巨人原監督の采配は、見ていてどうにも「しっくり」こないことが多い。その作戦が良いのか悪いのかは別にして、自分が見たいプレーとは全然違うからだと思う。昨日、5月22日の巨人・オリックス戦でも9回裏の攻撃で「え?ええっ?」の場面が連発してかなり疲れた。
先頭打者のラミレスがシングルヒットで出て、代走鈴木というのは分かるが、盗塁ってアグレッシブ過ぎないだろうか?失敗となると、ほぼ試合が決まってしまう場面である。しかも、阿部は勝負強い長打力のあるバッターだ。
以前も、やはり僅差で負けている試合の最終回で、盗塁を試みて失敗し、そのまま試合が終了したことがあった。対戦相手の楽天野村監督が「ばっかじゃなかろうか」と発言して、ちょっとした騒ぎになったが、原監督の「攻めの姿勢」は変わらないってことだろうか。
昨日の試合では、幸い盗塁は成功して、さらに阿部がフォアボールを選んだので、ノーアウト一塁二塁となり、巨人にとってはチャンスが広がった。
しかし、次の長野の打席で、さらに驚くことが起った。もう、百パーセント送りバントと思っていたら、バントの構えすらせず、結局、インフィールドフライでアウト。一点差で負けている9回裏、ランナーがノーアウトで一塁と二塁にいるのに、なぜ送らない?
先日亡くなられた児玉清さんが、「アタック25」の中で、正解した回答者のパネル選択を見て「な~ぜ角を取らない。さあ次の問題」と言ってるのを見たことがあるが、「な~ぜ三塁を取らない」と同じ口調でテレビに問いかけてしまった。
シビアなシフトを敷かれると、バントが難しくなるのは確かだが、長野ほどの打撃センスがあれば、成功確率はかなり高いと思う。守備陣形を見て、強攻策の方が良いと判断したのだろうが、何だか「んー」と考え込んでしまう。
まあ、仮に送って二塁三塁にしても、矢野のタイムリーで、サヨナラのランナーである寺内が還れたかどうか微妙だったので、巨人が勝つためにはあと一本、ヒットか犠牲フライが必要だったとは思う。
従って、勝敗を決した最大のポイントとなると、長野がバントしなかったというより、円谷や大田が経験不足で、ピッチャー岸田の方が一枚上手だったことかもしれない。
見ていて「しっくり」こない采配といえば、横浜ベイスターズの尾花監督も自分の中ではかなりなレベルだ。
さすがに投手の使い方は上手いような気がするが、攻撃の方は、初回から送りバントさせたりして、もうガッチガチに堅い。おかげで、チームの盗塁数が極端に少ない。石川のように、走れそうな選手もいるのだが。
もちろん、日本ハムのダルビッシュみたいなピッチャーが先発であれば、そういう攻めもありかなと思うが、横浜の投手陣は開幕投手(オリックスから移籍の山本)すら、あまり名前が知られていない状況である。しかも、ほとんどの試合で、5人6人は当たり前の継投を強いられ、まだ4月5月なのに、ここを乗り切れば優勝でも見えてくるのかというフル回転である。
どう考えても1点を守る野球じゃないだろって突っ込みたくなるが、それでも初回から犠牲バント。これはもう監督の人生観の問題なんだろうか。
ただ、尾花監督をあまり批判する気にはならない。親会社がほとんど金を出さない上に、去年は身売り計画が発覚後すぐに頓挫するという目も当てられないドタバタ劇まで起きて、もはや横浜の監督であること自体が、難行苦行だろうと思って見てしまう。とにかく、今は静かな環境で野球に専念して欲しいという気持ちになる。
横浜に関しては、毎年あまりにも凄まじい成績を残すので、「おまえら大丈夫なのか」という心配から、意識して試合を見るようになって、結果として応援っぽくなってしまっている(笑)。
ところで、横浜の試合を見ていて、これは凄いなと感じるのは、ハーパーの一塁の守備である。
一塁に送られてくる球を捕るとき、「それ、グラブの向きが逆ではないのか?」とか「ベースを踏むのはそっちの足でいいのか?」などと思うケースが結構な頻度で発生する。しかも、ピッチャーや二塁手に近距離から速い球を投げられて、びっくりしてこけそうになった場面を少なくとも二回は見た。
TVKの解説者もハーパーの守備については、「腰から下の場合はグラブは下に」とか、とてもプロ野球の実況とは思えん話を連発していた。さすがに、今シーズンは、キャンプで基本を教わったのか、昨年よりはかなりマシになってきた気はする。
しかし、この前の選抜高校野球をテレビで観たが、ハーパーの方が上手いと思える一塁手は、残念ながら一人もいなかった。また、阪神・横浜戦では、ブラゼルが一塁の名手に見えてくるぞ。
頑張れハーパー!基本プレーは繰り返し練習が効果的だ!
