☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『CURE』(1997)

2015年04月02日 | 邦画(1990年以降)
『CURE』(1997)

監督:黒沢清
高部賢一:役所広司
間宮邦彦:萩原聖人
佐久間真:うじきつよし
高部文江:中川安奈
宮島明子:洞口依子
花岡徹:戸田昌宏

【作品概要】
連続猟奇殺人事件を追及する刑事と、事件に関わる謎の男を描いたサイコ・サスペンス・スリラー作品である本作は、凄惨な題材を扱い、緊張感・緊迫感に満ちた話運びでありながら「CURE(癒し)」というタイトルとテーマを持つ。
(Wikipediaより)

【感想レビュー】
ずっと観たいと思っていてようやく観れました

終始不穏な空気が漂う作品でした
殺人現場や死体などの怖さよりも、ただただジッと映る古びた壁や濡れた床がじわじわと恐怖心を募らせていく。

住人の心が冷え切ってしまっているような室内。空気さえ動かないような、そこでの生活。繰り返し…。

噛み合わない会話。

役所広司さんの突発的なエネルギーの爆発は恐ろしく、萩原聖人さんの気の抜けた柔らかな調子の台詞回しは心許なく…そういったもの全てが、先の見えない不安を掻き立てていく。

萩原聖人さんはマークスの山でもなんか似たような感じだったような…
こういう萩原さんは魅力的ですね

バブル崩壊後のどこか虚無的な社会背景を感じる映画だった。

この頃、私は高校生だったし、はっきり覚えてはいるけれど、大人達は想像以上に疲弊していたのかもしれないな…などと思ったりしました