高橋源一郎の飛ぶ教室に
戸田奈津子さん登場!
映画を見る人たちなら、だれでも知っている人。
映画が、好きで、好きで、字幕翻訳者を志すも、
そこは男性のみの世界。
壁は厚く、扉はなかった。
そこで、字幕翻訳者の大御所 清水俊二さんのところへ押しかけ
付いて回ったとか。
当時、ユナイテッド映画の宣伝総支配人だった水野晴郎さんから
来日する映画人の通訳をするように頼まれた。
こうして、通訳の仕事が先になった。
ずっと「字幕翻訳の仕事がしたいのです」と言い続け
43歳の時に、フランシス・フォード・コッポラ監督の
『地獄の黙示録』の字幕翻訳をすることになる。
来日したコッポラの通訳をして、気に入られたことがきっかけ。
その後、雨のように仕事が降って来たという。
やがて字幕翻訳家の第一人者になる。
88歳の現在も、字幕翻訳を続けておられる。
さすがに、通訳のほうは、2022年に引退なさったようですが
有名な映画俳優たちとの、個人的な交流は、いまも続いている。
とにかく、戸田奈津子さん自身が
映画が大好き。
外国では、吹替が多く、字幕はあまりない。
それは、日本人の識字率の高さからだという。
その絶妙なタイミングの字幕。
字数の制限もある。
映画のリズムを、そこなわないよに気を付けている
とおっしゃる。
通算1500本の映画の字幕翻訳をこなす戸田奈津子さん。
1970年から80年代の戸田奈津子さんが字幕をつけた映画を
高橋源一郎さんが言っていましたが、
どれも、これも、有名な作品ばかり、、、、
戸田奈津子さんは言う
「映画はすばらしい娯楽メディアです。
ドラマを演じるキャラクターそれぞれの気持ちになって、
字幕をつくる、
こんな楽しい仕事はありません。
この道を選んで悔いはありません」
戸田奈津子さんの見事な字幕に
どれだけお世話になってきたか。
ありがとうございます。

戸田奈津子さんとトムクルーズさん
最近では「トップガン マーヴェリック」の字幕翻訳もなさった
(健康長寿ネットからお借りしました)
もう20年くらい前になりますが、戸田さんの講演会に行ったことがあります。色々面白い話が聴けてとても楽しかった。印象的だったのは、字幕翻訳で大事なことは、英語力よりも、日本語の実力だと言われたことです。せりふは必ずしも直訳ではなく、人物や時代や微妙なニュアンスを限られた字数で表現するので、たいへんな作業だとおっしゃっていました。そういう作業がまた楽しいのでしょうね。やってみたい気がしますが、英語はおろか日本語もあやしいので、わたしには無理ですが(笑)
>戸田奈津子さんの講演会へいらしたとは、さすが、根っからの映画人。
日本語の実力...私も、翻訳に興味があった学生時代がありました。 でも本当に、その時代背景、文化を知って翻訳しなくては、真意は通じない。 とても難しいことですね。
戸田奈津子さんは、映画の字幕を書くために生まれたような人でした。
でもその夢が叶ったのは、40代。
念じれば(願い続ければ)、夢は叶う。
念じつづけたかどうか・・・ですね。