにしました。


参道に入ると間もなく沢山のヒガンバナが目に入ってきます。
沿革が書かれた表示があります。


当地は平安時代「前九年の役」の要衝の地であり、ヒガンバナのみならず桜の名所でもあるとの記述があります。
近年は植栽して群生化を図っているところもありますが、当地の殆どは自生である点が特筆されます。
歩みを進めると見事な一面のヒガンバナ。




今年は彼岸よりは若干遅いようです。


当地では開花に合わせて「羽黒山 彼岸花の里まつり」が開催されています。
当地がヒガンバナの群生地として知られるようになったのは平成10年頃からと言いますから比較的近年とも言えます。
それはヒガンバナの特性にもよるような気がします。
丁度秋の彼岸頃に咲くのでヒガンバナですが、別名は曼珠沙華。


幽霊花や死人花とも言われます。なかなか墓場の花のイメージが拭いきれないいのは小生だけでしょうか。


かつて野ネズミやモグラ除けに田んぼの土手や畦に植えるのが流行ったことがありました。
それが今日まで方々に定着しています。
一方でその鮮やかな色彩の花を観光に役立てようと積極的に植栽しているところも見られます。
ここ何日かブログにも多数アップされているので、昔のようなマイナスのイメージは払拭されているのかもしれません。


いずれにしても、当地のヒガンバナは自然の大群生であるところに価値があります。


場所により早晩あるようでまだ蕾のところもありました。


10月上旬までは愉しめるようです。

全山真っ赤に染まると表現される意味もよく分ります。

様々な角度から見られるのもまた面白い。

白のヒガンバナ。


白のヒガンバナが自生なのかどうかは確かめられませんでした。
これほどの群生となるとさすがに墓場のイメージは偏見のような気がしてきました。
こんな曲を想起しました。


ブロッコリー再びこだわりの土寄せ

2024年09月29日 | 畑:花菜類

今年、ブロッコリーは結局3回の植付けとなりました。
本来は2回だったのですが、1回目のブロッコリーの苗が不調のため追加で播き直したからです。
品種は全て「緑嶺」。
その追加で植付けた2回目のブロッコリーに追肥と土寄せをしました。
植付けて1ヵ月ほど。まずまずの生育と言ったところ。


畑は依然過湿状態、しかも株が大きくなり畝間が狭く機械は使えません。
手作業で1回目のブロッコリーと同じように再び拘りの土寄せをします。
1回目のブロッコリーと同様にすでにわき芽が沢山出ています。
気温が高く水分も十分補給されたからと思われます。


1回目のブロッコリーにはハイマダラノメイガ(シンクイムシ)が原因と思われる芯止まりが若干出ていますが、これには出ていません。
まず畝の両肩に速効性の肥料をバラ撒きます。


土の水分は過剰ながらも大分落ち着いてきました。
本来なら管理機の逆転ローターで土をはね上げたいところです。
それでも、鍬での土寄せ作業に大きな支障はありませんでした。


大きな花蕾を穫るためには大きな株に育てる必要があります。
小さな株では大きな花蕾が穫れません。甚だしいとボトニング(早期出蕾)でごく小さな花蕾となります。
小生は頂花蕾だけでなく側花蕾も頂花蕾並の大きな花蕾を目指しています。
そのための大事な作業として土寄せに少々拘っているのです。
このようにすでに強いわき芽(側枝)が出ていれば期待が高まります。
このわき芽の付け根が埋まるほどにガッチリと土寄せします。


