人生にロマンスとミステリを

小説を読むのも書くのも大好きな実務翻訳者です。ミステリと恋愛小説が特に好き。仕事のこと、日々のことを綴ります。

エマ・ジェイムソン『第九代ウェルグレイヴ男爵の捜査録 』

2024-06-11 07:52:17 | 読書記録(紙書籍のみ)
エマ・ジェイムソン著、吉嶺英美訳『第九代ウェルグレイヴ男爵の捜査録 』

SNSでフォロワーさんが感想を上げていて、おもしろそうだったので読みました。

由緒正しい英国男爵家の生まれで、まもなく還暦を迎えるという
ロンドン警視庁のヘザリッジ警視正。結婚をしたこともなく、
恋人もおらず、子どももいない。そろそろ引退か……などと
思っていたら、貴族らしい(?)考え方で、
はねっ返りに若い女性刑事ケイトを部下につけることに。

ケイトはなかなかの苦労人で、大変な家庭環境のもとで育ち、
甥と障害のある弟の面倒を見ている。

ヘザリッジはその経歴ゆえ、上流・中上流階級がかかわる事件を
担当させられるのだが、今回起きた成金男性撲殺事件の現場に、
チャリティパーティから直行したため、タキシードで行く。
んで、男性の妻がかつての婚約者。

捜査を進めるうちに、元娼婦だけど今は中上流階級の夫を持つ
整形美女(お高く留まった嫌なやつ)が、
犯人を知ってるけど、あんたたち(刑事たち)
には言わない、と口走り、否定したものの、直後、銃で撃たれて
殺される。

一方で、ケイトの元カレ(ケイトはなんと彼の子を妊娠中!)が
殺されたり、かつての婚約者の娘が実はヘザリッジの……だったり。

イケオジ刑事と女性刑事のロマンスありのミステリかと思っていたら、
想像していたのとだいぶ違った。

犯人は結構わかりやすかったけど、それ以外の要素がとても新鮮だった。
主人公2人以外のキャラもとても個性的。

訳者あとがきに「ロード&レディ・ヘザリッジ・シリーズ」が4作出てて、
もうすぐ5作目が出るって書いてあったので、ヘザリッジはケイトと結婚した
ということなんだな。なかなかはちゃめちゃになりそうな結婚だと思うけど、
その過程も気になる。
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