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日本代表のこと・・・501

2021-08-08 00:34:36 | サッカー(日本代表、W杯等)

 リスペクトコラムです。
 何だかんだあった東京パンデミック五輪も、いよいよ明日までになりました。ズタボロになりながら、日本や東京に多くの禍根を残しつつ、終わろうとしています。選手は頑張ったと思いますが、運営側の責任は重く、歴史にその過ちが残っていく事でしょう。例えば将来的に、五輪年にパンデミックが起きた時の判断で、「東京でできたじゃないか」という言い訳事例を作ってしまった。東京では5人以上のクラスターが1件(個人的には五輪そのものが巨大クラスターと認識)で終わったが、次はわからない。
 忘れないうちに、当ブログなりに検証をしておこうと思います。まずは、地元開催の五輪でありながら、8強という結果でなでしこジャパンを強くできなかった、逆に弱体化させて日本の女子サッカーを更に冬の時代に追いやった高倉ジャパンについてリスペクトしたいと思います。
   
【なでしこチリに苦戦 “デュエル”の意識に乏しい高倉監督 次は外国人監督の必要性】
〔ボールが奪えない「なでしこ」〕
「(チリ戦では)イギリス戦にも当てはまるが、1対1はもちろん2人、3人がかりでも日本はチリの選手からボールを奪えなかった。プレスがハマりそうでハマらず、複数人が置き去りにされカウンターのピンチにつながった。
 攻撃ではパスと判断のスピード不足でカナダとイギリスに遅れを取り、守備では3試合とも『個の争いでボールを取り切る力』がないことで、試合の流れを引き寄せることができなかった。」
〔危機的な「なでしこ」〕
「今回のなでしこジャパンでは6人の選手がヨーロッパやアメリカでプレーしているものの、試合を見る限り『デュエル』を発揮しているとは思えない。『デュエル』や『インテンシティ』を外国人監督が求めたのは、彼らがヨーロッパのスタンダードを知っていたからだ。それに比べて日本の選手は劣っているため必要性を説いた。それでも身につけるまでにはかなりの時間を要した。
 こちらはプロリーグ(WEリーグ)が誕生したからといって、すぐに向上するとは思えない。次期なでしこジャパンの監督には、ヨーロッパのスタンダードを知っている外国人監督を招聘しないと、彼我の差は開くばかりだろう。その危機感を技術委員会には感じて欲しい。」
引用:デイリー新潮
    
 まずはチリ戦。守りを固められて苦戦し、1-0で辛くも勝った試合。3位に終わったのにギリギリ決勝トーナメントに滑り込んだ試合でした。この時点で8強止まりの状態だったのかもしれません。チリのボール回しに対応できていなかった。まさに個でデュエルが不足し、スピード不足で世界との差があった。今回のチームで6人が海外組なのに、デュエル不足。なぜなのか。デュエルができるのに、ひょっとしたら監督が「女性らしく華麗に」とデュエルを軽視していたのかもしれない。世界を知る外国人監督がデュエルを要求するから、外国人監督を招聘すべき。まさに当ブログで大昔から説いている部分。女子は実際にはそこまでのレベルは難しいのかもしれませんが、男子はその通り。でも、今の田嶋ジャパンではしんどいかな。言っていますね、WEリーグでもすぐには向上できないだろうと。
   