こうすることでわき芽の根元から不定根の発生を促します。


わき芽が太い茎に生長すれば大きな葉が沢山付き主枝のような姿になります。
結果として頂花蕾並の側花蕾になる可能性が高まります。
土寄せが完了しました。




想定したような株に育ってきました。
わき芽(側枝)も順調に生長しています。


本来ならこの2畝は同じようになっているはずでした。


これは3回目のブロッコリー。


こちらは2畝ともまずまずの生育です。
後に追肥土寄せすることになります。
最終的にはこんな配置になりました。


作業はやや煩雑ですが、収穫が適当にずれてくれることを期待です。


水墨画「鶏頭」

2024年09月28日 | 水墨画:草花
画仙紙半切 1/3 
  

今、畑の一角にケイトウが咲いています。
正にニワトリのトサカに似ていることから「鶏頭」と呼ばれているわけですが、様々な種類があります。
色も赤だけでなくオレンジ、黄色、ピンク、紫などもあります。
しかし、イメージするのはやはり真紅で扇状に大きく広がった姿でしょう。
花の咲いている期間は非常に長く7月中から咲き始め生長しながらこれからも咲き続けます。
初めは主枝の先端に花を着けて大きくなっていきますが、次第にわき芽が沢山生長し花を着けます。
今時分は非常にボリュームのある株になっています。
墨彩で描きたくなるところですが、敢えて水墨で描いてみました。もう一工夫必要でしたか。


ダイコンの不織布を剥ぎ追肥と土寄せ

2024年09月27日 | 畑:根菜類

今年、ダイコンは作付けを減らし2回に播いています。
品種は全て「耐病総太り」
これが1回目に播いたダイコン。


種播きは8月26日。気温が高すぎるので例年より遅らせました。
昨年ハイマダラノメイガ(シンクイムシ)の寄生に気付かず最初のダイコンを駄目にしたので、その対策に不織布をべた掛けしています。
かなり大きくなり不織布が盛り上がってきました。
ここまで生長すれば大丈夫と考え土寄せに合せて不織布を剥ぐことにしました。


この後害虫が発生するようなら通常の防除で対応します。
まずまずの生育と言って良さそうです。害虫の発生もありません。


雨が多く水分過剰の状態で株も大きくなったため機械は使えません。
まず追肥。畝の両側に速効性の肥料を施します。


鍬のみで土寄せします。


株の根元までしっかり土を寄せます。


これで土寄せは完了です。


これが2回目に播いたダイコン。


こちらがメインで冬囲いにもします。同様に不織布をべた掛けしています。
9月9日と昔なら当地では晩限ギリギリの種播きです。
近年の気温を考えるとこのくらいの種播きが適期と言えるかもしれません。
現在2本立てになっており、間もなく間引きし1本立てにします。


これまでのところ昨年痛い目に遭ったハイマダラノメイガ(シンクイムシ)対策は奏功しているようです。



秋キャベツの生育はまずまず追加の畝に追肥と土寄せ

2024年09月26日 | 畑:葉菜類

秋キャベツは苗が不調だったため1畝は追加で播き植付けています。
これが最初に植付けた秋キャベツ。


品種は殆どがトーホク種苗の「あまいキャベツあまみさき」、僅かだけ「あまいキャベツ愛心(あいごころ)」。
8月7日の植付け9月11日に追肥と土寄せをしています。
天候不順ながらまずまずの生育と言ったところ。
「あまいキャベツあまみさき」は外葉が大きく垂れ気味になります。
かなり結球の態勢が進んできました。


本来ならこれと同じ秋キャベツが2畝でした。
こちらが追加で播いた秋キャベツ。


8月27日の植付け
大分差が付いてはいるものの、こちらの生育もまずまず。


天候が不安定で先週末にはかなりの雨が降り、粘土質土壌のため未だ水分過剰の状態です。
但し、この場所は他より比較的ましな方。
それほど大きくなってはいませんが、機械を使うのはとても無理。手作業で行います。
畝の両肩に速効性の肥料をバラ撒きます。小さな白い粒が肥料です。


水分は多いながらも作業はそれほど苦になりませんでした。
敷いた切り藁は構わず一緒に寄せてしまいます。


株元まで丁寧に土寄せしました。


さすがに真夏日になるようなことはなくなったのでキャベツにとっても適温に近くなってきました。
これでさらに生育は促進されるでしょう。
畝がこのように並んでいます。


本来なら2畝とも右の畝のようになっていたはずでした。
収穫期がずれるので良しと考えることにします。
10月20日くらいからの収穫が目安ですがどうでしょう。
こちらは冬キャベツ。


