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里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

春を告げる野草「福寿草」は僅かに遅め

2025年03月06日 | 野山

当地で春を告げる野草と言えば福寿草。
春先の天候と因果関係があるようで一つの指標になっています。
例年なら3月早々にほぼ咲き揃います。暖冬の年なら2月中に咲き揃うこともあります。
昨年は早く咲き出したものの2月末くらいから真冬の天気に逆戻り、咲き揃うのは遅くなったと記憶しています。
今年は立春以降、度々の寒波襲来で遅れるだろうと見ていませんでした。
ところが南岸低気圧の北上で大雪を被るかもしれないというので見たところ、意外にも結構咲いていました。
2月中にはすでに咲き出していたようです。例年より僅かに遅めといった程度でしょうか。
大寒頃の気温が高かったためと思われます。咲き揃うまでにはあと何日か掛かりそうですが。
これは庭の一角。いつもこの置き石のところが早いので最初に見ます。輻射熱効果と思われます。


付近の日当たりの良いところにもそれなりに出ていました。あまり変わらないようです。


度々の寒波のせいか丈は伸びていません。


以前、庭にまでイノシシが侵入して傷められ福寿草も少なくなりましたが、大分復活したはずです。
まだ単発といった感じで何カ所かに出ています。咲き揃えばもう少し多くなるでしょう。


こちらは裏山の土手。日当たりの良いところから順次出てきます。


ここが最も多く発生しているところですが、やはりイノシシが侵入し荒らされ少なくなりました。
徐々に復活してはいるものの元のくらいにはなっていません。数日経てばもっと咲いてくるでしょう。


リュウノヒゲが群生しているため福寿草はどうしても負け気味です。
リュウノヒゲに隠れて見えにくい。やはり丈の伸びが良くないようです。


出始めて間もない蕾から咲き始めの福寿草。


開き始めの福寿草も可愛いものです。


福寿草は面白い。蕾の状態で芽を出し、茎が僅か伸びる間もなく花が咲きます。それから茎が伸び葉が展開してきます。


こちらは葉が大分展開し、複数の花が見えてきました。


これでまだ半分程度しか出ていないと思います。
もう少し経てば多少群生気味の福寿草が見られるでしょう。何はともあれ早春の明るい心持ちになりました。
南岸低気圧の北上に伴う降雪も大雪には至らず雨に変わり幸いでした。


オモトとヤブコウジの小群生は健在

2025年01月25日 | 野山

我が家の畑の外れのクリの木の根元に万年青(オモト)が纏まって生えている所があります。
気づいたのは大分前です。元々こんな所に生えているわけはないので鳥が種を運んだのだろうと推測しています。
よほどこのクリの木が気に入ったものと見えます。


普段はまったく放置しているので落ち葉が被り笹竹も生えています。
オモトもいわゆる縁起物。せめてもと覆われていた落ち葉を除き笹竹を切ってやります。


次第に少しずつ増えてきましたが、近年はあまり変わらないように見えます。


庭に移植したり鉢植えにすることも可能ながら自然のままにしています。
そのため実も少なく汚れているので見栄えはしません。


それでも今年は比較的実が大きく数もそれなりに着いているようです。


こちらは少し離れたところにあり、あまり落ち葉が被らず比較的綺麗です。


実の数も少し多く大きいようです。
リュウノヒゲとの赤い実と群青の実のコラボも見ることができます。


こちらは藪柑子(ヤブコウジ)。


この辺りではごく普通に見られます。小さく目立たないので顧みられることも少ない。
纏まって生えていることは少なく大概はバラバラで数株程度です。
リュウノヒゲは群生化しているのでヤブコウジの赤い実と群青の実とのコラボは結構見られます。


昨年、偶然小さいながら群生と言って良いほど纏まっているところを見つけました。
夏場には何度か刈り払いをする所ですが、ヤブコウジは丈が短いため草が伸びると気付きません。
周りの草が枯れ赤い実を着ける時期になって、たまたま別用で通りかかり気付いたというわけです。
赤い実が着いていなければおそらく気付かなかったでしょう。