【五輪決勝Tで惨敗…なぜ”元世界一”なでしこジャパンはここまで弱くなったのか…再建に必要なのは監督解任とFW発掘と育成】
〔スウェーデンに完敗の高倉監督の采配に疑問〕
「高倉麻子監督が就任した2016年4月以降で、なでしこは一度も逆転勝利を収めていない。対戦時のFIFA女子ランキングで上位国に勝ったのも3試合だけ。」
「疑問も残る。なでしこは現時点で持てる力をすべて出し尽くしたのか、と。最大で『5』ある交代枠を、追う側の高倉監督は使い切らないまま試合終了を迎えた。」
「日本女子代表の初代専任監督で、現在は解説者を務める鈴木良平氏は『交代させる選手の順番が違った点、リザーブに点を取りにいくための選手がいなかった点、交代そのものが遅すぎた点でちょっと残念だった』と高倉監督の采配に首を傾げる。」
「スウェーデン戦を含めて、今大会の中島は本来の調子ではなかった。グループリーグで非常にいいプレーを見せていた林を、まずは中島に代えるべきではなかったのか。さらにリードを許している状況で、サイドバックの清水(梨紗=日テレ)とのコンビネーションで、右サイドから多くのチャンスを作り出していた長谷川を下げてしまった。途中出場したグループリーグのチリ戦で、非常にいい動きを見せていた木下(桃香=日テレ)がリザーブにも名を連ねていない。しかも負けているにもかかわらず、特に2人目と3人目を交代で入れた時間が遅すぎたと言わざるをえない」
「固定されなかったのは左サイドバックだけではない。グループリーグ3試合で5人ずつを入れ替えた高倉監督は、一発勝負のスウェーデン戦の先発メンバーも4人を入れ替えた。」
「再び世界の頂点を目指すのであれば、日本の女子サッカー界全体の大きな問題として代表監督の交代を考えるべきだと思う。年代別の代表で活躍した、代表歴の少ない若手を積極的に抜擢したのは高倉監督のよさでもあり、逆の見方をすればメンバーが常に変わってきたなかで、五輪のような大きな大会をチームとして出来上がっていないというか、コンビネーションというものをなかなか作り出せないまま迎えてしまったので」
「スウェーデンの選手たちを脱帽させたゴールを高く評価した鈴木氏は、なでしこのストロングポイントをさらに磨いていく上でJFAをあげて、ストライカーを発掘・育成をしていく作業が必要不可欠だと指摘する。『今大会も岩渕(真奈=アーセナル)頼みのところがある。いい試合をしても勝たなければ意味がないし、決定力が高いストライカーが出て来ないとなかなか勝てない。上手い選手を万能的な『10番』にするのではなく、ストライカーとしての可能性を持っているのならば、ゴール前での動き方やシュート技術だけでなく、ゴールの匂いを嗅ぎつける感性を養わせるトレーニングを、若いころから徹底的に反復させなければいけない』」
引用:THE PAGE
         
 高倉監督が就任して1回も逆転勝ちが無いのですね、知らなかった。つまり先制しないと勝てないチーム。そりゃ8強止まりだと。思うに黄金時代のチームは根性ありましたね。やはり、女性監督では根性論を軽視しているのかもしれない。試合中継で岩清水さんが何度も「シュートはミドルばかり。もっとボックス圏内で勝負して欲しい」と言っていましたが、今思うと黄金時代を知るOBから見ると、その辺が歯がゆかったのかな。
 ランク上位国に勝ったのも今までに3試合だけというのも寂しい。田嶋ジャパンのスポンサー向けのマッチメイクとコロナ禍の難しさもあったのか、思えば強化試合も少なく、相手もアジアの格下ばかりだったなぁ。
 交代枠を残す監督という部分ですが、交代の遅さなど采配面での躊躇、それが世界を知らない監督なのかもしれない。そこは森保監督にも言える点。最後まで選手を固定できなかった面。競争原理が働くのはいいと思いますが、それも本番に近いどこかの段階でチームに対して、この顔触れで戦うという監督の意思表明ができていなかったという事。アンダー世代では実績を残せても、A代表は同じやり方は通用しない。たぶん、自分がアンダーで育てた選手をなるべく多く使いたかったのかもしれませんが、それは視野の狭さかなと。岩淵選手に10番を任せた点も見方を変えれば、他に適任者を作れなかったと言えるし、攻撃も岩淵頼みというのも、代表選手を作り上げる事ができなかった結果かなと。


【なでしこ、高倉体制以降逆転勝ち一度もなし…岩渕頼みの攻撃で五輪の壁越えられず…担当記者が見た】

「高倉麻子監督(53)は『世界の女子サッカーの進歩の幅と、自分の計算が少し違っていた』と言葉を絞り出した。16年4月に就任し、個々の“うまさ”を前提とした連動性を武器とした。それは、現役時代の読売SC(現日テレ東京V)で培った「昔の南米スタイルじゃないが、個性をぶつけ合いながらチームをつくっていくことがベースにある」から。14年U―17W杯を指揮し、MF長谷川らと初優勝。育成年代で多くの実績を重ね、手腕は高く評価された。
 だからこそ、目指した世界一の姿は美しく、賢く、ひたむきに戦いながら魅(み)せること。『みんなが自分の色や音を理解し、調和を保ってきれいな音が鳴るといい」。その信念を貫いた結果は出なかった。『武器以上の何かを持たなければいけない』と、理想と世界の頂点との遠さを痛感した。
 その『何か』とは覚悟と執念を感じる泥臭さ。11年W杯優勝へ導いた佐々木則夫前監督(63)は当時を『試合前の最後の仕上げはスライディング。ベンチに戻ると、もうサッカーパンツの脇が汚れていた」と振り返る。澤穂希さん、大野忍さんら優勝メンバーも現代表に『もっと戦え、走れ、自分を捨てろ』と口をそろえる。『闘志が前面に出るチームではなかったが、心の中に炎は燃えていた』と高倉監督。その炎は、ピッチ上で示さなければならなかった。
 そして、背番号10を託した岩渕頼みの攻撃。高倉体制以降、逆転勝ちは一度もなし。今年は格下に大勝を重ねたが、FW籾木は『五輪出場チームを相手にできるゴールなのか。ずっと“はてなマーク”が頭に浮かんでいた』と明かし、GK山下も『岩渕さんに甘えていた』。20年以降、FIFAランク上位か同等との対戦は7試合で5点中4点が岩渕。11年W杯は6試合で澤ら6人が得点した。この日は田中が一矢報いたが、強豪から得点を奪える選手と策がもっと必要だった。」
引用:スポーツ報知

