kaeruのつぶやき

日々のつぶやきにお付き合い下さい

地震がデッサンし人がつくる日本の風景ー象潟。

2013-04-23 22:08:43 | kaeruの「おくのほそ道」

 「あまちゃん」にこだわって太平洋に面する久慈市辺りに足を止めてるうちに、

バショウkaeruは日本海に出て、象潟に着いていました。芭蕉がここにやって来

たのは元禄二年六月十六日(1689年8月1日)のことでした。

 当時の象潟は下の絵のような光景で、太平洋側の松島とともに芭蕉がこの

旅の目的地のひとつでした。鳥海山を借景に大小の島々が雨のなか海面に

連なっている景を     象潟や雨に西施がねぶの花    と詠みました。  

(この絵写真はwikipedia・象潟古景図 によります)

 芭蕉が当地を訪れてから115年後の文化元年六月四日(1804年7月10日)、

鳥海山の噴火をともなう大地震によって陸地が隆起し、この島々は大小の岡に

なってしまいます。

 1980年代の中頃「おくのほそ道」を訪ねたイギリス女性の紀行文によれば

「埃が渦巻く広い通り、煙突からもくもくと煙を吹き上げる工場群、悲しいほど

安っぽいビル、そして絡み合う電線。市街を取り巻く水田は、どこも同じように

ひたすら平らで、かって島だったかもしれないと思わせてくれるような丘は、一

として見当たらなかった」、と。