大便の堆肥化
子どもの時、尿も大便も下肥として畑で使っていた。
だから、使えるものをお金を使ってまで捨てる気にはなれない。
特に、尿は栄養分が高い(特にリン)。ならば、大便も尿も有効に使おうじゃないのさ。
が、現実的には、コンポストトイレというのは、なかなか手がかかる。
今日まで大活躍してくれていたGreenlyのコンポストトイレのeco-Tなる母剤に初期投入されていたバクテリアちゃんたちが凍死してしまわないか心配で心配で、夕べ、とうとう意を決してタンク内を10分ほどドライヤーで熱風を吹き込んでやった。そして、トイレを毛布でくるんでやった。
そしたら、朝になってもトイレはほんわか~、ほんわか~。断熱シートの効果だ!
私は、石油代の節約のために湯たんぽを足温器代わりに机仕事をした後、それを布団に持ち込んで寝ているが、朝になっても湯たんぽはまだ充分暖かいので、湯たんぽをビニール袋の中に入れてトイレのタンク内に落とし込んでおくことにした。
すると、夕方でもタンク内はほんのり暖かかった。お~、すごい!
これらは、いずれもバクテリアちゃんたちを元気付けるための作戦であるが、何処の誰がいちいちこんなことまでしてコンポストトイレを使う気になるだろう?
樫田は寒冷地ゆえ仕方ないにしても、やはり「お手軽」「見てくれ」というのは、非常に重要。普及率に大きく関与する。
というわけで、コンポストトイレ普及のためには、何としてでもタンクの保温を自動でやってくれるシステムにしなければならないだろう。
電気式コンポストトイレは、その観点から発明されたのだとは思うが、電気代が一月2500円もつくようではちっともエコなんかではないから、電気を使わないで保温と堆肥化ができるようにするのが一番だ。
で、冷蔵庫みたいに容器の外壁を断熱保温壁にするのがベストかと思う。
現在、我が家のトイレは簡易レジャーシートでくるんでいるが、これをもっと分厚いキャンプ用マットにバージョンアップしてみようと考えている。
しかし、タンク内の温度が上がったはいいが、今度は、中の水分(大便がバクテリア処理されると、二酸化炭素と水分が大量発生する)がタンク上部に結露してぽたぽた・・・ぽたぽた・・・。
こいつはいただけない。
というわけで、タンクの両サイドには通気口、さらには太陽発電式の換気ファンまで付いていて、水分を飛ばすのに一役買うという仕組みになっている。
が、私はあえてまだファンをつけていない。
だから、バクテリアちゃんたちが頑張れば頑張るほど、タンク内はどんどん湿っていくことになる。
冬場は冷気で乾燥が鈍るから、あっという間にじめじめになってきた。
バクテリアちゃんたちが危ない!
このままでは、嫌気発酵してしまうかもしれない!!
だが、Greenlyのeco-Tなるバクテリア母剤は実に素晴らしく、私はこの4ヶ月間、タンク内で固形成分(○○○)にお目にかかったことは、まだ一度もない。
以前のブログに載せたように、タンク内はいつもさくさくバラバラ状態だ。つまり、わずか1~2日ぐらいで初期分解されているのではないかという気がする。
下(都市部)で堆肥から堆肥を作る実験をしていた時は、春先で2週間ぐらいは固形成分が見えていたような気がする。(ただ、スローモーではあるが臭いは全くなかった。)
eco-Tのこの驚異的な分解能力の正体はいったい何なんだ?
(山本ちづこさん曰く、「eco-Tに出会えていなかったら、私はコンポストトイレ開発を断念していた」)
いずれにせよ、樫田の冬場を乗り切るためには、“自然”のみに依拠(ようするに放任)していただけでは無理なような気がしてきた。
かくなる上は、明日はタンク内の中身の一部を取り出して、バクテリアちゃんたちを日光に当てて暖たためながら乾燥させてやろうと思う。
え?臭いだろうって?
いや、それが心配するほどでもないのです。糞尿分離式堆肥化の利点でしょう、きっと。
ともあれ、早くこんな実験などしなくてもいいぐらい完成度の高いコンポストトイレが世に出ることを願うバクテリアレスキュー隊員KOKKOなのであった。