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里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

干し柿づくり'24~3月の干し柿

2025年03月10日 | 干し柿づくり

干し柿は、干し始めから数えると間もなく4ヶ月になろうとしています。
年が明けころ柿の出来上がりから数えても2ヵ月以上。まだ残っており食しています。ほぼ例年通りと言ったところ。
年内に取り込み、空気に晒したまま放置すると硬くなるので、段ポールの中に入れ、紙にくるんで保管しました。
さらに少なくなったところでポリ袋に入れ集約。2月末からは冷蔵庫で保管しています。
簡便な保存方法です。現在はこれだけになりました。


白粉が全体に回り地肌は殆ど見えなくなりました。


これは1ヶ月ほど前ラップに包んでからタッパーに入れて保管していた干し柿。


取ってみました。


ラップに包んで保管すると水分が保たれるためしっとり感があります。


2月の投稿時にも記していますが、改めて昨秋穫った蜂屋柿には種が極めて少ないことが分かりました。
これほど軒並み種の少ない蜂屋柿は初めてでしょう。全くない柿の方が多い。
大玉揃いだった割には縮んでしまった一つの要因と思われます。
これ以外に冷凍している干し柿があります。
長期に同じ状態を保とうとするなら冷凍するのが確実。ラップに包めばなお確実です。
一部を取り出してみます。これは年明け後白粉が回り始めた「ころ柿」の状態で冷凍している干し柿。


干し柿は水分が少ないため家庭用の冷蔵庫ではカチンカチンにはならず弾力があります。
これは、茶菓子として出ている干し柿。


白粉は全面に厚く回っています。
1個取ってみます。


割いてみます。


ねっとりとしたヨウカン状で、やや硬めながら小生は全く気になりません。
但し白粉の量が多いからより甘いという訳ではありません。この時期らしい旨味が味わえます。
これまでの干し柿の変化を少し見てみます。
これが約1ヶ月前。


さらに約1ヶ月前の年明け頃のころ柿。


さらに半月ほど遡り、年内のあんぽ柿出来上がりの頃。


違いがよく分ります。
その時々の干し柿を味わうのも良いものです。あともう少し楽しめます。
幼少の頃は遅くまで沢山の干し柿が残っていたのでよく天ぷらにして出されました。小生は得意ではありませんでした。
そもそも子供はあまり干し柿を好まないようです。小生も甘柿のほうが好きでした。それが年を重ねるにしたがって干し柿が良くなるから不思議です。


干し柿づくり'24~白粉が全体に回る

2025年02月07日 | 干し柿づくり

干し柿は、ころ柿の仕上がりとしてからほぼ1ヵ月。干し始めからだと80日ほど。
白粉が干し柿全体に回っています。
吊したまま放置すると乾燥が進み硬くなるので年内に取り込みました。
昔ならは稲わらを敷き「寝かせ」るという工程になるところながら今は簡易な方法です。
空気に晒されないよう段ポールの中に入れ、紙にくるんで保管。


当初は縄付きのままでした。その後、助っ人が全て縄から外し、さらに少なくなったのでポリ袋に入れ集約。


ポリ袋に入れれば空気からは遮断されるので硬くなりにくい。もう少し早くて良かったようです。


大玉揃いだった割にはかなり縮んでしまいました。
これは乾燥が進んだだけでなくもう一つ要因があります。
そもそも蜂屋柿は何個か種の入るのが普通です。しかし、昨秋穫った蜂屋柿には種がほんの僅か。全く種の入らない柿が多い。
これほど種の少ない蜂屋柿はこれまでなかった気がします。食べる段になって初めて分かりました。
どういう要因なのかは不明です。そのため大玉でもより皺が大きく縮みやすかったと思われます。
これは今茶菓子として出ている干し柿。


我が家では白粉が吹く前のあんぽ柿から白粉が沢山吹いたころ柿まで、長く味や食感の変化を愉しみます。
1個取ってみます。


割いてみます。


全く種がないようです。いわゆるヨウカン型で人によっては硬いと感じるかもしれません。
小生はこのくらいのほし柿も好むところです。
これは年明け後にころ柿が仕上がったところでタッパーに入れ、冷蔵庫で保管していた干し柿。


ほぼ1ヶ月経っています。自然に白粉が全体に回っています。
この方があまり硬くならず当時の状態を保ちやすい。
一つ取ってみます。


割いてみます。


こちらも種がないようです。同じヨウカン状でも柔らかめです。
このあたりは個人の好みで保管の時期や方法を工夫すれば良い。
ラップに包んでタッパーに入れれば水分が抜けずより状態が維持できます。
さらに長期に保存したければ冷凍が確実。
一寸取り出してみました。
これは年内のあんぽ柿の状態で冷凍したもの。