かなりぬかるんでいます。
こちらもまずまずの生育です。主に年明け後の収穫なので急ぎません。


ナスは依然旺盛で支柱を上げ整枝をする

2024年09月25日 | 畑:果菜類

ナスは収穫が始まって3ヵ月余り経過。
真夏も更新剪定などは行わず穫り続けています。生育は依然旺盛で収穫盛りの状態。
品種は中長なすの「くろべえ」。
仕立て方はごく普通の3本仕立て。
さすがに下葉は少し変色してきましたが、これは当然で自然の老化です。樹勢は依然強い。


樹勢診断するのに最も分りやすいのは花です。
殆どの花がこのように雌しべの柱頭が長い長花柱花です。樹勢が良い証拠。


樹勢が弱ってくると柱頭が短い短花柱花が多くなってきます。
高温が続いたこともあって枝は背丈を超えるほどに高く伸びています。
しかし、切り戻しを加味した整枝を行っているためある程度の高さに抑えられています。


今年通路を20㎝ほど広げました。それでも、枝が下がり歩くのに支障を来すようになってきました。
誘引は、中央の1本の支柱と畝の両側に設けた横パイプを上げていく簡易な方法で行っています。
支柱上げは今回で4回目。
横パイプに枝が密着すると枝が動かず、誘引止めしなくても垂れ下がりません。
横パイプは縦支柱にフックバンドで止めています。
フックバンドは完全には止めていないので、下から軽く叩くだけで簡単に上がります。


今回も20㎝余り上げました。最大まで上げる余裕はあと1回。


フックバンドは最後まで完全に止めなくても大丈夫持ちます。
反対側の横パイプも同様に上げました。


全ての横パイプが上がり枝が立ちました。
通路も見えるようになりましたが、まだ邪魔な枝があります。


次に簡易な整枝「ふところ枝」の整理。今回が3度目。
「ふところ枝」とは、株の内側に向かって伸びた枝のこと。
「ふところ枝」を整理し光線が中まで入るようにします。
丈が伸びたため脇から覗くしかありません。中心に立てた支柱や主枝が見えるように枝を整理します。 
しかし、取り除く枝はこの程度の枝しかなくなってきました。


高さを抑えるため、1ヵ月ほど前から適宜切り戻し剪定を行っています。
通路の方にはみ出したものを切り戻します。果実を収穫しながら切り戻しわき芽を伸ばします。


高く伸びたものもこのように切り戻します。


これからは気温も下がってくるので、樹勢が落ちないよう切り戻しは最小限にとどめます。
異常に高い枝はなくなりました。


通路も歩くのに支障がなくなりました。


収穫もしやすくなり、見逃しも抑えられるでしょう。
追肥は、マルチの裾を少したぐり上げ敷き藁の上から速効性肥料をバラ撒いています。
しばしば雨が降っているので追肥の効果もあると思われます。
品質は非常に良く収穫の波もなく安定しています。


この時期としては、近年では一番良い状態かもしれません。



完熟した九重栗カボチャの3番果を穫るも不作

2024年09月24日 | 畑:果菜類

完熟したカボチャの3番果を収穫しました。
品種は九重栗EX。
今年のカボチャは少々変則で親蔓と子蔓1本若しくは子蔓2本の2本仕立てと3本仕立てが混在しています。
1番果を着けた後、2番果、3番果と着けるよう蔓を伸ばしています。
主枝の長さは10mを超え、3番果の先10枚以上の葉を付けて芯止めしています。
主枝のわき芽は全て掻くのが基本ですが終盤は半放任。雑草も繁茂してきました。


1番果は8月10日過ぎに全て収穫し上々の出来でした。
2番果は9月初めに収穫したもののこちらは不作。
全て完熟で収穫するようにしており、受粉後45日が目安です。
今年は気温が高く平均気温の積算温度を確認すると受粉後40日くらいで完熟に達している計算です。
この辺りが3番果で、株元から6、7mの位置になります。


