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里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

春ダイコン「春の都」を穫るトウ立ちの実害は無し

2025年06月03日 | 畑:根菜類

春ダイコンを5月末から、種播き後ほぼ2ヵ月で穫り始めました。
種播きした後、マルチの上から不織布をべた掛けし、ここまで掛けたままにしています。


ダイコンにあまり虫は付かないと思いつつも心配なので外せないでいました。
不織布が大きく盛り上げっていますが、広幅なので問題はありません。


ここまでくれば大丈夫と思うので全て外すことにしました。
品種は「春の都」と「新春蒔総太り」の2品種。何れも青首で、トウ立ちのしにくい晩抽性品種です。
「春の都」の方が多く、「新春蒔総太り」は古種を使用。
今は無理な早播きはしないようにしていますが、今年は予報を確認しつつ例年より1週間ほど早い3月末の種播きです。
早播きで心配になるのは低温に遭遇してのトウ立ちです。
今年は正にその懸念が当たり、間引きし1本立てにした時点でかなりのリスクがあると思われました。
種播きして1週間ほど気温がまったく上がらず、最低気温が氷点下まで下がった日もありました。
ダイコンの花芽分化はシードバーナリゼーション(種子感応型)で、発芽し始めに低温に遭えば感応します。
晩抽性品種の特性を確認する格好の場ともなりました。
こちらがトーホク種苗の「春の都」。


出だしは低温で遅れたものの欠株はなく、その後はまずまずの生育。一見したところ悪くなさそうに見えます。


懸念されたトウ立ちは一寸見には見られず、まずは一安心。
しかし、よく近づいて生長点を確認すると花芽が見えました。やはり異常低温には感応していたのです。


但し、トウが伸び出しているのはありませんでした。
葉の枚数は十分に確保されているので、これなら実害はないものと判断できます。
しかし、放置すればトウが伸び出すためほんの少しでも伸びたら直ちに摘みます。
昨年は種播き後から気温が高く生育が進みましたが、今年は若干の遅れと言ったところ。


春ダイコンは収穫を早めに開始しないと穫り遅れのものが出やすいので適期より少し早めに穫り始めます。
例年の目安は種播き後50日を過ぎたあたり、今年は数日遅れてスタートしました。
青首はもう少しと言った感じです。


穫ってみました。


やや短くまだ尻太りがイマイチです。もう少し経てば尻太りもよくなってくるでしょう。
こちらが「新春蒔き総太り」。


ちょっと見には「春の都」と区別がつきませんが、よく見るとこちらの方が葉色が濃く葉の切れ込みが細かい。
例年「春の都」より数日遅れるので、今年も同様のようです。


花芽は肉眼でははっきり確認できませんでした。晩抽性が優るのか生育の違いに因るのかはもう少し経てば分かるでしょう。
収穫した「春の都」を洗ってみました。


長さと肉付きはもう少し欲しいところです。日数が経てばより良くなるでしょう。
肌は綺麗で青首はもっと鮮やかになると思います。
心配したトウ立ちの実害は免れ、美味しい春ダイコンが穫れました。


春ダイコンの間引きをするもトウ立ちのリスク高い

2025年04月25日 | 畑:根菜類

春ダイコンの最終間引きをし、1本立てにしました。
通常ならあまり書き記すほどのことではないのですが、理由があります。
それはトウ立ちするリスクがかなり高いと思われるからです。
この畑は強粘土質の土壌で降雨が続くと畑に入るのが容易でなくなります。
そこで予報を確認しながら3月末に種播きしました。例年より1週間ないし10日早い種播きです。


案の定、種播き後に纏まった雨。タイミングとしては上々と思いましたが。
かつては3月半ばのトンネル播きもやりましたが、トウ立ちすることもありました。
今は無理なことはしないようにしています。と言いながら楽をしようと早播きしてしまいました。
種播きして1週間ほど気温がまったく上がらなかったのです。最低気温が氷点下まで下がった日も何度か。
水分は十分にあったので芽は動いていたと思います。
ダイコンの花芽分化はシードバーナリゼーション(種子感応型)で、種が発芽のために動き出し低温に遭えば反応します。
花芽が出来れば、気温が上がり生長するに従ってトウが伸び出してしまいます。
葉の枚数が少なく根が十分肥大する前にトウ立ちすれば使い物になりません。
但し、これには品種間差があり春播きには感応しにくい品種が用いられます。
これが晩抽性品種と言われるものです。もし秋描き用の品種を播けばこの条件なら100%トウ立ち間違いなしです。
さて、べた掛けしている不織布を剥いでみます。


