小杉行政書士事務所 小杉 幹のブログ

自然を愛し、単独で山を歩き廻ることを好み、たまにはロードや近くの山を走る、50代オヤジのブログです。

8年ぶりの武甲山

2015年06月13日 | 奥武蔵山行記

今や無残に身を削られた秩父の名峰、武甲山。秩父市街から見るその姿は、すでに登山の対象とは思えないほどに変貌している。以前の姿を知らない人なら、なぜこんな姿の武甲山が秩父の名峰と呼ばれるのかも分らないかもしれない。

山頂近くを大きく削られた武甲山

 
でもこの写真で見る武甲山の反対側は昔のまま。
南側から見る「無傷の武甲山」をまた見たくなって8年ぶりに、前回と全く同じコースで再訪しました。
 
登山口となる一の鳥居無料駐車場に車を止めて、午前7時半にスタート。
ひたすら登りっぱなしで結構キツイです。大杉の広場で小休止、水分を補給してまたひたすら登り。途中かなりぬかるんでいる箇所があり、靴がドロドロ。ここはアイゼンがあったほうが良かったくらい(笑)  なんとか苦手な登りを耐えて山頂に到達しました。

一の鳥居


壱丁目石


二十丁目石


大杉の広場の大杉


三十五丁目石


なんか妙に微笑ましいですな(笑)
 
ぬかるんだ道


武甲山


秩父市街を見下ろす


武甲山を後にして南へ進む。武甲山の肩を過ぎ、一気に下って小持山との鞍部となるシラジクボへ。ここから再びキツイ登りで小持山へ。ブナ林を過ぎると小持山に到着。

小持山手前のブナ林


小持山


小持山に辿り着き、後ろを振り返るとそこにあるのは…

無傷の武甲山


緑に包まれ傷ひとつ無いピラミダルな武甲山。なんとも雄大で美しい!
この姿が見たくてここまで来たようなもの。しばし見とれておりました。

後ろ髪を引かれる思いで小持山を辞したあとは、ところどころに岩場の混じる稜線を登ったり下ったりしながらやがて大持山。大持山を下り、ブナやミズナラの混じる稜線を少し進むと大持山の肩に出る。ここはずいぶん前に樹木が刈払われて南側の有間山方面の眺めが良い。ここで昼食大休止。いつものごとくカップ麺におにぎり。食後にはコーヒー。のんびりと優雅なひとときを。…となるはずが、やたらとハエがうるさい(笑) あんまりのんびりとも出来ずにここを後にして、妻坂峠へと向かう。

大持山
 

ブナやミズナラの混じる稜線


結構なブナの大木も


妻坂峠への下りは最初のうちこそ歩きやすい道だが、やがて中央がエグれて土嚢で補修されている激下りへ。コケないように慎重に下ります。ここは膝に不安のあるハイカーにはつらい下りかも。土嚢道が終わればすぐに妻坂峠。モータリゼーションの波が押し寄せるまでは、名栗と秩父を結んだ重要な交通の要所。昭和初期の頃までは、ここを花嫁行列が徒歩で越えて行ったそうです。

ちなみに妻坂峠のいわれは、横瀬の生川に住んでいた畠山重忠が鎌倉へ出仕の折、妻がこの峠まで見送りに来ていたことから名づけられたそうです。まあウソでしょう(笑)

土嚢道




妻坂峠


妻坂峠を過ぎればあとは生川の一の鳥居へと下るだけ。古の生活道路であった峠道をひたすら下ります。

古の生活道路


峠道を下りきると一の鳥居。本日のゴールです。時間は午後1時15分。休憩込みで5時間45分の行程でした。ちなみに8年前は7時間かかりました。今日は特に急ぐこともなくのんびりと歩いたつもりですが、それなりにランニングの効果はあるようです(笑)