3番果は大概は7月下旬に開花しており、最も遅いものでも9月早々です。
したがってすでに50日から60日を経過しています。


これらは2番果を収穫した頃には軸がかなりひび割れ変色していました。
その時は葉も元気で2番果よりも良さそうに見えていました。


3番果でも健全な葉が十分あり完熟すれば確実に美味しいカボチャができます。
日数から言うと10日前には収穫可能になっていた計算ですが、放置していました。
当地、9月は中旬以降天候の良くない日が多く先週末はトータル100ミリを越える雨。
葉も枯れ上がってきました。肥大も良くない。肌の悪い果実や干天時の日焼けも目立ちます。


結果、2番果に引き続き3番果も不作となりました。
昨年は大豊作でしたが、今年はその半分もなく品質も落ちます。
こちらは冬至カボチャ用の遅穫りカボチャ。


半放任で伸ばしています。
酷暑の影響で生育が悪く、最近の天候不良で樹勢はなかなか回復しません。
ウリハムシの食害も目立ちます。
それでも辛うじて2個が着果。しかし、やや変形です。


これが収穫した3番果。


2㎏以上のものはありません。ごく小さいものは処分しました。
見かけも良くなく昨年とは雲泥の差です。
このくらいならまずまず。昨年は綺麗な果実が10数個ありました。


これは残っている2番果。


1番果が想定以上の出来だったため2番果にはまだ手つかずです。
劣化する前に消費しなければなりません。
今年の九重栗カボチャは不満な結果で終わることになりました。


新米が美味い〜今年のコメは品質良好で収量はほぼ平年並

2024年09月23日 | 田んぼ

今年のコメは高温障害が心配でしたが品質良好でした。
収量はまずまず。ほぼ平年並と言ったところ。
穂の数は確保できたもののはじめの頃は小振りの印象。その後次第によく見えてきました。
そもそも肥料を多くして多収を狙うような作り方はしていないので平年並範疇なら良しです。
今年は秋雨前線の影響もあり多肥で倒伏の酷い田んぼがかなり目立ってきました
過日刈り取りし調製が終わった玄米を作業委託している法人のライスセンターから搬入しました。


搬入したのは、我が家郎党分、知人から依頼されている分、贈答用少々。
出荷する玄米は、法人のライスセンターから直接出荷します。
一番最初に確認するのは品質。高温障害が一番気になります。
昨年は出荷始め頃から1等米比率が下がっているとの報道がありました。
今年はそのような情報は聞いていませんが、自分で確認するまでは安心できません。
高温障害を受けると米粒が透き通らない白未熟米や充実度不足の玄米が多くなります。
出荷する玄米の等級格付けは水分含量と見かけの整粒で決定されます。
1等米は水分含量15%以下、整粒歩合70%以上です。
玄米をカルトン皿に取って確認。


一目見れば分ります。全く問題ありません。
整粒は昨年よりは若干落ちる印象ながら1等米は間違いないでしょう。


昨年よりも日照の少ないことが懸念材料でしたが、杞憂に終わったようです。
但し、出荷の等級は見かけだけで判定されるので、味の善し悪しとは別です。
我が家のコメを信頼し欲してくれる方がいるので当然味は気になります。
我が家の田んぼは強粘土質でミネラル豊富、里山の気候は昼夜の気温差が大きい。
よって、美味いコメという自負はあります。
しかし、まずは実際に食してみるのが確実。恒例になっています。
少しだけ焚いてみます。
古い釜ですが、やはり新米の炊き上がる時の香りは違います。


例年のごとく仏壇と神棚にお供えします。
茶碗によそってみました。


新米らしい光沢と香り、甘味や旨味も感じられます。強い粘りとしっかりとした歯ごたえが新米の特徴。
玄米を早速配るところもありますし、保管して置き必要な都度取りに来られる方もいます。
贈答用もいくつか作ります。
普通は10㎏袋。そして5㎏袋と今年は味見用に3kgも作ってみました。


