おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です
川島四郎著 『はき違いの栄養知識』 昭和50年5月20日 第7刷
ｐ151 水筒に薄い食塩水 ２－２
その濃さも、薄すぎては物足りなく、濃すぎては、かえってノドがかわきをさそうことになるが、たびたび研究実験した結果、〇・五％の食塩水が万人に共通して疲労防止、回復ともに有効であることを確認した。
〇・五％というと、将兵の水筒は一リットル入りであるから、いっぱい詰めた湯水のなかに五グラムの食塩を入れたことになる。
兵隊に食塩を五グラム渡しても、なかなか徹底しないので、炊事場で〇・五％の食塩水をつくって各将兵の水筒に詰めたものである。
その食塩水の味は、まず普通の吸い物の半分くらいの薄さの塩味である。
万人に共通する吸い物の好みの塩加減は一％となっているが、水筒に詰める薄い食塩水は〇・五％だから、吸い物の半分の塩味で、飲むのにいささかの抵抗も感じないし、むしろ大汗をかいた後には、ただの湯水よりもその水のうまさは、経験したものでなければわからぬくらいうまいものである。
実験のときに、コンブやカツオブシで薄味をつけた、いわゆる吸い物風の薄いものをつくってみたが、すぐ飽きがきてダメであった。
喜ばれて長続きしたのは〇・五％の食塩水であった。
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