こんな感じなので、遠目にはヤブコウジがあるようには見えません。


小さく丈が低いためぐっと近づかないと分かりません。しかし、全体にヤブコウジが生えています。


びっしりと隙間なく生えています。


これなら小群生と言って良さそうです。


数を数えたわけではないものの100株以上は間違いのないところ。
ヤブコウジも縁起物として扱うことがあり別名は十両。
1株に着くのはせいぜい小さい実が数個なので、千両や万両に比べるのはあまりに可哀想。
しかし、目立たない健気さが良い。100株なら千両の価値は認めても良い気がします。



シイタケ原木用ナラの木の運び出し

2025年01月19日 | 野山

寒風が強く日延べしていたシイタケ原木にするナラの木を運び出しました。
これがナラの木。正確にはコナラ。


シイタケの原木にするには、切った後3、4週間置いて玉切りするのが良いされています。
しかし、この時期は大雪などに見舞われるリスクがあります。そうすると運び出しが難しくなります。
リスク回避のためベストではないかもしれませんが、すぐに約90㎝に玉切りしました。
そして、玉切りした後ざっと纏めたところで、一旦終了しています。


少々不便なところで、運搬機がいけるところまで人力で運び出す必要があります。
老体にはかなりの重労働ですが、金の掛からない体力増強法と思うことにしています。
運搬機のところまで直接一回では運べません。3回ほど運んでは置きを繰り返します。


途中放り投げたところもあり原木に少し傷が付いてしまいました。


ここが最終。あとは直接積み込めます。


運搬機へ積み込み。


何しろ年代物の運搬機。中古のエンジンに取り替え修理もしてエンジンの調子はまずまず。
問題はキャタピラー。亀裂が多数あり何時切れても文句は言えない状態なので、とにかくゆっくりです。


作業場の下屋に運び込みました。


全部でわずか20数本。今年は種駒1,000個で打ち止めにするので、この程度で十分なはずです。


シイタケ原木にするのは直径10~15㎝が適当とされます。
しかし、15㎝以上の太いものもあり、元の重すぎるものは少し短めにしています。
古いコモで覆いをし、直射が当たらないようにします。


この後は乾き具合を見ながら植菌しますが、落葉後も降水量が少なく乾燥していると思われます。
今回は太い生木を人力で移動したので少々体力を使いました。体は火照ったものの手先が異常に冷たい。
ナラの木以外にクリの木も少し切っていますが、そちらは乾いて軽くなるまで暫く放置です。

シイタケ原木用のナラの木を切る併せてクリの木も

2025年01月17日 | 野山

シイタケの原木にするナラの木を切りました。併せてクリの木も少しあります。
合わせても10本に満たない数なので大したことはないのですが、少々不便な場所です。
それと、暖冬だった昨年と違い今冬の寒さは結構厳しい。長時間の作業は出来ません。
木を切る時期はどうしても冬期間にならざるを得ません。
木は完全に落葉した後でなければならず、体に余裕があり且つ植菌に適する時期となり、限定されてきます。
そして、大雪になれば作業が困難なので天候も考える必要があります。
当地は西高東低の冬型の気圧配置なら大雪になることはまずありません。
それが崩れ南岸低気圧が北上する時、東京にも雪が降るような天候の時が危ない。
これまでも何度か重いドカ雪に見舞われ苦労したことがあるので注意する必要があるのです。
今回切るのはナラの木の多いこの辺り。


正確にはコナラですが、当地にミズナラはなく通常ナラの木と言えばコナラのことを指します。
但し、コナラ以外にもクリ、クヌギ、ヤマザクラなど他の樹種も混じっています。
特にコナラとクリの木は慣れないと見分けが付きにくいかもしれません。
右がコナラで、左がクリの木です。