宅配で贈るものは箱入りにします。


ほかに30㎏玄米袋をそのまま贈答にするものも若干あります。
今年は消費の末端で不足気味になり少々価格が上がっているので多少は有難味があるかもしれません。
しかし、昔は出荷時の玄米1俵2万円以上がごくあたりまえだったのです。
末端に届くまでには当然流通経費が加算されます。
小生は1食白米75g(1/2合)ですが、100g(2/3合)食べる人でも10㎏の白米なら100食分です。
適正価格はどのくらいと考える方が多いのか知りたいところです。




今年はモロヘイヤがよく穫れる(青ジソと比べてみる)

2024年09月22日 | 畑:葉菜類

当地も雨が降り続いています。酷い降り方にはなってはいませんが、いい加減止んでほしい。
豪雨で被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
ところで、今年はモロヘイヤがよく穫れています。
種播きは5月12日と例年より大分早く播きましたが、気温が高く発芽良好で欠株もなし。
ナスの畝の端に1ベットに4株の3条で2ベット、全部で24株。


全て2本立てにしたため混んではいるものの生育は頗る旺盛。


今年は早く7月10日頃から穫り始め、2ヵ月以上穫り続けています。
モロヘイヤは典型的な高温性の作物なので今年のような酷暑でも衰え知らず。


芯を摘めば、次々とわき芽が伸びてくるため茎数はさらに増えていきます。
それを摘めばまたわき芽が伸びてきます。無数の採り跡が見えます。


葉を数枚着け20㎝くらいで摘み取ります。まだまだ沢山穫れそうです。


日常の管理は殆どなく専ら収穫するだけ。病気や虫の気配もありません。
モロヘイヤは短日植物のため、日が短くなってくると成長点に花芽ができます。
そうすると生長は止まり、終りが見えてきます。今日は秋分の日ですから転換点。
また、栄養が不足すると花芽はより出来やすくなります。
この畝は肥料がナスと同等に入っているため栄養は十分なはず。花芽分化が早まることはないでしょう。
これは畑の一角にある青ジソ。


シソは典型的な短日植物で、もう花穂から穂ジソになりつつあります。


モロヘイヤはシソの葉によく似ていますが、シソ科ではありません。
同じ短日植物でも日長反応はかなり違うのです。
しかし、モロヘイヤも花芽が出来る時期になっており、新葉は終わりになっているはずです。
花芽ができ新葉がなくなれば葉は次第に硬くなり、茎の伸びも悪くなります。
それでも今の姿を見れば10月初めまでは問題ないと思います。


モロヘイヤは野菜の王様と言われビタミン含量は抜群。
この夏、トロロにしてたっぷりとご飯に掛け数え切れないくらい食べてきました。


モロヘイヤの実は毒性が強く要注意ですが、その時期になれば硬くなり食べられません。
まだ当分は食べ続けます。



水墨画「ススキ」

2024年09月21日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙
 

今年は9月17日が中秋の名月でした。
月見団子とともに飾る草花と言えばまずはやはりススキでしょう。
我が家周辺にはススキはいくらでもあります。
放置しておけば夏に大きく茂り茎が伸びてその先に多くの花穂を着けます。
今時分のススキは青々として花穂も勢いよく広がっています。
あまり画題になることもありませんが、敢えて描いてみました。
ススキは田んぼや畑の周りに生えれば手強い雑草。できるだけ伸びないうちに刈らないとなかなか厄介です。
その葉は硬く鋭いので下手に素手で触れば切ることもしばしば。
そんなススキも秋の深まりとともに次第に立ち枯れていきます。
ススキの別名は茅(かや)。かつては茅葺き屋根の貴重な材料でした。
農村部では茅場と称し、ススキを管理することが非常に重要だったのです。
我が家も元々は茅葺き屋根でした。しかし、小学生時分に瓦屋根に変えられたため記憶は殆どなくなっています。