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昨日の試合では、幸い盗塁は成功して、さらに阿部がフォアボールを選んだので、ノーアウト一塁二塁となり、巨人にとってはチャンスが広がった。
しかし、次の長野の打席で、さらに驚くことが起った。もう、百パーセント送りバントと思っていたら、バントの構えすらせず、結局、インフィールドフライでアウト。一点差で負けている9回裏、ランナーがノーアウトで一塁と二塁にいるのに、なぜ送らない?
先日亡くなられた児玉清さんが、「アタック25」の中で、正解した回答者のパネル選択を見て「な~ぜ角を取らない。さあ次の問題」と言ってるのを見たことがあるが、「な~ぜ三塁を取らない」と同じ口調でテレビに問いかけてしまった。
シビアなシフトを敷かれると、バントが難しくなるのは確かだが、長野ほどの打撃センスがあれば、成功確率はかなり高いと思う。守備陣形を見て、強攻策の方が良いと判断したのだろうが、何だか「んー」と考え込んでしまう。
まあ、仮に送って二塁三塁にしても、矢野のタイムリーで、サヨナラのランナーである寺内が還れたかどうか微妙だったので、巨人が勝つためにはあと一本、ヒットか犠牲フライが必要だったとは思う。
従って、勝敗を決した最大のポイントとなると、長野がバントしなかったというより、円谷や大田が経験不足で、ピッチャー岸田の方が一枚上手だったことかもしれない。
見ていて「しっくり」こない采配といえば、横浜ベイスターズの尾花監督も自分の中ではかなりなレベルだ。
さすがに投手の使い方は上手いような気がするが、攻撃の方は、初回から送りバントさせたりして、もうガッチガチに堅い。おかげで、チームの盗塁数が極端に少ない。石川のように、走れそうな選手もいるのだが。
もちろん、日本ハムのダルビッシュみたいなピッチャーが先発であれば、そういう攻めもありかなと思うが、横浜の投手陣は開幕投手(オリックスから移籍の山本)すら、あまり名前が知られていない状況である。しかも、ほとんどの試合で、5人6人は当たり前の継投を強いられ、まだ4月5月なのに、ここを乗り切れば優勝でも見えてくるのかというフル回転である。
どう考えても1点を守る野球じゃないだろって突っ込みたくなるが、それでも初回から犠牲バント。これはもう監督の人生観の問題なんだろうか。
ただ、尾花監督をあまり批判する気にはならない。親会社がほとんど金を出さない上に、去年は身売り計画が発覚後すぐに頓挫するという目も当てられないドタバタ劇まで起きて、もはや横浜の監督であること自体が、難行苦行だろうと思って見てしまう。とにかく、今は静かな環境で野球に専念して欲しいという気持ちになる。
横浜に関しては、毎年あまりにも凄まじい成績を残すので、「おまえら大丈夫なのか」という心配から、意識して試合を見るようになって、結果として応援っぽくなってしまっている(笑)。
ところで、横浜の試合を見ていて、これは凄いなと感じるのは、ハーパーの一塁の守備である。
一塁に送られてくる球を捕るとき、「それ、グラブの向きが逆ではないのか?」とか「ベースを踏むのはそっちの足でいいのか?」などと思うケースが結構な頻度で発生する。しかも、ピッチャーや二塁手に近距離から速い球を投げられて、びっくりしてこけそうになった場面を少なくとも二回は見た。
TVKの解説者もハーパーの守備については、「腰から下の場合はグラブは下に」とか、とてもプロ野球の実況とは思えん話を連発していた。さすがに、今シーズンは、キャンプで基本を教わったのか、昨年よりはかなりマシになってきた気はする。
しかし、この前の選抜高校野球をテレビで観たが、ハーパーの方が上手いと思える一塁手は、残念ながら一人もいなかった。また、阪神・横浜戦では、ブラゼルが一塁の名手に見えてくるぞ。
頑張れハーパー!基本プレーは繰り返し練習が効果的だ!
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