武甲山は40年前に父親と初めて登った本格的な山。その後ずっとご無沙汰で次に登ったのが8年前。それからは特に武甲山に登ろうと思うこともなかったんだけど、最近なぜかまたあの無傷のピラミダルな武甲山を再びこの目で見たくなって本日8年ぶりの再訪となりました。南面は以前と全く変わらず綺麗なまま。再訪したかいがありました。もっとも武甲山南面は石灰岩が採れないので今後も無傷のままなんですけどね(笑) 

いずれ武甲山は、北側斜面が「削られた石灰岩の壁」となって採掘が終わるそうです。 その後はいったいどのように保存・活用されていくのか。地下に大地底湖があって、採掘が終わったら公開されるなんて話も聞いたことがありますが、たぶん単なるガセネタでしょう(笑)

秩父ロータリークラブのサイトに採掘される以前の武甲山の写真がありますのでご覧ください。(一番下までスクロール) 
 

Googleフォトアルバムにオリジナルサイズの写真37枚をアップしました。 

本日のコースレポはヤマレコでご覧いただけます。
 

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奥武蔵ミニオフ登山会で大持山へ

2010年12月12日 | 奥武蔵山行記

平成22年12月11日(土)、「古の生活道路を起点に落ち葉の絨毯を歩き、白岩の廃集落を訪ねる1日」と称して、奥武蔵の名郷を起点に妻坂峠~大持山~鳥首峠~名郷という周回コースを歩いてきた。

参加者は希夷斎氏上野氏lizhijp氏、そして私の4名。

当日は午前9時前に名郷先の「大鳩園キャンプ場」まで車で入り(駐車場有料)、lizhijp氏と合流。全員が揃ったところで大場戸橋から妻坂峠を目指す。

妻坂峠は「鎌倉街道の山の道」として秩父と名栗、飯能を結ぶ街道として古くから栄えた古道で、その昔山向こうの生川に住んでいた畠山重忠が鎌倉へ出仕の折、この峠まで妻が見送りに来ていたことから「妻坂峠」と名付けられたとの由来があります←もちろんウソだと思われますが( 笑)

入間川源流の山中入を詰めると、最後は急登で妻坂峠に出る。

入間川起点の碑

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妻坂峠

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妻坂峠で小休止の後、大持山へと向かう。

落葉し切った自然林の登山道

Photo_3

数日前の雪で秩父・奥多摩の山々が薄っすらと雪化粧をしたので、この日も「もしかすると標高1,000m以上の北向の日陰には多少残雪があるかもしれない」と考えていたのだが、大持山に向かって登り始めると少しづつ残雪が現れ始め、多いところでは10cm以上の積雪。さほど歩行に困難をきたすほどではなかったが、結局この日の全行程のうち半分が残雪でもう半分が落ち葉の絨毯といった感じだった。

残雪のトレース

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岩混じりの稜線

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大持山肩へのひと登り

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大持山肩からの眺め

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 大持山山頂

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山頂で小休止ののち、肩まで下りて昼食とする。例によってお湯を沸かしてカップ麺とおにぎり。そして食後のコーヒー。基本的には単独なので4人で山で食事をとることなどめったに無い。世間話から山ネタ、下ネタまで賑やかな昼食でした(笑)

昼食後は鳥首峠を目指して稜線を南下する。

横倉山へ向かう

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ブナの大木

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冬枯れの登山道

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落ち葉のラッセル

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ウノタワ

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大持山からウノタワに向かう稜線は大部分がブナ、ミズナラ、ダケカンバなどの自然林となっており、ブナは結構な大木がいくつもあって、杉や檜の植林が大部分の奥武蔵においては貴重な山域である。当然野生動物も多いと思われ、この日も至るところに野生動物の足跡が残っていた。

ウノタワからは岩場を越え、ヤセ尾根を乗り越えて鳥首峠に至る。

岩場

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ヤセ尾根

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鳥首峠

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鳥首峠も昔は秘境浦山郷(今は大部分がダムに水没)と名栗を結ぶ生活道路であった。後述する白岩廃村に残るみやげ屋の廃屋が、当時の通行人の多さを物語っている。ちなみに浦山側にも冠岩の廃屋群が現存する。

