人生にロマンスとミステリを

小説を読むのも書くのも大好きな実務翻訳者です。ミステリと恋愛小説が特に好き。仕事のこと、日々のことを綴ります。

エラリー・クイーン『青の殺人』

2017-01-22 19:37:24 | 読書記録(紙書籍のみ)
エラリー・クイーン著、門野集訳『青の殺人』

ミステリファンを自認するわりに、エラリー・クイーンを読んだことがないのは大問題だ! と
思いまして(だって、世の中にはものすごくたくさん本があるじゃないですか!と言い訳)、
年末に図書館で借りました。

で、読む暇がなく、明日返さなくちゃいけないので、急いで読みました。

20年前に作られたすんばらしい映画『ワイルド・ニンフ』(ブルーフィルムなのですが、すんごい芸術的、ということだそうです)の
監督を探して、有名映画プロデューサーが北部に行くのですが、そこで殺害されます。

んで、州知事と友人で知事の信頼厚い問題解決屋(トラブルシューター)のマイカ・マッコールが、
知事の命を受けて現地へ。『ワイルド・ニンフ』が撮影されたとおぼしき
フィルムメーカーが明らかになる。が、そこはストライキの真っ最中で近寄ることができず。

んで、地元の警部補には煙たがられるし、謎の美女も登場するし。
フェミニストの女性も絡んでくるし、フィルムメーカーの社長の妻が実は『ワイルド・ニンフ』に
○○してたとわかってきて、そんなものを工場で作ってたのがバレたらまずい!というような
話になり、じゃあ工場長が犯人? それとも妻? みたいになりますが、犯人は消去法で行くと
この人だよなぁ? な人が犯人でした。

それよりも『ワイルド・ニンフ』を撮影した監督の正体にびっくりです。
出演してた工場長の妻(当事は工場長の妻ではない)は朝鮮戦争で戦死したと思っているようですが。


それより、エラリー・クイーンだと思って読んだのですが、エラリー・クイーンってなんだか
複雑な人なんですね(すみません、知らなくて)。

エラリー・クイーン自体がそもそも従兄弟同士のフレデリック・ダネイとマンフレッド・リーの
合作ペンネームだそうで。ほかにも「エラリー・クイーン」をハウスネームにして、さまざまな
作家が「エラリー・クイーン」名で作品を発表しているそうです。で、本作品はリーとダネイの監修を経て
エドワード・ホックが「エラリー・クイーン」名で発表したものだそうです。

ということは、ほかのエラリー・クイーン作品も読んでみないといけませんね。

ああ、読みたい本がたくさんあって追いつきません。


それはそうと、元海兵隊員の逞しい私立探偵が水をすすったり、謎の美女がワインをすすったりするのは……
ちょっと……。
sipの訳かな?

ヌーハラ(ヌードル・ハラスメント)なんて言葉があるくらいだから、欧米人は音にうるさいと思うんですが(笑)。
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