今年の秋ミョウガは早くから穫れ出方もまずまず

2024年09月20日 | 畑:花菜類

今年の秋ミョウガは8月末から穫れ始めました。
例年より早く昨年並。9月上旬がピークでした。
場所により出方に早晩あるためまだ穫れています。
我が家のミョウガのある場所は4カ所。自然に増殖しています。
これは1カ所だけある夏ミョウガ。


例年盛りはお盆頃ですが、今年は8月上旬。
日照りの環境で出方は少なく終わりました。
当地では夏ミョウガは少なく重宝ながら小ぶりで品質は劣ります。
これは一番古くからある秋ミョウガ。


ここが最も早くから穫れ出します。今年は8月末から穫れ始めました。
自然に増殖し、大きく広がっています。
これ以上広がると支障が出るため周囲を刈り倒している状態です。
本当はこれでは混みすぎ。分ってはいるものの手が回りません。
それでも今年は日照りの時期でも葉枯れは出ませんでした。


今葉が枯れてきたのは終りが近づいたためです。もう終りで、花の咲くものが出ています。
名前は花ミョウガでも開いて花が咲いてくれば完全な穫り遅れで不味い。でもまだこんなものも。


少し遅れて穫れ始めるのがこちらのミョウガ。


秋ミョウガは日当たりの関係なのか早晩があります。ここは栗の木の陰になります。
ここはあまり密になっておらず、比較的大ぶりの花ミョウガが穫れます。


ピークは過ぎたもののまだ穫れています。
こちらは少々離れたところにあり一番遅く穫れます。


面積は少ないながらまだ穫り頃の花ミョウガが多い。


9月中は穫れそうです。
昨年は葉枯れが目立ちましたが、今年はお盆頃から雨が多くなりまずまずの出方です。


香り大好き人間の小生はこの時期花ミョウガの味と香りが欠かせません。
薬味として色んなものに入れて楽しみます。
もっとも穫るのは専ら助っ人。塩漬けにもしているようです。


ピーマンは順調「ふところ枝」を整理し誘引支柱を上げる

2024年09月19日 | 畑:果菜類

ピーマンは6月25日頃から穫り始め、7月半ば頃から収穫最盛となりました
品種は「京みどり」。
生育は旺盛で収穫も順調です。


今年は通路を20㎝ほど広げていますが、暫く誘引支柱を上げておらず枝が垂れるものが出てきました。


果実が見にくくなり、見逃して赤くなったピーマンが散見されます。
まずは整枝を行います。簡易な「ふところ枝」の整理です。
「ふところ枝」とは株の内側に向かって伸びている枝のこと。
ピーマンは花芽が着くごとに2本に分枝し、枝が増えていきます。
しばらく放置していたため、少々茂りすぎの状態になってしまいました。


主枝や中央の支柱が見えるように枝を透かせます。


「ふところ枝」の整理が終わりました。


大して変わらないように見えますが、このくらいの間引き量となりました。

「ふところ枝」を整理することで光線が中まで入るようになり着果や肥大が良くなります。
風通しが良くなるので病害虫対策にも有効、収穫時の見逃しも少なくなります。
次に誘引している支柱を上げます。
誘引は中央の1本の支柱と廃材を利用した横パイプを上げていく簡易な方法で行っています。
横パイプに枝が密着すると、誘引止めしなくとも枝は動きません。
横パイプは縦のパイプ支柱にフックバンドで止めています。
枝が伸び垂れてきたのでこの横パイプを上げます。