鳥首峠を下る

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入間川源流白岩入

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大場戸橋に戻る

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大場戸橋に戻ったのが午後3時20分。休憩込みで6時間半の行程、当初は落ち葉の絨毯を歩くつもりだったが、結果的には「残雪を歩く」になってしまった(笑)

北の武甲山から小持山・大持山、有間山を経て南の日向沢ノ峰まで続く稜線は、いわゆる「奥武蔵」と呼ばれる地域の中では一番奥深いところで広い範囲で自然林が残っており、なおかつ歩く人も少ないという静かで趣き深い山域である。今回はそのうち大持山から鳥首峠までの稜線を歩いたが、冬枯れの雑木林と落ち葉の絨毯、予想外の残雪、そして落葉した木々の間からの素晴しい眺望となかなか充実した1日だった。

しかしこの日は他のハイカーを多く見掛けた。20人位に出会ったかな。今まで何度か歩いているコースであるが、土日・祭日でもせいぜい5人位しか出会わなかったのに、冬で残雪という条件にも関わらずこんなに多くのハイカーと出会うなんてこの辺りでは珍しいのでは?やはり山歩きが流行なのでしょうか?もっともいわゆる「山ガール」らしき方々には全く出会いませんでしたが…(笑)

ヤマレコ山行記録(廃屋の写真はこちらにあります)

 

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日和田山お花見登山会

2010年04月15日 | 奥武蔵山行記

平成22年4月11日(日) 埼玉県日高市の日和田山へのお花見登山会のお誘いがあったので参加してきました。

日和田山は私が子供時代に何度も登ったり下りたり歩き廻ったり走り廻ったりした山。最近でも子供を連れて何回か登っている。標高は305mと手頃だが岩場あり展望抜群のスポットあり、おまけに巾着田の河原という宴会場あり(笑)というノンビリお手軽ハイキングにぴったりの山。

さてどんな一日だったのでしょうか。

当日はのんびりと登山口近くのセブンイレブンで正午待ち合わせ。私は高麗川駅まで電車で行き、高麗川駅から飯能駅行きのバスに乗って(十何年振りだろうか…)鹿台橋(ろくだいばし、と読みます)で降車する。集合時間までまだ時間があったので巾着田を散策します。

巾着田の様子

Photo

Photo_2

桜と菜の花が満開です

Photo_3

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ここ巾着田は、高麗川の流れが上からみるとちょうど巾着のようになっており、春は菜の花、秋は彼岸花で有名です。もっとも私の少年時代はそんなものはありませんでしたが…

長寿寺

Photo_5

巾着田から県道に戻ると長寿寺があります。「関係者以外立入禁止」とのことで写真だけ。

さてさて、そうこうしているうちに高麗駅下車組の参加者と合流(山頂付近で合流される方1名あり)し、日和田山目指して歩き出します。

登山口から登り始める

Photo_6

子供の頃は雑木林とヤブに覆われた山道でしたが、今では切り開かれてウッドチップを敷き詰めた道となっております。

しばらく歩きやすい道を行くと水場があります。

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日和田山男坂

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ここ男坂は露岩でなかなかスリリング。結構楽しめたりします!

男坂を登りきると、そこは金刀比羅神社の広場。展望抜群のスポットです。

眼下の巾着田

Photo_12

巾着の形がわかりますか?

高麗川の里

Photo_13

この広場からは巾着田と高麗の里、高麗川の街並みが見下ろせます。

ここで本日の最後の参加者と合流し、一路山頂を目指します!

