今年のハチクは5月20日過ぎに日当たりの良いところから出始めたので、例年より若干早い程度。
いつもどおり孟宗竹のタケノコが終わる間もなく出てきました。
出始めは竹藪の中ではなく、竹の生えていない周囲から出てきます。

但し、このように早くから周囲に出るハチクは太りが良くないことが多い。
ハチクは地下茎が浅く長く伸びるため、何もないところに突然出ることもあります。
過去には育苗ハウスの中に根が伸び掘り返したことがあります。
5月は雨が結構降ったので順調に出てきました。

竹藪の中に出るようになれば最盛期で、太く良いものが採れます。

5月末から6月早々に盛りになり、これから本格的に出るかと思ったところでした。
ハチクは孟宗竹のタケノコに比べはるかに細く皮も薄い。
皮は赤みを帯び孟宗竹のような産毛が少なく滑らかです。

良いハチクは元が太いものです。これは孟宗竹と同様で細いものは蹴り倒します。
採り頃もあり、このように伸び過ぎれば硬くなってくるのでやはり蹴り倒してしまいます。

伸びていないものは軟らかいもののボリュームがないので、さすがにもったいない。

採り頃はやはり30~40㎝くらいでしょう。

ハチクの根は浅いので採るのに土を掘る必要はなく、地上部を切るだけです。
このハチクを採ってみます。

少しだけ土をどけ鎌で根元から刈り取ります。


これは1週間ほど前に助っ人が採った時のもの。

この後、僅かしか出なくなりました。どうも収束した可能性が高い。
昨年表年だったので順番から言うと今年は裏年です。盛りが短く、典型的な裏年のようです。
ところで、ハチクは漢字で書くと淡竹。しかし、それを知ったのはそれほど昔のことではありません。
今でもなかなか馴染まず依然ハチクとしています。理屈ではハチクの子とすべきでしょうが、やはりハチクです。
タケノコには種々あるもののタケノコ(筍)と言えば孟宗竹の子のみを指すのが不思議なところ。
ハチクはえぐみが少ないため、そのまま料理に使う方もいますが、普通は一旦は茹でてしまいます。
孟宗竹の筍のように米ぬかなどを用いなくともそのまま茹でるだけで十分です。
タッパーなどに入れ水に漬けて冷蔵保存すれば暫く持ちます。

汁物、煮物、炒め物など用途も広く、孟宗竹より扱いが容易で使いやすい。