 「自分の計算が少し間違っていた」とコメントされましたが、今それを吐露するのではなく、わかった時点で辞意を出して欲しかった。1人の指揮官の誤算のまま、失われた年を重ねた訳ですね。あぁもったいない。せめて2年前に誤算で退任されていれば、この五輪も違った結果になっていたかもしれない。
 読売時代に培った個々の“うまさ”を前提とした連動性が、高倉監督のこだわりだそうです。見方を変えれば、世界を知らない指揮官が日本流しか追求できなかった。出てきましたね。「魅(み)せること」「調和を保ってきれいな音が鳴るといい」、そこにはデュエルの観念はなさそうだ。「武器以上の何か」のコメントですが、それは世界のスタンダードであり、泥臭さとありますね。「もっと戦え、走れ、自分を捨てろ」と選手OBが口を揃えるようですが、そういえば澤さんも辛いコメントをしていましたね。佐々木前監督は、確か過酷なフィジカルトレーニングを課していました。高倉監督はそこまでやっていたのか。「闘志が前面に出るチームではなかったかもしれない」というコメントを聞いてガックリきました。それって、自分も認めていたという事じゃないかと。


【正直、ベスト8が精いっぱい。岐路に立たされたなでしこジャパン】

「厳しい言い方をすれば、チームとして勝利の気運が見えなかった。とにかく、得点のパターンが見えない。どのようにボールを回し、運び、どのように攻め崩し、あるいは相手のボールを奪うのか。チームモデル、コンセプトのようなものが、ほとんど伝わってこなかった。
 各選手はそれぞれ奮闘していた。確かに前線の動き出しは少なかったが、高温多湿での戦い方もあるだろう。例えば2011年に世界女王になったメンバーの生き残りである熊谷紗希は、センターバックとして身体を張っていた。
 また、センスを感じさせる選手もいなかったわけではない。右サイドバックの清水理沙は、『サッカーを知っている』という選手だろう。マーキングの強度にやや難はあるものの、周りと連携して守り、サイドのプレーメーカーとしてビルドアップの出口となり、タイミングの良いオーバーラップで攻撃を分厚くもしていた。ただ、チームとしての熱、強さが感じられなかった。
 残念ながら、高倉麻子監督の求心力の低さもあったか。澤穂希のような稀代のカリスマがピッチにいない以上、高倉監督がチームをマネジメントし、ピッチのリーダーを据える必要もあった。それが監督として果たせなかったことが、結束の弱さにつながっていた。また、監督は外部に向けての発信でチームに好意を向けさせることも能力の一つだが、そこでの信頼も得られていなかった。」
引用:SOCCER DIGEST Web

 勝利の機運が見えず、チームコンセプトが伝わってこなかった。確かに前線での動き出しが少なかったとありますね。清水選手のマーキングの強度、それはデュエルじゃないのか。チームとしての熱、強さが感じられなかった。監督の求心力の低さとありますね。そうなんですか? 五輪本番を前にしてチームは崩壊していたという事ですか? それはリオ五輪出場を逃した頃の佐々木ジャパンじゃないですか。外部発信での不信感って、監督が選手の悪い評価を公にしていたという事なのかな。ふたを開けてみたら、高倉監督は2年くらい前に退任されるべきだったのかもしれません。
 長くなりましたが、当ブログにおける高倉監督の検証はこんなところです。今朝もWeb Sportivaで、「狙われていた最悪の立ち上がり」とありましたが、また観て下さい。
 さぁ、明日はAKATSUKI FIVE女子のアメリカ戦を応援するぞ! この五輪の中で唯一夢を見せていただいた競技。本番前に期待され、夢はかなくも散っていった幾多の競技の分まで、頑張って欲しい。世界ランク10位が決勝まで行っただけでもお腹いっぱいです。
#がんばろう日本 #ThankYouHealthcareWorkers #ThankYouCaregivers 

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