もう何十年も前からずっと「そのうち読もう」と思いつつ全然読んでいない本がいくつもある。
本当に読みたければすでに読んでいるはずなので、そういう本は気にはなっているものの、難しそうだとか、長いとか、実はそれほど面白くないのではないか、などと様々な理由を付けて今まで手に取らずにいたのがほとんどだと思う。
そんななか、40年ほど前からそのうち読もうと思いつつずっと読んでいなかった本を数年前に読んだ。
三浦綾子のデビュー作の「氷点」
上下2巻で長いし、テーマがキリスト教の「原罪」ということもあってとっつきにくい感じがしていたが、たまたま手に取った三宅香帆著「人生を狂わす名著50」で紹介されていたこともあって、とうとう読んでしまった。
結果は・・・
読んでよかった。
読まずに死んでたら本当にもったいなかった、と言えるくらいの内容。
ちなみに日テレの「笑点」は氷点のパロディーね。
そんなこんなで、最近「そのうち読もうと思いつつ読んでいない本」で気になっていたのは、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」
いい年のオッサンが読む本ではないだろうと言われそうだが、海外文学の必読本としてはまずもれなく紹介される本だし、たいていの人は一度はタイトルを聞いたことがあると思う。
昔から気にはなっていたものの、なんとなく敬遠して今まで手に取らずにいた。
その後、「キャッチャー・イン・ザ・ライ」として村上春樹の新訳として新たに出版されたこともあり、先日とうとう買ってしまい一気に読んでしまった。
さて、感想は・・・
さっぱりワカラン(笑)
全くおもしろくなかった。
というか、何がいいのか全然わからない、理解できない。
ま、自分の感性に問題があるのはよくわかっているし、子供の頃から学校で読まされる文学作品や課題図書・推奨図書などをほとんど面白いと思ったこともないので、そういった類いの作品の延長線上にあるような文学作品が面白くないのはあたりまえではあったが(笑)、それにしてもツマラナイ。
太宰治の「人間失格」にも通じる内容とも言えそうだが、同じ「ろくでもない野郎」の話ではあってもこちらのほうが余程読みやすい。
あの村上春樹がわざわざ訳し直してまで出版するのだから、文学作品として相当高く評価しているのだとは思う。
今より40年前の少年時代に読んでいたら、もしかすると感想は変わっていたのかもしれないという意見もネット上の書評では散見できたけれども、やっぱりワタクシにはワカリマセンでした・・・