out of curiosity #3

ブログを始めて14年目。
カメラを抱えて世界中の山に出没したい~!

ピレネー山小屋縦走 #4 ~バスで山を越えガバルニーへ~

2018-08-11 22:47:54 | 2018 ピレネー山小屋縦走

2018年7月26日(水)
トゥルモース圏谷にて


 ピック・ドゥ・ミディ・ドッソオを眺めながらアユー小屋への一泊トレッキングが無事終了。 次の目的地はガバルニー。 出発地より少し東側、バスで4時間ほどかかるピレネー山脈でも中央部、フランス側もスペイン側も複合世界遺産に登録されているエリアです。
 ピオーザルティギュエ湖からガバルニーへは細いうねうねの山道ですが、一部 ラランス(Laruns)からルルド(Lourdes)へ向かう山道を通ります。 この名前を聞いてピンと来た人は自転車レース好きな人ですね。 実はこの翌日 27日にはツール・ド・フランス第19ステージが実際に行われるルートでした。


ですから「バスの通行に支障があるのでは」と少し心配はあったようですが、色々混雑していた以外問題はありませんでした。
ツール・ド・フランスルート沿いには既に泊まりこみでたくさんの人々が集結!
こんなにキャンピングカー所有者がいるの!?、というほど押し寄せています。
単なる洗濯物かと思ったTシャツもよくよく見ればフランスフラッグカラー! さっすが~!
そしてレース見学だけでなく、実際に自転車を走らせている人たちもたくさん!


ここはルートからそれた所ですが、そもそもスキー場も多いので、それら駐車場はどこもこんな感じ。


更にはルート沿いの空きスペースはずっとこんな感じ。w
バスの前にも後ろにも自転車の方がいて、下りはずっとすごいスピードでついてくる!
なかには20~30名の団体さんもいたりして。 自転車と車でごった返していますが、みんなとても楽しそう!
私たちも当初予定していた休憩所にバスを入れられず、もう一か所違う場所に停められたので、ラッキ~でした。
自転車レースなど何もわからないのですが、ひと時ツール・ド・フランスのお祭り気分を味わえました~!


山道を下りてきた町でお昼ご飯。 

   
食事前には必ずスープか、このようにチーズや生ハムなど豪華に盛られたサラダが出てきます。
パスタも美味しかったなぁ~。 豚肉と野菜のクリーム系のソースなんですが、あまり日本では味わうことがないような。


食後にはフィリップさんが少し町を案内してくれました。 フィリップさんはこの近くの町のご出身だそうで。


古い石造りの教会。 けど要塞の役割も果たした教会です。


祭壇。


内側から見た外壁。 四角く空いている所から弓矢、銃などで応戦したのですね。
左の方に見える敷石のようなものはお墓です。 みんな最初はお墓の上を歩いてしまいました。(;^ω^)


良い感じの街並み。


そして、岩合さんの世界ネコ歩き、的な。w

ここからガバルニーもすぐだそうですが、その前にトゥルモース圏谷に立ち寄ります。
町を離れ、さらにクネクネの細い道を、一番上の駐車場まで行ってくれます。
時々曲がり切れなくて、切り返し、切り返し。 そうそう、バスの運転手さんはダミアンさん。
山小屋泊で縦走するときは、先の到着地点までスーツケースを運んで待っていてくれるのでツアーはいいですね。


そして到着、トゥルモース圏谷。
で、「圏谷」って何? ようはカールのことだそうです。
「kar カール:ドイツ語」「cirque サーク:英語」「cirque シルク:フランス語」(発音はカタカナでは正確ではないでしょうが、だいたい)

ピレネー山脈はユーラシア大陸にアフリカ大陸が衝突して隆起、褶曲した山脈(アルプス造山帯)だと言われています。
山脈の北側(フランス側)は急峻、南側(スペイン側)は緩やかで長い斜面が多いのだそうです。
その稜線に氷河の浸食が見られるのですが、フランス側は切り立ったカール壁、スペイン側には深い谷が出来上がったようです。
ここまで来るとあの壁のような山々が国境。 向こう側はスペインです。 3,000m前後の標高がありますよ。 

こちらはフランス側ですから、切り立ったカール壁、ですね。
28日に行く国境越えトレッキングの際に通過するブレッシュ・ド・ローランはこの壁を西の方に辿って行った場所にあります。
なんだかこれを見て怖気づいてしまいました~。(;´・ω・)


広いカール底は放牧地になっています。
そして眺めの良い中央部にはマリア様。 青い帯でルルドのマリア様に似ています。


ほぼ180度ぐるりと山に囲まれているような場所です。


ピレネー国立公園が複合遺産となった理由に「農牧畜文化の例証」があったのですね。


photo by TL北島さん
超広レンズで撮りましたが、それでも満足いかないほどの広がりでした。


そして、ふたたびバスで山を下り、ガバルニーの町へ。 ガバルニーではこのホテル、マルボーレホテルに2連泊します。
ちょうど旅半ばのこの辺で2連泊は洗濯もできるし、身体も休めてうれしい~!
玄関に「ようこそ」と書かれた幕が張ってあり、奥さん、旦那さん、息子さんで切り盛りする小さなホテルは、
清潔で居心地がとても良い。

   
旦那さんが作るお料理もとても美味しかった!
添え物にこのようなジャガイモがよく着いてくるのですが、なんだかとても美味しいのです。


21時ごろですが、町の散歩に行ってみます。
すでに町から翌日に行くガバルニ大圏谷の壁が見え、しかも夕日に紅く染まっている!
スーパーやお土産屋さんは閉まっていますが、バルのようなお店は開いていて、みんなワインやビールを飲んでいる。


かわいいホテルと教会があったので見に行くと、電灯の下に掛けてある透かしの名板に "COMPOSTELLE" の文字と下にホタテ貝。


外の壁にはこのような埋め込みも。
これ、キリスト教の聖地であるスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路、もしくは巡礼の際に泊まる宿であることを示しているみたいです。
ホタテ貝のマークはヨーロッパ各地から一点に集まってくることを表しているのだそうです。
フランスからはピレネー山脈を越えてスペインに入るルートもあるということです。
ガバルニーはピレネー国立公園の複合世界遺産に含まれるだけでなく、「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の世界遺産にも登録されているそうです。


そして最後にまた岩合さんシリーズ。w



コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ピレネー山小屋縦走 #3 ~星... | トップ | ピレネー山小屋縦走 #5 ~花... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ピレネー山脈 (のんびり夫婦の山遊び)
2018-08-12 20:31:54
Laylaさん、こんばんは!
今年も二階建てのバスでピレネー山脈、小屋を繋
いでの縦走、素晴らしい限りですね。
トゥルモース圏谷、広角でも入りきれないとは~
半端なく凄いスケールです。
美味しいものも沢山いただけ、羨ましいです。
ネコ、良いですね。
次のレポも楽しませていただきます。
返信する
のんびり夫婦の山遊びさん (Layla)
2018-08-12 23:19:53
今年再び行ってきました!
バスは2階建てに見えますか?
このバス、マイクロバスより少し大きめ、
観光バスなどに比べればだいぶ小さなタイプです。
なにしろTL、ガイドさん合わせて9名しかいませんから。w
山を縦走して先々で拾ってもらえるのはいいですね。
しかも10日間の旅行だとスーツケースに着替えなども持っているので、
それをバスで運んでもらえるのはありがたいです。
今回はフランスからスペインへ、国境も越えましたので。
日本だけでも各地方で色々な違いに驚かされますが、
海外だとなお更です。
返信する

コメントを投稿

2018 ピレネー山小屋縦走」カテゴリの最新記事