これは年明けのころ柿に仕上がったところで冷凍したもの。


干し柿は冷凍しても水分が少ないので凍り付かずに弾力があります。
やはり小生はこの時期になれば白粉が綺麗に回った干し柿でなければ物足りなさを感じてしまいます。
あと暫く春先まで愉しめるでしょう。


干し柿づくり'24~順調にころ柿に仕上がる

2025年01月07日 | 干し柿づくり

干し柿は、干し始めてから間もなく50日と言ったところ。あんぽ柿として仕上がってから20日ほど経過しました。
大玉なので乾燥に時間が掛かると見込んでいましたが、想定より順調に仕上がりました。
いつまでも空気に晒し続けると硬くなるので12月20日頃からこのように紙袋で覆いをしました。


こちらは縦吊りにし早めに覆いをしたもの。


この時点で白粉が見え始めました。


さらに、1週間ほどで室内に取り込みました。白粉を吹かせころ柿に仕上げるためです。
昔は稲わらを敷きそこに「寝かせ」こもや布で覆いをし囲いました。温度や湿度を一定に保ち硬くなるのを抑えて白粉を吹かせるための管理です。
今はその簡易版と言ったところ。
できるだけ空気に晒されないよう段ポールの中に入れ、紙にくるんで保管します。


それなりに量があるので縄付きのまま寄せて入れています。。
10日ほど経ち白粉が大分吹いてきました。


今冬は空気が非常に乾燥しているためか水分の抜けが多い感じがします。
思いのほか皺が深い。これはどういう訳か今年の蜂屋柿は種がごく少ないことにも因るかもしれません。


これが小玉だと硬くなりやすい。今年は大玉なので大丈夫のようです。
概ねころ柿の仕上がりとして良さそうです。


白粉は小玉の方が早くから吹き出しやすい。大玉は全体に白粉が吹くまで時間が掛かります。
大玉を1個取ってみます。


割いてみると、ねっとりしています。


20日前のゼリー状だったあんぽ柿からは大きく変化し、ヨウカン状のころ柿になっています。
このくらいが小生の一番の好みです。これからさらに白粉が全体に回り、姿は変化していきます。
間もなくポリ袋に入れ密閉度を高めて硬くなるのを抑える予定です。
これは12月20日頃にタッパーに入れ冷蔵庫に入れておいた干し柿。


より密閉度が高いので硬くなりにくい。自然に白粉が吹いてきました。
よりあんぽ柿の柔らかさを保ちたいならラップに包んでおけばより確実。
さらに長期に同じ状態を保ちたいなら冷凍。これはやはり12月20日頃に冷凍したもの。


干し柿は水分量が少ないため冷凍してもカチカチにはならず弾力がある状態です。
各々保管の時期と方法を変えれば長く好みの状態が保たれます。
我が家ではいつもこのように茶菓子として出ています。


ころ柿の変化を愉しみながら食するのも良いものです。あんぽ柿だけというのは小生にはいささか物足りない。



干し柿づくり'24~贈答品を作る

2024年12月22日 | 干し柿づくり

干し柿の贈答品を作りました。
今年は殆どが大玉だったので遅れると思いましたが、想定以上に乾燥が順調に進みました。
したがって、贈答も思いのほか早くできることになりました。
本来なら白粉を吹かせたころ柿の方が良いのですが、今はあんぽ柿の段階で早めに贈るようにしています。
近くの親しい方には縄付きをそのまま届けます。
遠方の親戚、知人あてには箱に詰め宅配にします。
昔は数十個贈ることありましたが、今は20個程度で勘弁願っています。
お互い負担にもなってきたので、正直そろそろ止め時かと感じてもいます。
何はともあれ今年は例年のように姿の良いものを選別し、体裁を整えて箱詰めにします。
今年は横吊りにしているものどれを取っても大玉なので作りやすい。


いつまでも空気に晒し続けると硬くなってくるので、紙で覆いを始めました。


まず25個詰めにしてみましたが、若干重なるようになりました。


大玉揃いと言いながらも大小はあるので揃える必要はあります。今年としては標準的なサイズ。
といってもすべて大玉なので、十分ボリューム感はあります。


照明の関係か若干実物とは違う感じに写っています。実際はもう少しオレンジっぽい感じです。
2、3日置いただけで少し感じが変わっています。白粉が薄らと吹いてきました。