フックバンドを完全には止めていないので、下から上に軽く叩くだけで簡単に上がります。
20㎝余り上げました。


この後も横パイプを上げていくので、最後までフックバンドは完全には止めません。
同様に反対側の横パイプを上げ、全ての誘引支柱が上がりました。


それでもどうしても垂れ下がる枝があります。これは大きくなっている果実を穫った後切り戻します。


分枝が多いので多少の枝折れがあっても気にしません。


よく穫れています。穫り逃して成熟し赤くなった果実も彩りには良い。


中型ピーマンの「京みどり」はもともと縦長で果肉がやや薄く軟らかなのが特徴です。
しかし、この時期になると縦長は変わらないものの厚みが出て肩も張ってきます。


今年の稲刈りも無事終了

2024年09月18日 | 田んぼ

今年の稲刈りは思ったより遅れましたが、無事終わりました。
今年の我が家のイネは約半数の穂が出た出穂期が7月28日、9割の穂が出た穂揃い期が7月30日。
昨年と全く同じ。さらに、その後の気温経過も昨年と同様で異常な高温。
成熟が2週間は早まり、9月5日頃にはほぼ成熟期に達しました。これもまた昨年並です。
9月に入って珍しく好天が続いたため当地でも1週目の週末から稲刈りが本格化。
我が家のイネも一段と黄ばみ、すぐにも刈り取れる状態でした。


小振りに見えていた稲穂もさらに垂れ、悪くなさそうに見えてきました。


しかし、高温障害への懸念は穫ってみるまで拭いきれません。
秋雨前線の影響で雨の回数も多くなり、大分なびいてきた所があります。
酷い倒伏には至っておらず、刈り取りに支障を来すほどにはなっていません。


それでも、できるだけ早く刈りたいというのが正直なところではありました。


かつては全て自前でやっていたので気ままにできましたが、今は受け身。
作付も減り、今の我が家の規模では装備の更新は不可能。刈り取り調製の作業は委託しています。
頼んでいるのは懇意にしている農業法人。
当法人は当地方では最も規模の大きい法人の一つでライスセンターは大小6機の乾燥機を装備しています。


前代表が小生と同年代で現代表は息子さん。ご家族とは昔からのお付き合いです。
かえって遠慮する面もあります。
この時期忙しいのがよく分っているので、我が家のは何時でも都合の良い時でよいと話しています。
予定を連休に合わせてくれていたようなのですが、運悪く天候がよくありませんでした。
昨日は好天、前日にかなり降ったためスタートは遅れましたが、ようやく刈り取りしてもらえました。
コンバインのオペレーターは当法人の前代表。未だバリバリの現役でほぼ100%一人で刈っています。
そのテクニックは惚れ惚れするほどです。
今月に入り前半は気温の高い好天日が多く田んぼは乾きました。
コンバインは昨年更新したばかり、冷暖房完備のキャビン付き高速6条刈り。


メーカーの最上級クラス、価格は高級外車以上で聞いてびっくりするほど高い。
スピードは凄まじく早く、運搬や乾燥機への張り込みの方が追いつかないほど。


毎年、小生も法人の軽トラックで運搬の手伝いをします。
我が家の田んぼなどたちまち終了です。
休憩するのも惜しい様子ですが、何時も我が家で昼食をとって貰います。
刈り取りが終わったばかりの田んぼ。


例年よりはわだちが軽微。
大型機械の上にタンクには10a分以上の籾が入ったまま動き回るので、何時もはキャタピラーのわだちが酷い。
この程度なら可愛いもの。


田んぼにイネがなくなると雰囲気が変わります。これが寂寥感というものでしょう。


結局、刈り取り時期は例年より少々早い程度となりましたが、何はともあれ一安心。


ナバナ類「寒咲花菜」と「アスパラ菜」の種を播く

2024年09月17日 | 畑:花菜類

ナバナ類2種「寒咲花菜」と「アスパラ菜」の種を播きました。一昨日です。
例年より1週間ほどの遅れ、昨年よりも若干遅い。
異常に気温が高く、今後も高い予報なので遅らせました。
以前は先に「アスパラ菜」を播き、次いで「寒咲花菜」を播いていました。ここ2、3年は同日播きです。
10日ほど前、全面に苦土石灰、畝の位置に緩効性肥料を帯状散布し、ロータリー耕耘しています。
種播き前に再度ロータリー耕耘、まず帯状全層施肥した位置に目印線を付けます。


