学生演劇の原点
10月半ばより11月いっぱいは、大学の「学園祭」の季節。まもなく“立冬”であり、この日を境に冬らしい様相を呈するでしょうか。
筆者にとっての「大学の学園祭」となれば、やはり「九州大学・六本松キャンパス」での2001年11月の「九大祭」が原点といえるでしょう。このときの「テント小屋公演」の「舞台演劇」は、すでに本ブログで紹介済みのように、衝撃的でした。これをきっかけに、「きゅうえん(九演)」にハマったというわけです。
以来、「九州大学演劇部」(現在の伊都・箱崎キャンパス)の魅力は、筆者にとっては少しも変わることなく、いっそう魅力を増しています。足かけ15年、そのときどきの学生諸君の情熱と才能による優れた感性に刺激を受け、元気づけられています。
素晴らしい舞台演劇を観た日は、何とも言えない気分になります。この5年ほど前より、ごく一部のドラマを除いて、テレビドラマを観ることがなくなりました。観たいとは思わなくなったからです。
筆者にとっての「舞台演劇」の魅力は、役者をできるだけ近い位置から観ることができるからでしょうか。何と言っても、顔とりわけ目の表情であり、息づかいや指先にまで行き届いた神経です。“雰囲気”とも言えるでしょう。
優れた役者の演劇や台詞回しは、たとえその後ろ姿しか観えない場合でも、また全身が小さいものであっても、きちんと伝わって来るものです。
筆者にとって、「テント小屋公演」は、「学生演劇」というより演劇そのものの原点と思います。高い精神性に支えられた人間が描かれていれば、それは例え殺人者であっても、観客はそこに人間そのものの深い闇を自分自身として感じ、あるいは共感するでしょう。
ぜひ家族そろって
家族でご覧になることをお勧めします。万一、未成年者云々という内容であるにしても、それはそれで意味があり、人生勉強として鑑賞に値するものと思います。
ただ一つの懸念は、「野外ステージ」の大音量が、「テント小屋」の繊細な音響効果の魅力をそぐようなことが……なければと。
しかし、それはそれで想い出として……。ともあれ、一度は「舞台演劇」の“生の演技”をぜひ体験してください。
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九州大学演劇部:伊都キャンパス
2015年度 学祭大テント公演
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① 『埋火』
●作・演出:八浪陽
【埋火】 うずめ-び [うずみ-]灰の中に埋めた炭火のこと。炉や火鉢によく熾った炭火を灰で覆い、火種を長持ちさせたり火力を調節したりする。灰の中で燃え続けることから、秘めたる恋に例えられて歌にも詠まれた。
【キャスト】 村上、長澤、田中、丸本
② 『きょうき』
●作・演出:板橋幸史
降りしきる雨の中、刃物を持った男が死体を見下ろしている。一人の女がそこで殺人者に恋をする。捕まえたものを大事に、大事に壊れてしまわないように箱の中にしまい込んで……。
【キャスト】 鬼塚、武田
③ 『ナオちゃんといっしょ』
●作・演出:加茂慶太郎
ヨウジくんは、ナオちゃんとであいました。まいあさおこされさくしゅされ。0、1、7、0。ボタンをおしたしゅんかんから、せかいがすこしうごきはじめる。
【キャスト】 白居、武田、加茂、幾野
④ 『110"The Legend of DRAGON~めぐりあい時をかける卑弥呼の鼓動はウルトロシング~"」
●作・演出:木下智之
2043年、伊都と箱崎の戦いは最終局面を迎えようとしていた。その時、運命に導かれた一人の少女が降り立つ!
【キャスト】 丸本、寺岡、鬼塚、長澤、岡本、板橋、中山、木下
●日 時 11月21日(土) 22日(日)
★上記「演目」①②③④の各「開演時間」は、巻末の「公式HP(ホームページ)」をご覧ください。
●公演会場(場 所)
九州大学伊都キャンパス内大テント
クリック! ◆九州大学伊都キャンパスへのアクセス
クリック! ◆伊都キャンパス・マップ
※「車」の方は「キャンパス・マップ」 の 57 の「守衛所」において「入構料(駐車料)」が必要になると思われます(300円)。
●料金:100円(フリーパス) 2日間全公演の観劇可能
★この「フリーパス」は一度の購入により、土日両日の「全公演」が観劇できるものです。
※「予約システム」はありません。
★お問合せ:090-7628-2898(寺岡)
クリック! ◆九州大学演劇部公式HP
★【次回公演の情報を公開しました】の【学祭公演11月21、22日】をクリックすると「タイムスケジュール」が出て来ます。
※11月20日、【キャスト】欄を追加記載。