日和田山頂

Ca390017

幾多の岸壁を乗り越え、今まさに我、登頂に成功せり!(笑)

しばしの休憩の後、一旦先程の広場まで戻ります。いやいや凄い人です。ポカポカ陽気のハイキング日和でしたからね。

さてここでキンキンに冷えたビールのお出まし!ザックを重くして冷えたビールを運んでくれた長次郎さんに感謝しながら、乾杯!プハ~ッ!最高!

いやいや冷えたビール、最高にウマイっす!

ビールを堪能したあとは、ややふらつく足取りで(笑)女坂経由で下山します。

途中でロッククライミングを見学

Ca390018

Ca390019

ゆるゆると下山し、コンビニで買出し。巾着田の河原で宴会の始まりです(笑)

巾着田の河原

Ca390020

ここからが今日の本当の目的。今までのは前振り(笑) 皆さんの豪勢な手料理とそしてアルコール。ビールはもとより「秩父錦」に「ゆず酒」に「越の寒梅」。どうりで皆さんザックが大きいはず!ゆず酒はうまかったな~ 口当たりはゆずジュースそのものなんだがアルコール度数は9%。ビールの倍。すっかり心地よくなってしまいました…

実はこの日、私は皆さん全員が初対面。山ブログ繋がりでお誘いを頂いたというワケですが、やはり共通の趣味と共通の嗜好(ハッキリ言ってしまえば酒ですが)の同好の士。春の一日をすっかり楽しませて頂きました。また行きたいですね (^^

 

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娘と二人で伊豆ヶ岳

2009年08月18日 | 奥武蔵山行記

平成21年8月16日(日)小学一年生の娘を連れて、奥武蔵の名峰伊豆ヶ岳から正丸峠を歩いてきました。

スタート地点の正丸駅

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有料駐車場(1日500円)に車を止め、9時に正丸駅をスタートします。

妙に傾いたような階段

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階段を降り、西武線のトンネルをくぐってしばらく車道を歩きます。

安産地蔵尊

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安産地蔵尊を過ぎ、しばらく歩くと伊豆ヶ岳と正丸峠の分岐点に辿り着きます。

分岐点の馬頭さま

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山道に入る

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ここからいよいよ山道となります。

以前、娘とは日和田山から物見山まで歩いたことがあるのですが、伊豆ヶ岳は結構歩きにくい所が多いのでチョッと心配!

山道を行く

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初めのうちは歩きやすいので、スイスイ歩いていきます。

岩場を行く

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沢沿いの道で、所々岩場があったり石がゴロゴロしていたりしますが、慎重に歩いていきます。

泣き坂の始まり

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いよいよ沢から離れて尾根へと上がる「泣き坂」となります。

泣き坂を登る

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泣き坂の最初は植林帯で、木の根も豊富です。

泣き坂上部

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泣き坂の上部は雑木林で、木の根もまばらで非常に滑りやすくなっています。娘もとっても大変だったみたいです。

泣き坂の急斜面を登る

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泣き坂を登りきると、五輪山へ向かう尾根に出ます。

泣き坂を登りきってオヤツ休憩

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小休止のあと、五輪山へ向かって尾根を行きます。

五輪山へ向かう尾根を行く

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この尾根道も石ごろごろ、岩ゴツゴツでスニーカー履きの子供にはつらい道です。

五輪山

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五輪山から少し歩くと男坂の下部に着きます。

男坂を見上げる

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もちろん男坂はパスして女坂へ。

しばらくの登りののち、ようやく伊豆ヶ岳山頂に到着しました。

伊豆ヶ岳山頂で

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伊豆ヶ岳山頂では30分程休憩をとりました。

一応、昼食用にラーメンを持ってきたのですが、実はちょっとしたたくらみが・・・

ここからすぐには下山しないで、正丸峠まで足を伸ばすとジンギスカン料理が食べられる!

娘に「このまま下山するか、まだ歩くことになるけれどおいしいお肉が食べられるところに寄って行くか、どうする?」と聞くと、「おいしいお肉!」と即答!

