春の花は別れを告げ、夏の花が燃え出でている。緑陰が濃くなるにつれ、赤系の花が咲きそろった。
南アフリカが原産のスイレンボク。紫がかった花びらが5枚、それを支えるように5枚の萼が広がり、計10枚の花弁に見える。
カワラナデシコ。5枚の花びらの先端が線状に裂け、線香花火のようだ。
ハクチョウソウ。蝶が羽を広げたような形からその名がある。北アメリカ原産。
赤は情熱の色だ。燃えるような力強い愛情を歌った漢代の歌謡に『上邪』がある。
上邪 上(かみ)や!
我欲與君相知 我れ君と相知り、
長命無絶衰 長命絶え衰うること無からんと欲す。
山無陵 山に陵無く、
江水為竭 江水 竭(つ)くるを為し、
冬雷震震 冬雷 震震として、
夏雨雪 夏に雪雨(ゆきふ)り、
天地合 天地 合すれば、
乃敢與君絶 乃(すなわ)ち敢(あえ)て君と絶たん。
愛する人に命ある限りの愛を誓う。山に丘がなくなり、大河の水が枯れ、冬に雷が鳴り響き、夏に雪が降り、天と地が合わさるほどの天変地異が生じない限り、あなたとは離れない。大げさだと言ってはつまらない。大自然を借りた壮絶な覚悟である。
南アフリカが原産のスイレンボク。紫がかった花びらが5枚、それを支えるように5枚の萼が広がり、計10枚の花弁に見える。
カワラナデシコ。5枚の花びらの先端が線状に裂け、線香花火のようだ。
ハクチョウソウ。蝶が羽を広げたような形からその名がある。北アメリカ原産。
赤は情熱の色だ。燃えるような力強い愛情を歌った漢代の歌謡に『上邪』がある。
上邪 上(かみ)や!
我欲與君相知 我れ君と相知り、
長命無絶衰 長命絶え衰うること無からんと欲す。
山無陵 山に陵無く、
江水為竭 江水 竭(つ)くるを為し、
冬雷震震 冬雷 震震として、
夏雨雪 夏に雪雨(ゆきふ)り、
天地合 天地 合すれば、
乃敢與君絶 乃(すなわ)ち敢(あえ)て君と絶たん。
愛する人に命ある限りの愛を誓う。山に丘がなくなり、大河の水が枯れ、冬に雷が鳴り響き、夏に雪が降り、天と地が合わさるほどの天変地異が生じない限り、あなたとは離れない。大げさだと言ってはつまらない。大自然を借りた壮絶な覚悟である。