☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『月曜日に乾杯』(2002)

2014年10月15日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『月曜日に乾杯』(2002)

監督、脚本:オタール・イオセリアーニ
ヴァンサン:ジャック・ビドウ
妻:アンヌ・クラヴズ・タルナヴスキ
母:ナルダ・ブランシェ

【作品概要】
退屈な日常にうんざりした中年男の気ままな旅を描くコメディ。

第3回東京フィルメックス・特別招待作品
ベルリン国際映画祭2002銀熊(監督)賞受賞
2002年/フランス・イタリア/カラー

【感想レビュー】
流れるような映画でした
こういうの好きだなぁとしみじみ思いながら観ました
役者の風貌が、老若男女とも綺麗過ぎないのが良かった←失敬!(ん?でも若い男女と少年は綺麗だったか)。でも、主人公を演じるジャック・ビドウのだるだるのお腹やだるだるの頬っぺたが実に中年男のくたびれた感じを醸し出していて、そういうのは、リアルな日常生活の延長に映画を感じる事ができて、こういう人生を教えてくれるような映画には大切な要素だと思うのです!

そしてそして、実父の旧友のイタリアの公爵を監督自身が演じていますが、アカデミックに音楽を学んだ監督ならではだなぁと思ったのが、ショパンのバラード第4番の最後のカデンツを省いてちょっと変えて弾いたところ。
虚栄心からレコードを流して弾いたふりして、停めて(‼)、最後のカデンツだけを弾くのですが(‼‼)、実際の楽譜と変えたのは、真に音楽の神様に対して誠実だからだと思いました

それにしても…ヒーヒー笑いながら観ました

田舎の生活も都会の生活も、老若男女のどの世代をとっても、国を変えても、結局はどこでも同じ。隣の芝生は青いって思うけど、結局はそうじゃないっていうのが、ちょっと皮肉に、でもとっても温かくてとっても深い眼差しで描かれていて、じーんってきます。

ふぅ、癒されました