小杉行政書士事務所 小杉 幹のブログ

自然を愛し、単独で山を歩き廻ることを好み、たまにはロードや近くの山を走る、50代オヤジのブログです。

目からウロコの一冊 「遅読家のための読書術」印南敦史著

2021年05月02日 | 書籍

文化庁による平成30年度「国語に関する世論調査」によると、日本人の約47%が月に一冊も本を読まないそうです。ということは日本人の半数強の人が月に一冊以上は本を読んでいることになります。

私も一応は日本人の半数強の分類の末席辺りには位置しておりますが、齢四十半ばを過ぎるあたりから少しづつ記憶力が怪しくなってきまして、読み終えた本の内容がほとんど記憶に残っていないとか、読み返してみても以前に読んだ気がしないとか、読んでいてもなかなか頭に入ってこないとか、はたまた集中力が続かずになかなか一気に読み通せないとか、まあいろいろ起きるようになりまして。

それ以降読書量も減る傾向にあり、また「読んでも覚えていないのでは読む意味も無いのでは?」などと考えて新しい本を手に取る機会も少なくなっておりました。

そんなこんなでもう齢五十半ばとなってしまった昨今ではありますが、たまたま目にしたのがこの本。

「遅読家のための読書術」印南敦史著

タイトルは遅読家のための読書術とありますが、内容はどちらかというと読んでも忘れてしまう人のための読書術についての本です。

ちなみにこの著者には「読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術」という著書もあります。(私はまだ読んでませんが…)

読んでみて、まあ目からウロコとはこのことですな。読んでも忘れてしまうのは当たり前であると。もちろん読んだ本の内容を全て記憶しているというのはまずありえませんが、少なくとも重要な部分は覚えていて、他人に対して読んだ本の概要くらいは説明できる程度に記憶していなければ、読んだ意味が無いのではくらいには思っておりましたが、皆さんどうもそうでもないらしい。

大半の人は、読んだ本の内容はほとんど忘れてしまうそうです。

そこで著者は、「一冊の本を一週間かけて熟読しても、一ヶ月後には「1%」しか残らないのだとしましょう。だとしたら、同じ一週間で10冊の本をすばやく読んで、一年後に「10%」を得たほうがいいと思いませんか?」と問いかけます。

1%しか残らないは極端かもしれませんが、小説などのストーリーを追いかける本は別として、特にビジネス書などはその本の重要な部分だけを確実に記憶に取り込んでいく方法が、効率的・効果的と言えるかもしれません。

そして著者は、読んだ本のなかから「最高の1行を選び出す『1ライン・エッセンス』」という方法を提唱しています。ここでいう「最高の1行」とは、読者が「自分がこの本を読んだ価値のすべては、この1行に集約されている」と考える1行のことです。

以下引用

読書を「面倒くさい」とか「苦痛だ」と考えるのは「そこに書かれている文字列をすべて目で追い、かつ、内容を咀嚼しなければ『読んだ』とはいえない」という思い込みがあるからです。読書が作業になってしまっているということだと思います。しかし「1行」を探しながら読むようにすると、そこには冒険しかありません (P.88)

まさに目からウロコ、価値観の180度転換です。

今までは、とにかく読んだ内容を頭に入れようと思いながら読んで、なかなか頭に入らず、読み終えてもあまり記憶に残っていなかったり途中で投げ出してしまったり。

でも、「最高の1行」を探し出すために冒険のように本を読むを思えれば、また新しい本を探そうとも思えてきますし、過去に未読のまま放置してある本も、また改めて手に取ってみようと思えてもきます。

特に出掛ける予定もない今年のゴールデンウイーク。読書の時間を増やしてみようかと思います。

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 電子ペーパー「クアデルノ」... | トップ | Facebookページを開設しました »

コメントを投稿

書籍」カテゴリの最新記事