じゅりりんのめげずにいくのだ*

ドールハウスやちっちゃいもの、ガーデニング、手芸など趣味や日常を中心に時々思い出わんこも登場します。

皇居吹上御苑自然観察会

2009-05-07 18:53:29 | お出掛け

端午の節句と記事が前後してしまいますが、
先日5月4日みどりの日は皇居吹上御苑内で開催された
「皇居吹上御苑 自然観察会」に参加してきました

年初めに新聞に募集が出ていたので応募していたんです。
皇居内は自然がいっぱいだと聞くけれど果たしてどれだけの自然があるのか見てみたかったのです。

30名ずつ3回の観察会が予定され、私達は1回目の午前の部に参加しました。
翌5日こどもの日は子供さん対象の観察会があったようです

受付後、まず観察会についての注意事項や説明を受けてからバスで観察場所まで移動します。
すぐつきました。
バスから降りた途端、まず匂いが全く違うのにびっくり
青臭い森の匂いです

   
要所要所で植物・鳥類・虫のそれぞれの専門家の先生が説明をしてくれます。
タヌキもいるそうですよ

    しいの木の板根。

説明書によると、吹上御苑は江戸時代初期には、紀伊、尾張、水戸の御三家や徳川家近親の武家の邸宅地でしたが、その後邸宅を他所に移し、庭園として整備されていました。

第二次大戦後、昭和天皇のご意向により武蔵野のような自然を取り戻すことを意識して、できるだけ手をかけない管理がなされているそうです。

    セリバヒエンソウ

皇居内の生物について正確な記録とその後の経年変化を把握することを目的に
1996年から国立科学博物館による調査が行われ、
その結果、新種や絶滅危惧種、都内では絶滅したと思われていた種なども見つかっており、
昆虫においては日本で記録されている総種類の10%近くの種が確認されているのだとか!

    フタリシズカ

「みどりの月間」が設けられることとなったのを機会に、
平成19年から吹上御苑での自然観察会が実施され今年で3年目。

遠く車の音とやけにカラスの声がすることをのぞけば、
都心にいるとはとても思えないほど緑でいっぱいです

カラスも巣を作ってましたよ~
参加者の方から「やっぱり針金ハンガーで作っているんですか?」なんて質問が飛んでいましたが、
皇居のカラスはみんな木で作っているそうです 材料に困らないもんね。

   
巨樹、巨木の本数は都内の約2割を占めているそうです。

森の木達は花の美しさよりも匂いで昆虫などを引き寄せるのだそうです。
森にきた時に漂っていた青臭い香りは「しいの木」の花の香りなんだそうです。
そのほかにも高い木の上ではハクウンボクやミズキ、ホオノキなどたくさんの花が咲いていました。
場所を移動すると香りも少し変わってきました

冬でも葉の落ちない薄暗い照葉樹林を抜けると、落葉樹の明るい森にでました。

   
明るく開けた場所では落ちた種から自然発芽した若い木があちこちに育っています。
これらもやがて大木となっていくのでしょうね

   
たくさんあったイロハモミジの新緑がとってもきれいでした

   
小高い山道も。一番高いところで標高35mほどだそうです。

    シライトソウ
    滝もあります。庭園だったころの名残。

園内には池や湿地、小川が点在し、水辺には小鳥もたくさん集まってきて
カワセミの繁殖も確認されているそうです。
水は井戸水など地下水を汲み上げたものだそうです。

    滝からの流れの浅い小川
川底にカワニナがいました。 懐かしい 子供の頃いっぱいとって遊びました。
ここではトンボや蛍も生息しているそうです。

    ヒノキカサ(絶滅危惧種)
かつては日本中でみられたお花だそうです。

   

園内には江戸時代に建てられたと言う滝を見るための建物がありましたが、
今では木々が生い茂ってそこから滝を見ることは出来ません。
でも、それでよかったなぁ・・・と思いました

そこに生えた木々でどれだけの生き物が羽を休め、お腹を満たしていることでしょう。

それでも、羽があったり移動する力のある生き物は戻ってこれるけれど、
地面にいる移動力のない生き物達はなかなか戻ってこれない(まして皇居はお堀にかこまれているし)と言っていた先生の言葉が胸に残りました。

約1.3キロのコースがあっと言う間に終わってしまいました。


自然はとても力強くとてつもなく大きくて、それでもけして取り戻せない儚さも持つ。
私達も、植物が生い茂りその息吹の中で生きる命の一つでしかなく・・・。
うまく言えないけれど(^^;

とても意義ある「みどりの日」となりました

コメント (10)
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