『感性創房』kansei-souboh

《修活》は脱TVによる読書を中心に、音楽・映画・SPEECH等動画、ラジオ、囲碁を少々:花雅美秀理 2020.4.7

・靴下の失踪と捜索:[上]

2012年11月23日 19時25分33秒 | ■つれづれに(日記)

 

 「片方だけの靴下」つまり「両方が揃っていない靴下」が13足もあった。『…あった』と過去形にしたのは、問題が多少「改善された」ことを意味する。

 ところで、「片方だけ」となれば、「(そく)」という言い方は不適切かもしれない。「(そく)」というからには、きちんと2つ揃った一組」でなければならないと思う。
 ともあれ、こうした「不揃い靴下13」について言えば――、
  
 履くに履けず、捨てるに捨てられず
  
 という状況にある。そこで、こう考えてみた――。
  
 「不完全な人間」のこと、どんなに「几帳面な人間」が「細心の注意」を払ったにしても、“靴下の「1足や2足」の「不揃い」が出てくるのではないだろうか。
 
 もしそれが的(まと)を得た「推論」であるなら、「几帳面でもないごく普通の人間」には、3、4足、いや5足くらいの「不揃い」が出てくる可能性は否定できない。
 
 ……となれば、「几帳面でない上に、細心の注意も払わない人間」には、6、7足いや8足くらいは「許容値」とみなすべきでは……と。きわめて緩やかな評定をしてはみたものの、汚れなき「純粋理性」は、“13足とは、あんまりではないか”という結論を導きだした。
 つまりは、尋常ならざる数字というわけだ。「経験則」からの“推量”や「行為主体」の“思惑”を完全に排除したこの高雅な判断……。軽んずる訳にも行くまい。 
       
 
      ☆
 
 
 そこで、さっそく「不揃い靴下13」の「相方」つまりは「失踪者」の「捜索」を開始した。 
 ……どう考えても、「失踪地」としての最有力候補は「洗濯機の周囲」であろう。いや、それ以外は考えられなかった。なぜなら、「洗濯後の靴下」は、必ず「一組ごとに」クリップで留めて干すからだ。「洗濯機」は、いわば「靴下失踪の原点」ともいえる。
 
 捜索の結果――。やはり、あった。ザック、ザックという具合には出てこなかったが、2足分の「相方」を発見した。
 めでたし、めでたし。あっと言う間に「2組のペア」が完成し、「残りは11足分」となった。何といっても、捜索開始から「たった1分」というのが心地よい。ささやかな自慢であり、大きな満ち足りとなった。
 このペースで捜索が進めば、あっと言う間に『靴下神経衰弱のゲーム』は終了する。密かな期待と自信とが芽生え始めようとしていた。
 
  ……だが……である。「次の有力な失踪地は?」との問に、早くも思考が停止した。すんなりと出てこないのだ。
 ここはやはり、イマジネーションをフルに発揮しなければなるまい。そう気づいたとき、「不揃い靴下11」を目の前に置き、自らの行動傾向を辿った。
 
 すると、脳が、記憶が、イマジネーションが、静かに機能し始めた。
 ……テーブルの下、玄関脇、玄関マットの下、靴下入れの抽斗の中、そしておそらく最大の失踪地ともいえる「ロフト部分」――。その布団の中、布団と布団の間、毛布の間、衣類収納ケースの中……。失踪地のイメージが膨らみ始める。
 無論、イメージだけにとどまらず、実に機敏な「捜索行動」となって、それらの失踪地が検証されていく。
 
 ……しかし、「洗濯機周囲の捜索」に匹敵するような「成果」は、これっぽちもなかった。
 
       ☆
 
 
 世に言う「楽観論者」ではない。いきなり、『靴下神経衰弱のゲーム』の終了を期待したわけでもない。とはいえ、少なくとも「あと2足分」の「相方発見」くらいは行けるはずだ。そうすれば、「11-2=9」となり、「不揃い」を何とか「ひと桁台」に持ち込める。
 「10」すなわち「2桁」と、「9」すなわち「1桁」とのこの大いなる違い……。そう思ったとき、何としても「2足分の発見」を達成したいと思った。
 
 しかし、現実はそう甘くはなかった。その「2足分」の何と遠いことか。「2足分」どころか、「ただの1足分」も発見することはできなかった。深い落胆と失望とに襲われ始めた。
 
 ……だが……である。
 次の瞬間、実にSplendid(すばらしく申し分のない)な“或ることに気づき、にわかに元気を取り戻したのだ……。[続く]
 
 
        ★   ★   ★
 
 
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  九州大学演劇部大テント公演2012!!
 九大に大テント劇場が出現???!!!!
 オリジナル短編を5作×2回公演の計10回公演!!!!!

 2012年11月24日~25日(11時から18時)
 九州大学伊都キャンパス内特設大テントにて!!!
  お菓子つかみ取り100円
  観劇100円
  お菓子つかみ取り+観劇 100円

 1、天竺葵
   何気ない恋人からのメールやtwitterの書き込み点…
  文面だけの本当の想い、正しく受け取れてますか…?
 
 2、アルテイメットヒーロー・KEN
 
  作・演出:竹田津 敏史
  日本よ、俺もヒーローだ!

 3、100万回生きた男
 
  作・演出:森 聡太郎
  日あり得ないことばかり起こる日常と、
  何も起こらない平凡な非日常
  どっちが楽しいのだろう?
  どっちにしろ逃げられない。
 
 4、伊都半島を出よ、
 
  作演出:棟久綾志郎
  コードネーム「伊都半島を出よ」。
  未開のキャンパス、伊都は未開のうちに爆破するべきである。
  そして伊都を出て、六本松に返り咲くのだ。
  しかし、六本松も箱崎もURに吸収されてしまった。
  どうなる、どうする。九大生。
 
 5、私ガ見テキタ総テノコト
  作演出:大園和登
 「女の子になるのは嫌い?」その言葉に心が揺れる。
 「それはオーパーツじゃよ。」博士は言った。違う歴史の同じ場所。それでも歴史はぐる 
 ぐる回る。
  これから私ガ見テキタ総テノコトを教えます。

 ★HP「九大演劇」をごらんください。花雅美

  



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