正丸峠まで足を伸ばすことになりました(笑)

長岩峠

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小高山

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アップダウンを繰り返しながら尾根上を歩いて行きます。

ようやく正丸峠に到着しました。

正丸峠の奥村茶屋

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待望のジンギスカン

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これには娘も大満足!大休止となりました。

なんでも前日、前々日は大混雑で空席待ちの状態だったらしいのですが、この日は空いていてすぐに食べることができました。

昭和天皇御展望記念碑

Photo_21

昭和天皇がここから展望され、侍従に向かって「こちらに見えるのは?」 侍従が答えて「飯能でございます。」

昭和天皇、「では、あちらに見えるのは?」

侍従、「飯能でございます。」

と、これは有名な話。(…でもないか)

飯能は広いですから…

大休止の後は、正丸峠から正丸駅に向かってひたすら沢沿いの道を下ります。

この道は、最初のうちはほとんど沢の中を歩くことになり、その後も段差、石ゴロゴロ、滑り易いときて、娘には本当にキツかった様子です。

体が小さいので、大人であれば普通に歩いて超えられる段差も、手をつかなければ超えられなかったり(そんな段差が続くと大変!)、沢水で濡れた滑り易い道やチョッとした岩場など、歩くところ、足を置くところを指示し、手をとり、時には両手で持ち上げたり…

随分時間はかかりましたが、最後まで弱音は吐かずに娘は歩き通しました!

正丸駅に帰ってきたのは午後5時近く。たっぷり一日コースでした。

帰りは飯能の「宮沢湖温泉 喜楽里別邸」で汗を流して帰宅しました。

次回はもう少し歩き易いところ、天覧山から多峰主山辺りに行こうと約束しました。

次回は、10月頃かな~

 

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蕨山から有間山、槙ノ尾山と辿る有間川源流周回コース

2009年06月22日 | 奥武蔵山行記

平成21年6月20日(土) 日が長くてさほど暑くもない今の時期に、一度ロングコースにチャレンジしてみようと思い立ち、近場で周回ルートがとれて、たっぷり一日コースとなる場所をいろいろ考えてみた。

そして選んだのは、有間ダム奥の落合から大ヨケの頭に登り、蕨山から有間山を縦走し、日向沢ノ峰から棒ノ嶺へ向かう尾根を辿り、槙ノ尾山から仙岳尾根を下って落合に戻るというルート。

以前、蕨山から有間山(タタラノ頭)と、槙ノ尾山から落合は歩いたことがあるのだが、それ以外は初めて。

コースタイムは休憩込み(休んでばかりです…)でおおよそ10時間位の予想。

朝7時頃から歩き始めれば午後5時頃には帰ってこられそうだし、何とかなるだろうという事で決行することに。

当日は川越の自宅を午前5時半に出発。1時間と少しで落合のやや下流、大ヨケノ滝近くに車を止め、大ヨケノ滝やや上流にある登山口から歩き始めます。

蕨山登山口

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5分程登ったところにあるのが「有間小屋跡」。

有間小屋跡

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今からもう30年以上も前、小学校高学年の頃に友達と何回か有間川にヤマメ釣りにきていました(もちろんダムの出来る以前です)。

釣りを終えて帰るときには、必ず有間小屋に立ち寄ってジュースを買って飲んだものでした。懐かしい想い出です。

さて有間小屋跡を過ぎ、まずは大ヨケの頭に直登します。

しばらくの登りで伐採地に着きます。

伐採地

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伐採地上の道標

Photo_8

時間短縮のため、「蕨山 急登」と書かれているコースへ。

これがとんでもない急登。

登っていくうちにかなりの急斜面となりまして、立ち木に摑まりながら何とかよじ登り、最後は3連のトラロープを手繰って登山道へと這い上がることができました。

トラロープ

Photo_9

しばらく登山道を行くと、やがて林道を横切ります。

林道が横切る

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林道からはほんの少しの登りで大ヨケの頭に到着。

大ヨケの頭

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大ヨケの頭を過ぎると藤棚山に着きます。

藤棚山

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藤棚山から蕨山へと向かいます。

蕨山山頂

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ここは晴れていると眺めのいい場所ですが、今回は霧のため展望無し!