少し盛り上がるくらいになってしまいました。潰れるのが少々心配ですが、良しとしましょう。
もう一つ作ります。


こちらは特大玉主体に20個詰めにしました。ボリュームは申し分なし。


これで白粉が吹けばもっと見栄えがするはずです。
すでに白粉が吹き始めているので届いた後に何日か置いてもらえばころ柿風になってくるはずです。


もっとも、当地方では殆どあんぽ柿の状態で出回るので、白粉の回らないのが普通になっています。
我が家でこのくらいのサイズを揃えるのはなかなか大変。来年も期待されると困るのですが。
昔はもう少し白粉が回ってから贈っていました。それだと年末ギリギリになりやすい。
早めに送った方が気が楽です。
助っ人は1週間くらい置いて白粉が回ったところで送るそうです。
特大玉と思われる干し柿を取ってみました。


薄ら白粉が吹いてきたのが分かります。
ボリューム満点で、小生には一度では少々多すぎるくらいです。


今年は安心して贈答できる干し柿になりました。


干し柿づくり'24~大玉あんぽ柿の仕上がり

2024年12月18日 | 干し柿づくり

干し柿は、干し始めてから4週間ほど。あんぽ柿が仕上がりました。


今年は大玉揃いだったため遅れると思いましたが、想定以上に早く出来上がりました。
400g超えの特大玉も多く、昨年のような暖冬ならこのように早くは仕上がらなかったでしょう。
今年は冬らしい寒風吹きすさぶ日もあり昨年とは様相が違います。
大玉の柿を乾燥するのには恵まれた天候だったと言えそうです。
そして、今年は大部分を横吊りにしていることも、安定した乾燥につながっています。
やはり大玉では縦吊りより横吊りの方が満遍なく乾燥が進みます。
乾燥が進むと全体に皺が出てきます。


我が家ではあんぽ柿から白粉を吹かせるころ柿まで進めるので途中で揉みの一手間を加えます。
当地では昔から心切りと言っていますが、種の周りを柔らかくするものです。
そのため、より皺は出やすい。揉まなければ皺はあまり出ません。
すでに甘みは十分で数日前から食べているので、どの時点で完成かは微妙ではあります。


やはり見かけと味の問題です。
まず表面がブヨブヨでは具合が悪い。中身がトロトロで滴るようでも具合が悪い。
そして、甘いだけでなく干し柿らしい旨味が出ないと仕上がったとは言えません。
一方、今年のように想定以上に乾燥が進んだ時は乾燥しすぎにも注意する必要があります。


想定より乾きが進んだため、吊したまま空気に晒し続けると硬くなってしまう恐れがあるのです。
窓などの開閉部はすべて閉め切りました。
また、縦吊りに加え横吊りの一部を縦吊りに変え、このように紙袋で覆いをしました。


紙袋は30キロ入りの米袋を利用するのが便利。3層になっている内側の1枚を外すと綺麗な状態で使えます。
横吊りにしたもの大部分も間もなく直接空気に晒されないよう覆いをします。
色上がりもまずまず。急速に乾燥が進んだため、さしもの大玉もかなり縮みました。


早いものは僅かに白粉の気配が見えます。これであんぽ柿の出来上がりとします。


今年は殆どが大玉なのでボリューム十分の干し柿が味わえそうです。
我が家ではあんぽ柿からさらにころ柿へと進めていきます。
あんぽ柿、ころ柿と言っても別物ではなく連続しているので甚だ主観的なものです。
見た目上、白粉の吹かないものを「あんぽ柿」、白粉が吹いたものを「ころ柿」と区別するのが分りやすいと言うことだけです。
1週間くらい経てば薄らと白粉が見えてくるはずです。
当地方の干し柿は殆どが白粉を出さないあんぽ柿として出荷されます。大産地の福島県伊達地方も同様。
我が家では春先まで干し柿の姿や味の変化を愉しみながら長く食するのが恒例です。
今年としては中間くらいの干し柿を取ってみました。


中身はいわゆるゼリー状。ねっとりとしてトロトロと滴ることはありません。典型的なあんぽ柿になっています。


十分な甘味だけでなく干し柿らしい旨味も乗ってきました。
これから白粉を吹かせてころ柿まで進めますが、白粉や硬さの程度も次第に変化します。
人によって好みは様々です。
少量なら好みの時に冷蔵したり冷凍保存したりすれば、長く好みの状態が保たれます。