ネキリムシなどの防除のため粒剤を散布した後、管理機で畝立てします。


この辺りは粘土質の特に強いところで逆転ローターで少しでもごろ土を少なくしたい。


畝は5列。畝間は80㎝。
鍬でならしかまぼこ形に畝を整えます。


小さなドリンク瓶で播き穴を付けます。株間は30㎝。


「寒咲花菜」の種を播きます。
種はトーホク種苗のもの。


そもそもは「寒咲花菜」は京都伏見で栽培されてきた在来の寒咲きナタネの一種とされます。
種はごく小さい。


1カ所に7、8粒、指で一つまみ播きます。
鍬で小生流の覆土をし、軽く鎮圧。


花菜は我が家郎党に一番人気があるナバナです。
こちらが「アスパラ菜」。


この種はトーホク種苗のもの。
「アスパラ菜」は通称で、そもそもはサカタのタネの「オータムポエム」。
中国野菜の菜心と紅菜苔を交配して作られたとされます。
通称なので種苗会社の縛りはないものと思われます。
「寒咲花菜」と種の姿も殆ど同じ。同様の要領で播きました。
切り藁を掛け、乾燥防止と雨に叩かれるのを和らげます。


右3畝が「寒咲花菜」、左2畝が「アスパラ菜。
収穫は「アスパラ菜」が先に始まり、「寒咲花菜」が暫く後になります。
何時も発芽が揃いにくいのですが、今年はどうでしょう。


蔓ありサヤインゲンは「ケンタッキー101」が優勢

2024年09月16日 | 畑:豆類

蔓ありサヤインゲンは7月末から穫り始め、8月早々に収穫盛りに。
一旦はピークを過ぎたものの樹勢は旺盛で、わき芽も伸びています。
ネット栽培しており、品種は2品種。右が「ケンタッキー101」、左が「ケンタッキーカンサス」。


何れもほぼ2本立てにしています。
ここ4年ほど作った品種「いちず」が長期収穫は困難と見定め、従来作っていたケンタッキーワンダー系の品種に戻したもの。
「いちず」が芯止めする必要がなかったため、何となく芯止めのタイミングを逃してしまいました。
しかし、そのまま伸ばし放任してしまったのはよくありませんでした。
樹勢が旺盛なので、やはり支柱頂点付近で摘芯すべきでした。
これがタキイ種苗「ケンタッキー101」。


明らかに伸びが早く旺盛です。
高温乾燥にも強く、葉焼けの症状もほとんど見られません。


わき芽も伸びてきました。


しかし、これでは混みすぎで1本立てにするか株間を広げるかする必要があるようです。
大きなピークの後、穫れ具合が落ちましたが、再び盛り返してきました。


長期収穫が目標なので、ばか穫れするよりだらだらと長く成り続けてくれた方が良い。
考えてみると暫く典型的なケンタッキーワンダーを作っていませんでした。
この品種は結構古い品種なのですが、実際作るのは初めてです。


小生はこの品種を丸莢としか思っていませんでしたが、タキイ種苗では丸平莢と分類しています。
我が家で昔から蔓ありインゲンと言えばこのタイプでした。
当地では年配者なら一様に「オヤコササギ」若しくは「オヤコウコウ」です。
これがタカヤマシードの「ケンタッキーカンサス」。


数年前まで暫くこの品種を作っていました。
「いちず」よりは遙かに樹勢は強いものの「ケンタッキー101」ほどではありません。
日照りの気候で葉焼けも出ています。


それでもわき芽は伸び成っています。


こちらはいわゆる丸莢で、よく比べて見れば「ケンタッキー101」とは違います。


助っ人は「ケンタッキー101」が明らかに多く穫れ、形も良いと言っています。
我が家の分と主に「ケンタッキー101」を置いていきました。


右が「ケンタッキー101」、左が「ケンタッキーカンサス」。


「ケンタッキー101」が丸平莢と分類される意味が理解できます。
軟らかさでも「ケンタッキー101」の方が優勢のようです。
もっとも、依然助っ人以外に違いに気付く人間はいません。