行雲流水の如く 日本語教師の独り言

30数年前、北京で中国語を学んだのが縁なのか、今度は自分が中国の若者に日本語を教える立場に。

「コロナ下の国際交流」を探る試み②

2021-05-01 23:16:06 | 日記
中国は5月1日から労働節の長期休暇に入った。すでに通常の旅行も正常化しているので、これまでコロナ下で抑えつけられていた分、外出意欲はかなり強く、飛行機や列車のチケットが取りにくい、あるいは非常に高額になっている。私は外出せず、休みを利用して学校に戻ってくる卒業生と会えるのを楽しみにしている。

前回のブログでは日本大使館でのイベント「こんにちはサロン」について触れたが、コロナ下において、非常に貴重な日中文化交流の機会だったので、さらに何回かに分けて、詳しく紹介をしたい。

今回は、とりあえず私を含め中国の大学で教える日本人3教授が当日、講演した内容をまとめる。すでに一か月以上が経過し、ニュース性は薄れているが、記録資料として参考になればと思う。すべて通訳なしの中国語で通したので、紹介記事ももとの中国語が中心となっている点をご了承願いたい。



まず私のタイトルは「日本を深く知ると中国がもっとよくわかる」。汕頭大学長江新聞輿伝播学院で2017年から毎年、行っている日本取材報道ツアープログラム『新緑』の歴代メンバーと一緒に、その成果、主として映像を紹介しながら、日本における中国の影響や日本から中国への影響も含めた文化の循環関係を指摘した。

また、はるか離れた日本と潮汕の不思議な縁についても触れた。日本語の漢字(音読み)と潮汕方言の発音が似ている言葉が多いことや、併設の写真展「異中求同」を通して、潮汕と日本の伝統的行事において神輿の祭り、鯉のぼり、豆まき、七草がゆなど、共通点が多くみられることを紹介した。




元岩波書店編集者で、北京大学外国語学院外籍専家の馬場公彦さんは、「漫画を食べて育ったぼくら」と題し、中国の若者にはあまり知られていない90年代以前の日本漫画の魅力を紹介した。

個別の漫画家とその作品に即して、独特の漫画表現はどのようにして生まれ、人気を博したのか、その漫画を原作にしたアニメやキャラクターグッズにも目を配りながら、戦後日本漫画の歴史を追った内容だ。中国の若者は1990年代以降の日本アニメ作品を見て育ったが、現代アニメの原点を探ることで、日本漫画をより深く理解することができるというのが狙いだった。




中国対外経済貿易大学国際経済研究院教授の西村友作さんは、「日本人教授を生んだ異文化の刺激」がテーマ。西村さんと中国との出会いは1995年夏。当時大学3年生の初留学で大きな刺激を受け、人生が大きく変わった。

そして中国で短期(1か月)、中期(1年)、長期(8年)と3度の中国留学。最初の短期留学で中国に興味を持ち、二度目は語学クラスで中国語の習得に励み、三度目の留学では大学院で大学教員を目指した。一人の日本人青年が異国の地で、北京語を使いこなすほどに語学力を高め、一流大学の教授になった実体験を通して、異文化交流は、自分の目で、自分の体で感じ、そこから刺激を受けることが大事であると力説した。

講演後は、お茶を飲みながら参加者と自由に懇談する時間も設けたが、みなが熱心に先生を取り囲んでいた。事後のアンケートでは、質問時間が短すぎるとの意見が多く寄せられた。今後の反省材料である。

なお、スピーカー3人の講演内容は、『こんにちはサロン』アカウントでそれぞれ詳報し、かつ、私の分は一部を日本語で『人民中国』にも寄稿したので、以下を参照していただきたい。(続)

(加藤隆則)
3月29日『こんにちはサロン』アカウント
“酷你吉娃”嘉宾分享 | 加藤隆则:了解日本是为了更好地读懂中国
4月23日『人民中国』
「潮汕地区と日本の不思議な縁」

(馬場公彦)
4月1日『こんにちはサロン』アカウント
“酷你吉娃”嘉宾分享|马场公彦:挖掘80年代前日本漫画经典的时机到了
https://mp.weixin.qq.com/s/xiGtsVyCMwsFsTOMIgS3Sw

(西村友作)
4月2日『こんにちはサロン』アカウント
“酷你吉娃”嘉宾分享 | 西村友作:用了13年,我在中国当上了大学教师
https://mp.weixin.qq.com/s/fLZEL_N-cEljiZKKZyO0cw


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