人生にロマンスとミステリを

小説を読むのも書くのも大好きな実務翻訳者です。ミステリと恋愛小説が特に好き。仕事のこと、日々のことを綴ります。

知念実希人『黒猫の小夜曲(セレナーデ)』

2022-09-03 16:51:20 | 読書記録(紙書籍のみ)
知念実希人著『黒猫の小夜曲(セレナーデ)』

うん、わかってるんです。これが「死神」シリーズの2作目だってことは。
でも、表紙に惹かれてこちらから読んじゃいました(笑)。

「我が主様」のところに魂を導く「道案内」(プライドの高い高貴な霊的存在)が、
上司命令で(!)獣の肉体を得て、地縛霊を成仏させる……というお話。

まあ、そんなまったり(?)したお話かと思いきや!!
完全にミステリですな(裏表紙にハートフル・ミステリーって書いてあった)。
↑表紙イラストと帯だけ見て直感で買ったから、把握してなかった(笑)。

遺した妻のところから離れられない地縛霊を成仏させて、よかったよかった、と
思ったら、それが全部の短編につながっているなんて。しかも、前提が!

猫として地上に降臨した死神が、最初に意思疎通がしっかりできる魂と知り合って、
魂を昏睡状態の女性の体に入れてあげるんだけど(衣食住のお世話と、ほかの地縛霊が
いる場所を教えてもらうため)、その魂が!

全部がつながっていて、すごくおもしろかった。最後にはほろりとさせられちゃうし。
「死神」シリーズ、全部読む!! ゴールデンレトリバーのはもうポチッとしたもんねっ。
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