蕨山山頂から蕨山最高地点を過ぎ、逆川乗越まで下ります。

逆川乗越のあずまやで小休止

Photo_19

逆川乗越から橋小屋ノ頭まではキツイ登りが続きます。

橋小屋ノ頭からタタラノ頭を過ぎて有間峠までの山域を総称して有間山といいますが、一般的にはタタラノ頭を有間山といっているようです。

タタラノ頭までの道は歩きやすいですが、幾つものピークを越えていきますのでアップダウンはキツイ。

タタラノ頭を過ぎると背丈を超えるヤブの道。ただし歩く道幅は確保されていますので、ヤブ漕ぎまではいきません。

橋小屋ノ頭

Photo_20

有間峠

Photo_23

有間峠先の登山道入口

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登山道入口からはまたキツイ登り。アップダウンもあります。

鉄塔を過ぎてしばらく行くと、都県境の尾根(長沢背稜)にでます。

ここから日向沢ノ峰までは広い歩きやすい道をほんのひと登り。

都県境の尾根に出る

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山頂の道標

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日向沢ノ峰到着が12時半。歩き始めてから5時間半かかりました。

ここで昼食をとって大休止。毎度のことながらカップラーメンとおにぎり。そしてインスタントコーヒー。

山頂到着時は誰もいなっかたのですが、そのうちにポツポツと登ってくる人がいます。

夫婦が一組であとは単独。やはりこの辺りは一人静かに山歩きを楽しむ人が多いようで。

いろいろ情報交換をするのですが、皆さん結構なロングコースを歩いていますね!

日原からヨコスズ尾根で三ツドッケに登り、川苔山を経由して鳩ノ巣に下りる方や、大丹波から登って棒ノ峰から大丹波に戻る方など、皆さん丸々一日を存分に楽しもうという方ばっかりでした。

ちなみにここでも霧のために展望はありませんでした。残念!

1時間ほど休憩した後、棒ノ嶺へと続く長い尾根を下ります。

日向沢ノ峰で尋ねた人によると、しばらくは急下降が続くがその後はダラダラと下るだけで、キツイアップダウンはあまり無いとのことでしたが、確かに下り始めはかなり急な下り坂で、足元は滑りやすく慎重に下っていきます。

長尾ノ丸に向かう急下降

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途中、落合への分岐を過ぎると鉄塔にたどり着きます。

この頃、ようやく霧が晴れてきましてこの日初めての展望が得られました!

南には眼前に迫る川苔山。北西の方角には蕨山から仁田山、そして先ほど下ってきた日向沢ノ峰と、歩いてきた稜線が一望できます。

足元は開けた芝生になっており、ついつい長居をしてしまいました。

川苔山

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蕨山から有間山、仁田山

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鉄塔下で小休止した後、また尾根を下ります。

実際に下ってみると、結構アップダウンがあります。急な登りはあまりありませんが、下りの急な所は幾つもあります。どれも滑りやすくて大変!慎重に一歩一歩足を進めます。

山ナシ山、クロモ山と過ぎ、長尾ノ丸に着きます。

長尾ノ丸

Photo_39

地図では「長尾丸山」と標記されていますが、一般的には「長尾ノ丸(ナゴーノマル)」と呼ばれています。

長尾ノ丸を過ぎ、しばらく行くと槙ノ尾山に着きます。

ここからは落合へ下る仙岳尾根が分岐しています。

槙ノ尾山

Photo_40

急な山道を下っていくと、林道にぶつかります。その林道のすぐ上が見晴台となっていまして、本日最高の展望!

