付け焼き刃の覚え書き

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「神殺しの英雄と七つの誓約(エルメンヒルデ)7」 ウメ種

2017-07-03 | 異世界転移・召喚
「何かを殺すって事は、別の何かから恨まれるって事だ。それが魔族であれ魔物であれ、変わらない」

 魔王シェルファが生まれたての神ソルネアを掠い、神を殺す武器でもあるエルメンヒルデを奪ったのも、すべては神殺しの英雄である山田蓮司との決着をつけるため。彼と戦うことだけが、魔王の存在意義となっていた……。

 「英雄ではない」と言い張り続ける男の英雄譚もきっちり7巻にて決着。現代の日本的という意味で正統派のファンタジー英雄譚で、四半世紀前ならハヤカワFTのラインナップに加わっていても不思議ではありません。
 自分が願って手に入れた力、神を殺す武器“エルメンヒルデ”に固執するレンジの姿は、ある意味、ガラテアに恋をしたピグマリオンのようです。周囲の少女たちはみんな良い子たちなので、ピュグマリオンほど現実の女性に絶望してはいないと思うのですが。ちょっと悲しく思えないでもありません。
 後日譚は別にあるわけで、いずれそちらも書籍で読めるかと楽しみに待っています。

【神殺しの英雄と七つの誓約7】【ウメ種】【柴乃櫂人】【OVERLAP NOVELS】【本格異世界ファンタジー】【十三人と仲間達の平穏】

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