「ネトオク男の楽しい異世界貿易４」 星崎崑

　異世界への連絡通路を手に入れた青年が、あちらとこちらの世界を行き来しつつ商売していく話の４冊目。「小説家になろう」の方の更新は滞りがちですが、さすがに毎回これだけウェブ連載時からの修正・加筆が多いとやむを得ないことですね。

　小さな店を手に入れてエリシェ市場での商売を始めた綾瀬次郎だったが、彼の前に現れたソロ家の重鎮ディダがディアナとの関係に横やりを入れてきた。彼女を手放し、あとのことはこちらに任せろというのだ。
　そしてそれを断ってから、少しずつ小さな嫌がらせやトラブルが増え始めた……。

　今回は騎士ダークエルフの誕生、ヘティの正体露見からソロ家絡みのトラブルが一応解決するところまで。出番の増えたばあちゃんも、話の進行を邪魔しない範囲でしっかり存在感をアピールしてます。
　そしてあれこれ事件が起きながら、依然として「異世界貿易」がストーリーの根幹にあるあたりも安定していて面白いのです。やっぱり新商売を始めたら、理不尽な嫌がらせというのは鉄板のエピソードです。

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