ちょうど有間谷を隔てて正面に大ヨケの頭。そこから藤棚山、蕨山、有間山、日向沢ノ峰と本日歩いてきた稜線が一望できます。

先ほどの鉄塔以上の眺望です。

もう午後4時過ぎでしたので早く下ったほうがよいのですが、ついついここでも長居を決め込んでしまいました…

有間ダムを見下ろす

Photo_46

歩いてきた稜線を一望

Photo_47

さて、しっかり休んだ後は落合目指して下るだけです。

一旦林道に出て、ふたたび山道に入ります。

ダラダラと下っていくのですが、そのうちに尾根上の踏跡がかなり不明瞭になってきました。

周りは植林帯で、尾根上をきっちりトレースしています。途中、道標には注意していましたが従って歩いてきたはずでした。

「道を間違えたか?」

とりあえず植林帯ということは人の出入りがあるはずです。確かに踏跡らしきものはあるので、そのまま尾根上を直進してみる。

しばらく歩くと川のせせらぎが聞こえてきます。有間谷のすぐ上まで来ています。

とりあえず行けるところまで行ってみる。

着いた所は、有間谷に突き出した尾根の突端。下は岩盤で淵に落ち込んでいます。

これはとてもじゃないが下りられない。

昔は渓流釣りでよく高巻きなんかもしましたが、岩盤なんか下りられるはずが無い!

少し登り返してやや上流部に出てみる。今度は堰堤脇のコンクリートの法面の上。

「う~ん。弱ったな~」

時間は午後5時を過ぎている。まだまだ暗くはならないが、とりあえずまだ使わないまでもヘッドランプは装着しておく。

タバコを一服し、冷静になる。

尾根上をしばらく登り返すと右側が植林帯となっている。川のすぐ上の植林帯では必ず仕事道があるはず。とりあえず少し下ってみる。

急斜面を立ち木に摑まりながら下っていくと、河原が見えてきた。

よ~く見ると、吊橋が架かっている。

「あ、これは大丈夫。下りられた!」

慎重に慎重に急斜面を下る。

無事、河原に辿り着き、小さな吊橋で有間川を渡って車道に出ることができました。

下りてきた所は、落合のやや下流。どうも一本下流側の支尾根を下ってきた様子。

途中、左に分岐していた道には気付かなかったし道標も無かったと思う。

2年前に息子と下ったときには何の問題も無く落合に下ってきたのに…

さすがに自分では気付かなくても疲れていたのか…

何はともあれ、無事ロングコースを踏破することができました。

車に戻ったのが午後5時半、休憩込みで10時間半の長丁場でした。

途中、昼食で1時間、小休止が計1時間位。写真も100枚撮ってますから実質8時間程の歩行時間か。

振り返ってみると、よく歩いたなと思いますね。

距離は長いし、大ヨケの頭から日向沢ノ峰までアップダウンがキツイ。幾つ上り下りしたかわかりません。

日向沢ノ峰から棒ノ嶺に向かう尾根はキツイ登りは少ないですが、急下降が数箇所。そしてとにかく長い。

でもまあ、とりあえずは充実した一日でした。

まるで回峰行か(笑)

そういえば先週行った天祖山も、まるで修行だった(笑)

一日歩き終わって、そんなに疲れた感じは無かったし足も痛くは無かったのですが、1時間ちょっと車を運転して自宅近くのコンビニにビールを買いに立ち寄ったところ、車から降りて歩いたところで足にずっしりと疲労感…

やっぱりかなり足にきてました(笑)

2~3日後は筋肉痛で歩けないかも(笑)

これで当分山歩きは無いかな。梅雨が明ければ暑くなるし…

子供を連れて近場の山に行くか、あるいは友達からでも特に誘われない限り、秋まで山歩きはお休みとなりそうです。

このときの他の写真はWEBアルバム蕨山~有間山~槇ノ尾山に89枚をアップしてありますのでご覧下さい。

 

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