人生にロマンスとミステリを

小説を読むのも書くのも大好きな実務翻訳者です。ミステリと恋愛小説が特に好き。仕事のこと、日々のことを綴ります。

楠谷佑『家政夫くんは名探偵!』

2019-04-23 09:06:42 | 読書記録(紙書籍のみ)
楠谷佑著『家政夫くんは名探偵!』

部屋が散らかって大変なことになっている刑事さんが家事代行サービスに電話したところ、
やってきたのが大学生の家政夫くんだった……。

家政夫くんは美男子設定で、髪の毛とか唇とか艶めいていて、
ときどき刑事さんをどきりとさせます。

警察を悩ませている事件を、話を聞いただけで解決してしまう家政夫くん。

読者も一緒に謎解きを楽しんで、というスタンスなのでしょうか。
トリックはわりと易しめ。

以下、ネタバレ。

一つ目の事件は心中だろうなって想像がついたけど、男性は死にきれずに
押し入れとかシンクの下とかに這っていって、死体が見つかってないのかと
思ったけど、そのくらい警察は調べるよな(笑)とちょっと方向性を見誤ってしまった。

二つ目の事件は、凶器が棚の上の灰皿だった時点で、犯人がわかった。
けど、それだけじゃ決定的な証拠にならないんだろうか?
オレンジのアロマオイルとかくしゃみとか、そっちの方も決定的な証拠にはならないような
気もするんだけど。灰皿から指紋は出なかったのだろうか。照合するシーンなし。

三つ目の事件は、たぶん家政夫くんの弟が絡んでくるんだろうなってことは、それまでの
事件の端々から伝わってきた。まあ、解決してよかったんだけど、
なんか子を持つ親としてものすごく苦しかった。

男性コンビの作品はいろいろありますよね。ホームズ&ワトソン、相棒……。
今回の二人はそういう二人組とはちょっと違うタイプかも。
コメント
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