二-ル・サイモン「サンシャイン・ボーイズ」を本多劇場で見る。
下北沢本多劇場、若手の演劇人がたくさん巣立っていった、小劇場のメッカ。
「サンシャイン・ボーイズ」は、元ボードビルスタ-(加藤健一)がューヨークの古いホテルの1室で仕事を待ちながら悶々と過ごす様子から幕が開く。
プライドと過去の栄光にしがみつき、体調も思わしくない、それでも、まだ自分は終わっていないと必死にもがいている彼の元に、ある日、仕事が舞い込む。
喧嘩別れした相方(佐藤B作)とのコンビ復活が条件だという。
それぞれの思惑を抱えて、2人は11年ぶりに再会する。すんなりと名コンビ復活となるのか・・・?。 そのまま、日本のお笑い界には当てはまらないかもしれないが、笑いを届ける「職」の裏側も、こんな風に苦く切ないのでは?
2時間半、ダブル主演二人の確かな演劇人としての存在感と説得力で、「自分の仕事に誇りを持ち、人生の最終楽章に心より寄り添える人が傍にいるか?」と、私は問いかけられた気がした。
加藤健一事務所は設立40年、佐藤B作座長の東京ボードビルは設立49年、すごい事です。2人の経歴、活躍は、私などが改めて書くのも失礼だ。
実は私、この数年、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、三浦義澄を演じている佐藤B作の舞台を追っているのです。劇場が人で埋まり始め嬉しい限りです。
コロナの真の終息を祈りつつ。