2023年12月18日(月)
鎌倉大仏
紅葉の鎌倉を訪れてみたい気持ちは随分以前からあったのだが、今まで機を逸していた。 電車で行くのが最適であろうことから足が遠のいていた、人がごった返す観光地鎌倉に足を踏み入れる覚悟が着かない、などが本当のところ。 今回そろそろ紅葉狩りの人は減っているだろうという事と、なぜか急に「今年こそ行こう!」という気持ちになり、冷めないうちに行ってきた。 紅葉は全く見られないかもしれない。 「今、鎌倉?」という時期だが、行ってみる価値はあるだろう。
鎌倉ハイキングモデルコース → 鎌倉観光公式ガイド
降り立つ駅は北鎌倉。(7:53)
せっかく鎌倉まで来たので山ばかりでなく、歴史的な寺社も拝見したかった。
ところが、早朝から開いていると思っていたお寺は 8:30~ 9:00 くらいに拝観開始。
どのくらいで歩けるかもわからないので、すぐにハイキングコースに向かった。
明月院の脇を抜け、民家の間の坂道を上がってゆくと徐々に傾斜が急になってゆく。
道路がトレイルに変わり、すぐに街を囲む山の稜線にたどり着く。
民家が立ち並ぶ街中にも岩の崖が多いのだが、トレイルには露岩やトレイル自体が踏まれてすり減った岩という場所が多い。
「凝灰質砂岩(ぎょうかいしつさがん)」や「凝灰質泥岩(でいがん)」という種類で、
凝灰質砂岩はほどよく軟らかく、加工しやすい性質もあわせもち、
古くから「鎌倉石」として切り出され、石段や石塀、敷石などに使われてきたそう。
その様なトレイルを20分程進むと建長寺からの合流点、勝上山に到着。
ここでようやく展望が開けた。(8:42)
南には相模湾。 海には左奥に大島、右奥に見えるのは伊豆半島。
街中央を海に向かって真っすぐに伸びる道は鶴岡八幡宮からの若宮大路だそう。
鎌倉が相模湾、他三方を低山で囲まれている天然の要塞都市であることが良くわかる。
西には相模湾越しに箱根の山々。 中央に駒ケ岳、神山。
そこから少し右に目を移すと
少し雲がかかった富士山。
富士山左裾の辺りに小さく尖っているのは金時山。
木々越しに丹沢の山々や奥多摩の山々が見える場所もある。
岩のトレイルはこのような感じだったり、中央が窪みチューブ状になっていたり。
上の岩には仏様が彫り込まれていた。
「鎌倉十王岩」という場所。(8:58)
小刻みなアップダウンを越え、
時々住宅街から上がって来たであろう標識の無い分岐に迷わされながら歩いてゆくと
大平山に到着。(9:42)
鎌倉市最高峰。 ここも岩が飛び出したような場所。
柵の向こう側はゴルフ場、遠くに住宅街。
時間も早いしそれ程疲れていないので先に進む。
天園到着。(10:00)
これをまっすぐ行くと「横浜市方面」と書いてある。
この辺りの山は横浜市と鎌倉市の境なんだ。
ここを「瑞泉寺」方向に下り、その先小さな表示「獅子舞」方面に進む。
下るとすぐに富士山が見えた。
この日はこれが見納め。
「獅子舞」と呼ばれる谷に入ってゆくと「獅子岩」
獅子舞に似ている?
獅子舞は紅葉の名所として有名。
終盤ではあるのだが、まだ美しい。
コースもわかったし、これなら紅葉最盛期にも来てみたい、と思った。
紅葉の谷を抜けるとこのような崖の間を流れる沢沿いを進んでゆく。
たくさんの家が並ぶ住宅街まではほんの10分くらい。
獅子舞の谷も盛夏なら歩きにくいだろうと思われるほど野生が残っている。
住宅街を抜け永福寺跡を拝見し、ここは鎌倉宮。(11:14)
手水鉢にはお守りの「獅子頭守」が置かれていた。
おやつも食べずに歩いていたので大変お腹が空いた。
ガッツリ食べたくなり偶然見つけた「鎌倉 雪ノ茶屋」さんで昼食。
大変美味しかった~!
ケーキもとても魅力的だったが、この後お団子とか食べるかもしれない、と思い辞めておいた。w
昼食後は「鶴岡八幡宮」へ。
写真は静御前が義経を慕い、心をこめて舞った舞殿。
本宮へ続く大石段の隣にはまだ若々しい御神木の銀杏。
もともとあった御神木の大銀杏は2010年3月10日の強風により倒伏。
今でもひこばえが命をつないでいる。
鶴岡八幡宮拝観の後、歩いて長谷の方へ回ろうと思ったが、
時間もなさそうなので江ノ電で長谷駅へ。
人は多かったが、すぐに乗れた。
「長谷寺」へ。
立派な十一面観音菩薩様、阿弥陀如来様、を参拝させていただいた後は、
境内から相模湾の絶景を。 奥は三浦半島。
可愛らしいお地蔵さまがいらした。
長谷寺の後は「鎌倉大仏高徳院」へ。
やはり大仏様を見ずしては帰れない。
こうして間近に拝見すると威厳に圧倒される。
角度を変えれば慈悲深い。
もともとは堂宇に収められていたそうだが、台風や地震などで倒壊し、
このように露座となった、とのこと。
汚れや傷みなどの修復は大変だろうが、青空のもとで見られる大仏様は何だか尊い。
あとはまたハイキングコースで山を歩きながら北鎌倉に戻る。
もう登る気が失せてきているが右の階段を山へ。
登りきってしまえば大きなアップダウンはない。
この日一日このようなトレイルを歩いていると木々の方からガサガサ、バサッ!、
そしてギッギッギッギッギッ!というような音と言うか声と言うか、が聞こえる。
始めは何か大きめの鳥かと思っていたのだが、
それはうわさのタイワンリスだった。
一度わかるとあちらにもこちらにも、リスが走り回っているのが見えた。
このあと源氏山公園で源頼朝像を見て北鎌倉に下りようと思っていたのだが、
「銭洗弁財天」の表示が見えた。
時間もあるので寄り道。
本当は「銭洗弁財天宇賀福神社」というのだな。
以前も来たことがあるのに、入り口がこのような洞窟だとはすっかり忘れていた。
200円を納めて、お線香、ろうそく、笊を頂き、お金を洗わせていただく。
その後源氏山公園という道標をたどって行ったはずだが、源頼朝像には出会わず、
葛原岡神社に到着した。 茶店の前のベンチが沢山ある所を通ると
リスが何頭も走り回っていた。
リスさんたちに罪はないのだけどねぇ。。。
イチョウがきれいだったみたい。
こちらの右側の方からハイキングコースに入る。
グングン下ってゆくと
境内で拝観させていただかず申し訳なかったのですが、趣のあるステキなお寺。
この石段は鎌倉石だろうか。
これで撮影は終了。(15:41)
この後北鎌倉から電車に乗り無事帰宅。 湘南新宿ラインができて本当に楽になった。
電車で鎌倉、はザックを担いで新宿、恵比寿、横浜などを越えていかなければならないので、荷物を少な目に小さなザックにまとめたり、出てゆくまでは気苦労も多かったが、行ったら本当に楽しかった。 もっと山を歩きたい気持ちもあったが、お寺や神社を見るのも楽しく、時間が全く足りない。 今回はお土産屋さんや、カフェや茶店でおやつ、も行っていないのでまだまだ未消化な感じ。 今度はお天気悪そうな梅雨時期、あじさいでも見に行ってみようかな、という気持ちが湧いてきた。