星野智幸 2014年5月 講談社
最近読んだ本、最近でた小説。
これはおもしろい。
著者のほかのもの読んだことないけど。あまり予備知識なしで読んだんだけど。
おはなしのなかみは、まあ、アラビアンナイトです。
アラビアンナイトについては、児童書の抜粋版を少々読んだだけで、全容を知らずに大人になってしまった私。
小林恭二の「小説伝」を読んだときに、おお、すごい、こんなおもしろいこと考える人いるんだ、なんて思ってしまったんだけど、まあ、それはアラビアンナイト的手法であったわけで。
後年、岩波文庫でとおしで読みましたけどね。
要は物語の入れ子構造というか。
ひとつのおはなしが終わりそうになると、その登場人物が語り手となって、べつの物語を始めるという。
んで、本家の千夜一夜物語は、王様が聴き手でシェヘラザード姫が語り手で、次の日も続きがききたくなる物語を何日も続けてくんだけど。
本作は、聴き手が女性で、語り手が男性。おもしろい話をしないと殺しちゃうぞ、生きてる役割終わりだからな、って脅して話をすること強要する。
なんか異常な設定なんだけど、それがおもしろい。
で、ある男が、「これは、聞いてしまったら二度と帰れない物語なんだよ。」と断って、話を始めるあたりから、俄然おもしろくなってくる。
新しい本なんで、詳細はこれ以上書かないけど。
っていうか、正直いうと、あまりにむずかしいので、時間おいてもう一回くらい読まないと、正確な感想は言えないかもしれない。
ひとつ細かいことで興味深いのは、女主人公が料理をする場面があちこちあるんだけど、料理の詳細を書いてる小説なんかはいっぱいあるんで、それは驚かない、だけど、女性が肌のケアしてく様子をワンパラグラフまるまる描いていくのは珍しいんぢゃないかな、と思った。
>目もとにはラ・プレリーのセルラー ラディアンス アイスクリームを薬指で軽くたたき込み、仕上げに、顔全体にクレーム ドゥ・ラ・メールをたっぷり塗り込む。(p.111から)
なんてえの、なんかふつうぢゃない取材をしないと男の作者には書けないような気がするんだけど。
最近読んだ本、最近でた小説。
これはおもしろい。
著者のほかのもの読んだことないけど。あまり予備知識なしで読んだんだけど。
おはなしのなかみは、まあ、アラビアンナイトです。
アラビアンナイトについては、児童書の抜粋版を少々読んだだけで、全容を知らずに大人になってしまった私。
小林恭二の「小説伝」を読んだときに、おお、すごい、こんなおもしろいこと考える人いるんだ、なんて思ってしまったんだけど、まあ、それはアラビアンナイト的手法であったわけで。
後年、岩波文庫でとおしで読みましたけどね。
要は物語の入れ子構造というか。
ひとつのおはなしが終わりそうになると、その登場人物が語り手となって、べつの物語を始めるという。
んで、本家の千夜一夜物語は、王様が聴き手でシェヘラザード姫が語り手で、次の日も続きがききたくなる物語を何日も続けてくんだけど。
本作は、聴き手が女性で、語り手が男性。おもしろい話をしないと殺しちゃうぞ、生きてる役割終わりだからな、って脅して話をすること強要する。
なんか異常な設定なんだけど、それがおもしろい。
で、ある男が、「これは、聞いてしまったら二度と帰れない物語なんだよ。」と断って、話を始めるあたりから、俄然おもしろくなってくる。
新しい本なんで、詳細はこれ以上書かないけど。
っていうか、正直いうと、あまりにむずかしいので、時間おいてもう一回くらい読まないと、正確な感想は言えないかもしれない。
ひとつ細かいことで興味深いのは、女主人公が料理をする場面があちこちあるんだけど、料理の詳細を書いてる小説なんかはいっぱいあるんで、それは驚かない、だけど、女性が肌のケアしてく様子をワンパラグラフまるまる描いていくのは珍しいんぢゃないかな、と思った。
>目もとにはラ・プレリーのセルラー ラディアンス アイスクリームを薬指で軽くたたき込み、仕上げに、顔全体にクレーム ドゥ・ラ・メールをたっぷり塗り込む。(p.111から)
なんてえの、なんかふつうぢゃない取材をしないと男の作者には書けないような気がするんだけど。