100年待ってもW杯「優勝」は不可能?!
前回(上)の論旨は――。
JFAは、来年2015年には「サムライジャパン」が “世界のトップ10” になり、次に “2050年までにW杯で優勝する” と “約束” している。
というもの。この “約束” の「前半」すなわち『2015年までに世界のトップ10』は、どう考えても “不可能”。だが、「2050年にW杯での “優勝” 」という “約束” はこれから始まる……と一応は言える。もっとも、そのためには「36年」という超長~い歳月を待たなければならないが。
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JFA(日本サッカー協会)の運営体質に疑問
今や国民的行事とも言える「ワールドサッカー(W杯)」。最大の関心事である「監督」選考について、安易に「監督」を決定するという現行「JFA」(日本サッカー協会)の「運営体質」は、どう考えても「疑問」がある。
ところで「筆者」は、「サッカー」については “普通の素人” にすぎない。ゲームの「ルール」は知ってはいても、専門的な「ゲームの戦術」や「選手のテクニック」となると、よく判らないというのが本音だ。正直に告白すれば、サッカー自体それほど好きというほどでもない。
筆者は、地元・福岡市の「アビスパ福岡」(J2)の試合は、1996年の同チーム発足以来(当時はJ1)一度も競技場に足を運んだことも、テレビで試合を観たこともない。同じ福岡県の「ギラヴァンツ北九州」(北九州市)についても同じ。以上2チームによる「福岡ダービー」にしても、正直言って関心がない。
むしろ、お隣り佐賀県の「サガン鳥栖」の方が、仕事先が鳥栖に隣接した小郡市(福岡県)だけに、関心度としては高いのかもしれない。もっともこちらは「J1」であり、しかも現在、勝点わずか1点差で「浦和レッズ」に続く堂々の2位。黙っていても、NHKのスポーツ・ニュースで話題の対象となっている。それでも、試合を観に行ったこともない。
以上のような「筆者」であり、そして過去の「監督決定」については、“それほど関心を持たない” 筆者ではあった。
だが今回の「リーグ最下位での予選敗退」と「ザッケローニ監督の退任・帰国」そして、それに続く「新監督候補について」の報道には、否応なく “関心を持たざるを得なかった” 。それは「日本サッカー協会」の対応について、どうしても “納得できない” と感じたからだ。
そう感じたのは、第一に、JFAの「日本代表」に関する「ニュース」を見ていたとき、ことに「6月26日」の「ザッケローニ監督、退任の意向表明」のニュースの記事だった。
『ザッケローニ監督は、「今大会のメンバー、戦い方、戦術も私が決めた上で、この結果に終わった。責任は私にあり、その責任をきちんととりたい」と厳しい表情で話し、「新しい監督が新しい文化を持ってきて、このチームをさらに強くする、そういうことが必要な時が来たのだと思う」と話しました。
要するに「この記事」つまり「JFA」が言いたいことは、“責任はザッケローニ監督とそのイタリア人のスタッフにある”――。だから “ちゃんと責任をとって欲しい=退任して欲しい” であり、“責任をとって退任した監督の後任は、早く決めて……” ということだろう。
この日の記事は、ほかに3人の「コメント」を加えている。ザッケローニ監督、大仁邦彌会長、そして専務理事の原博美氏だ。その中でJFAの大仁会長は、次のように語っている。
“敗退理由はこれから技術委員会にしっかりと分析評価してもらいたいと思っていますが、一言で言えば、まだまだ世界のトップとは差があるということではないかと思っています。サッカーはすぐに強くなるというものではないので、4年後を目指して、今日からスタートを切りたいと思っています。
……下線部分を眺めていると、これが9年前に『2015年には、世界のベスト10に入る』と「約束した」JFAのトップの言葉とは信じがたい。でも、まあ「長~い眼」でみよう。……と、思いながら、「JFA」の「事業報告」と「事業計画」の両文書に何気なく眼を通した。
ん? 何と言う「報告書」……、何と言う「計画書」だろうか。これは……。そう思いながら、筆者は自信をもって次のような “絶望的な確信” を抱いてしまった。
「日本の男子サッカー」すなわち「サムライ・ブルー」は、譬え100年いや1000年待ったにしても、「優勝」はおろか、「FIFAランクのベスト10」すら絶対になりえない。 [続く]
◆6/15 「日本、コートジボワールに逆転負け ~ワールドカップ初戦」