これが「春の都」。青首の晩抽性品種で肥大が良く安定しています。


3、4粒播きにし、一度間引きをして2本立てになっています。
気温が低かったため発芽までに日数が掛かり、生育にバラつきがあります。
ただ、欠株はありません。このくらいになっていれば見かけは良い。


本葉が数枚になっているので、ここで間引きし1本立てにします。


現在本葉数枚展開しているものは悪くなさそうに見えています。


しかし、見かけだけでは生長点がどうなっているかは分かりません。
こちらが「新春蒔総太り」。「春の都」よりは少し遅れて肥大してきます。


古種を使用したので4、5粒播きです。こちらも間引きをして2本立てになっています。


同様に間引きし1本立てにします。


この程度ならまずまずの姿ですが、全体的に「春の都」よりやや小振りに見えます。


欠株はないものの極端に発芽が遅れたものがあります。これは挽回は厳しいでしょう。


晩抽性品種であっても強い低温に遭えば常にトウ立ちのリスクがあります。
近年は殆どトウ立ちすることはありませんでした。しかし、今年はかなり可能性が高い。
仮にトウ立ちしても、根が太ってからの短いトウ立ちなら実用的には大丈夫です。
今年は意図せずに、晩抽性品種の特性を確認することとなってしまいました。


春ダイコンの種を播く

2025年04月01日 | 畑:根菜類

春ダイコンの種を播きました。
雨になりそうだと言うのでこのタイミングかと思いました。
すでに半月余り前に肥料を帯状に散布しロータリー耕耘、管理機の逆転ロータで畝立て、黒マルチを掛け準備は出来ています。


但し、強粘土質土壌で水分が多かったためごろ土でベットの仕上がりは良くありませんでした。
マルチの穴開けに使っている簡単な道具。


「穴あけかんたん器」と言う名が付いています。
安価ながら10数年にはなるでしょう。頗る単純な仕組みですが、開けたマルチが散らばらないのは便利。
昔は空き缶に炭火を入れて穴を開けていましたが、よく風で散らばりました。


条間、株間とも30㎝の2条の千鳥の播き穴です。


小さなドリンク瓶で播き壺を作ります。


品種は「春の都」。肥大が良く青首でトウ立ちしにくい晩抽性品種。肥大が良く安定しています。


3、4粒播きにしました。


もう1品種は古種の残り分で「新春蒔総太り」。「春の都」より少し遅れて肥大するようです。


古種なので4、5粒播きにしました。チウラム剤の種子消毒で青く着色されています。


通常は播き壺の周りの土を崩して覆土するのですが、あまりにごろ土のため別の所から持ってきました。


広幅の不織布をべた掛けします。保温と保湿の効果を期待です。


昔は3月半ばのトンネル播きもやりましたが、晩抽性品種でもトウ立ちすることがあります。
晩抽性品種であっても強い低温に遭えばやはりトウ立ちのリスクがあります。
根が十分太ってからのごく短いトウ立ち程度であれば実用的には問題ありません。大丈夫と思いますがどうでしょう。

冬囲いしたダイコンとニンジンを取り出す

2025年03月04日 | 畑:根菜類

冬囲いしたダイコンとニンジンを取り出しました。
冬囲いしたのは12月22日。半数は畑に残したままにしたためそちらから消費しています。
ダイコンの冬囲いは二通りの方法で行っており、こちらが葉付きのまま冬囲いしたダイコン。


こちらが葉を全て落とし土中に埋め込んで冬囲いしたダイコン。目印を付けています。


品種はすべて「耐病総太り」。
これまで取り出しているのは葉付きのダイコンで、2月になってから。
土を掘りあげ稲わらを挟みながらダイコンを斜めにして埋め込んでいます。
必要な都度手前の方から順次取り出していきます。


