昌栄薬品です
クラシエ薬品資料より
冷え性・低体温⑧
・・・方剤解説・・・
クラシエ薬品玄武温陽
げんぶおんよう
【組成】
茯苓 ぶくりょう ・味は甘く寒熱度は平の水剤
芍薬 しゃくやく ・味は苦く寒熱度は平で熱があれば冷やす作用のある水剤
白朮 びゃくじゅつ・味は苦く冷えがあれば温める作用のある水剤
生姜 しょうきょう・味は辛く温める作用のある気剤
附子 ぶし ・味は辛く温める作用のある水剤
水剤とは水毒の病証に用いる生薬。新・東洋医学辞書13
気剤とは気の運行を円滑にする薬物。新・東洋医学辞書13
水毒とは水が偏在すること、発汗、多尿、むくみ、口渇などが主症状。新・東洋医学辞書13
水毒にはご用心 頭痛・肩こり・冷え・むくみの原因は“水分”にあった！
【効能】
体力虚弱で、冷えがあって、疲労倦怠感があり、ときに下痢、腹痛、めまいがあるものの次の諸症：下痢、急・慢性胃腸炎、胃腸痛虚弱、めまい、動悸、感冒、むくみ、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ
【解説】
玄武温陽がよく使われている疾患から、いくつかご紹介します。
◆身体酸重(体が重く痛みを伴う事もある・体がだるく重い。酸には痛みとだるいという意味があります)に
体の重だるさを「疲労」と感じている方は多いようです。しかし、人参製剤を使っても疲れがとれない場合は湿邪も考慮する。体の重だるさとともに、むくみや冷えを自覚する方や、特に下肢の重苦しさが気になる方には玄武温陽を使う。
湿邪＝湿気による体調不良。
◆下痢に
玄武温陽の効く下痢は、水様性で口渇(のどの渇き)もなく便の臭気も少ないもの。また尿量は必ず少なくなる。(人参湯を使う方は尿量が多くなる。)
◆高血圧に
下肢などの冷えが顕著な方の高血圧に適応する。のぼせや頭痛などとともに下肢の冷えを訴える方に、口渇がなく舌が濡れていることを確認して、桂枝加竜骨牡蛎湯
と合方して使う。
使用禁忌 使ってはいけない症状
玄武温陽は温熱剤(温める作用のある薬剤)なので、寒証や湿邪の症状がみられないときは用いない。
特に、口が乾いて冷飲を好み舌の乾燥をみる実熱証には禁忌となる。
日中医薬研究会会員作製レーダーグラフのデータより
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気剤 |
血剤 |
水剤 |
脾胃剤 |
温剤 |
寒剤 |
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証の数 |
1 |
0 |
4 |
0 |
4 |
-1 |
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百分率 |
20.0% |
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0.0% |
80.0% |
0.0% |
57.1% |
14.3% |
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温剤が57.1％
寒剤が14.3％(芍薬が少し冷ます作用がある生薬です)
水剤が80％と温めて水毒を取り去る生薬です。
【このような冷え性の方に】
○体(下肢)がむくんで重だるく、冷えを伴う方に。
○慢性の水様性下痢で、口渇がなく便に臭気が少ない方に。
○のぼせや頭痛があり血圧が高く、下肢が冷えて口渇なく舌が濡れている方に。
(桂枝加竜骨牡蛎湯と合方で)
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本体価格
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500g 15,000円
分包品1包1g入り
60包3,500 円
240包10,000円
1包60円