作業にはチェーンソーを使うので危険が伴います。何より安全第一。
機械の点検と試運転を確実に行います。


この辺りのコナラを伐採します。


樹齢は30年くらいでかなり太く高木になっています。
切りました。


シイタケ原木には直径10~15㎝が適するとされていますが、多少太いものも利用します。
シイタケ原木用には、切った後少し放置してから玉切りした方が良いとされています。
しかし、大雪に見舞われるなどのリスクを考え、直ぐに玉切りし運ぶようにしています。


長くすると重く扱いにくいので玉切りの長さは約90㎝。特に根元の太い部分は少し短めです。
別のコナラを切ります。


切りました。


同様に玉切り。


今年の植菌は原木の本数ではなくシイタケの種駒1000個で打ち止めにします。ですから高木なら数本切れば十分と思われます。
近くにあるクリの木も伐採しました。


根元は20㎝を越えています。形を見ながら杭に使うことを想定して適当な長さに玉切りしました。


左手前の木は別物。
クリの木はすぐ使わないので暫く放置し少しでも軽くなってから運び出します。
クリの木は水や腐敗に強く、補強材として最強。1年くらい放置しても問題ありません。
コナラの方はすぐ運び出すので、大雑把に寄せておきます。


高木のため上手く倒れず苦戦することもあるのですが、今回の伐採はスムーズでした。
かなりの運動量なので体の方は寒さを感じないものの手先がバカになるほど異常に冷たい。
今回はここまで。痛い目に遭う前に終了します。


暫くぶりにクヌギの林を歩き新たな発見

2025年01月16日 | 野山

一昨日、小正月行事の鳥追いを早めに終え、その足で暫くぶりにクヌギの林を歩きました。
年に一度は様子見に歩きたくなります。過日少し降った雪は痕跡も無くなっていました。
出来ることなら夏の暑い時に日陰の林を歩けば避暑にもなりますが、時間的余裕がありません。
冬場はその逆で時間的余裕はあっても天候が悪ければ歩きたくありません。
当日は青空の好天でコンディションは良好、絶好のタイミングでした。
この場所はごく緩い傾斜地のため山と言うよりは正に林という表現がぴったりです。
入り口は孟宗竹と杉、檜の立木があり、それを抜けると落葉した高木が見えてきます。


我が家の山林の中では特異的にクヌギが多い所です。それ以外ではケヤキ、ナラ、ヤマザクラなど。
大木になっているのは多くがクヌギの木です。


通常、クヌギやナラのような広葉樹は2、30年ごとに伐採し、薪、木炭、シイタケ原木等に利用します。
しかし、昔はここで大量の落ち葉を集めるために敢えて伐採をしてこなかったのです。
大量の落ち葉は温床の熱源となり、その後は最良の腐葉土として用いられました。


木が大きくなると落ち葉が大量になるだけでなく、下草が自然に少なくなり運び出しも容易です。
小生も落ち葉集めの手伝いをしたものです。
当時すでにかなりの大木になっていたので、現在では樹齢100年級のものもあるかもしれません。
一目立木間に空間の多いことが分かります。歩くにもスニーカーで楽勝です。


正面の2本立て、3本立てになっている木は相当な巨木。これがクヌギの一番の大樹と思っていました。


但しクヌギやナラの木はケヤキなどと違い必ずしも大樹が良しとされません。
何れ寿命が来るのです。残念ながら倒木が目立ってきました。しかし、いかんともしがたい。


さらに進むと下草が殆どない開けた所があります。


落ち葉の絨毯のようになっています。


今季の落葉だけで凄い量です。


その下は自然に腐れ長い年月を掛け土となります。
いわゆる腐葉土と言われる部分は1年の落ち葉でコンマ何ミリというレベルです。


いつもはこの辺りで引き返すのですが、今回はさらに少し進んでみました。
そこでこれまで気付かなかった新たな大樹を発見しました。


2本立てになっていますが、根元周りは巨大。


前出の3本立ての大樹よりも大きそうです。スケールを持ってこなかったので計測できなかったのは残念。
気持ちの良い散策ができ、新たな出会いがあったのは嬉しい。やはり歩かないといけません。