助っ人が何度か取り出し残りは僅かになりました。穫り後の残渣がそのままになっています。
今冬は立春になってから逆に気温が下がってきたため土が凍り取り出すのに少々苦戦したようです。
暖冬だった昨年とは大きな違いですが、気温が高すぎるよりはむしろ良い。
土を少しどけ稲わらを返します。


ダイコンが見えてきました。


引き出すのに少々手間取りました。


1本だけ引き出しました。あまり汚れてはいないようです。


取り出した後は稲わらと土を軽く元に戻しておきます。
洗ってみます。


畑から穫ったばかりのダイコンと同じというわけにはいきません。
形の少し悪い「耐病総太り」ながらこの程度の汚れなら全く問題なし。
冬囲いして2ヵ月以上経過していますが、皮を剥けば畑からの穫りがけと変わらないダイコンが味わえます。
この後は葉無しのダイコンを順次取り出すことになります。
こちらが冬囲いしたニンジン。


畑に残したニンジンが多かったため冬囲いしたニンジンは取り出し始めたばかりです。
品種は黒田5寸陽彩。
葉付きのまま稲わらを挟みながら土の中に埋め込みました。
冬囲いした時は葉が青々としていましたが、2ヵ月以上過ぎれば葉も傷んでくるのはやむを得ません。


土を少しどけ稲わらを返して取り出します。


10本くらいまとめて縛って埋めています。今回は数本だけ取り出してみます。
稲わらの下になっている茎葉は未だ青々としています。一見さしたる傷みもなさそうに見えます。


取り出したのは束になったうちの半分ほど。後は稲わらと土を軽く元に戻しておきます。


洗ってみます。


2ヵ月以上も経つので全く汚れがないという訳にはいきません。この程度ならまずまずと言っていいでしょう。
大きさにバラツキはあるものの鮮度では畑から穫ったばかりのものと変わりないニンジンです。
このペースだと3月中に全てを取り出すのは難しいかもしれません。
冬囲いの期間が長くなれば肌が汚れてくるのは避けられず、次第にひげ根も吹いてくるので着実に消費したいところ。

小カブは良作のうちに間もなく終了

2025年02月15日 | 畑:根菜類

小カブは11月半ばから間引きを兼ね穫り始め、11月末から本格的な収穫開始。ほぼ3ヶ月が経過しました。
穫り始めから暫くは葉で覆われ隙間が見えなかったものが、今は俄然隙間が多くなりました。


残った小カブが容易に数えられるくらいになってきました。


品種は「耐病ひかり」。
昔からの品種ながら収穫期間が長くなっても味が落ちない優秀な品種です。
厳寒期でも覆いなどはせず低温に晒し続けています。
雪も被ったのでさすがに葉柄が垂れ外葉が枯れてきたものがあります。


それでも甘味や旨味は十分、美味しい小カブを食することが出来ます。


前年のような暖冬とは違い今冬は例年並みの寒さ。酷寒ともなれば凍害を受けます。
蕪が殆どが地表に出ているため凍害が酷くなると飴色に変色してきます。
しかし、幸い今冬は極端な低温にはなっていません。最低気温-5℃以下は単発で若干、真冬日は記録しませんでした。
最後まで凍害というほどの症状はなく終わりそうです。葉が次第に黄ばんでくる程度ならしょうがありません。


しかし、それなりの変化は見られます。
このように表面にアントシアニンが発色し薄らと紫がかってきた蕪があります。割れも見られます。


この時期になれば当初の滑らかな肉質というわけにはいかず硬くなってくるのは否めません。


我が家は一貫して浅漬けオンリーなので味や食感の変化は分かります。
硬さはあっても未だ繊維質はあまり感じられず旨味があります。小生は毎食食べても飽きが来ません。
助っ人宅では煮物にもよくするそうで、硬さなどは何の問題もないと言います。
これは助っ人が穫り我が家の分と置いていった小カブ。


形はやや不揃いながら肌は依然綺麗です。
今作は殆ど無駄なく取り尽くして良作のうちに間もなく終了です。
なお、シュンギクは昨年はこの時期まで持っていましたが、今年は1月20日過ぎを最後に終了となりました。