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付け焼き刃の覚え書き

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「モンスターの肉を食っていたら王位に就いた件」 駄犬

2025-04-14 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
 マルスはファルーン王国の第一王子だが実母である王妃が死に、側室に男子が生まれて以来、命を狙われ続けていた。食事には高確率で毒が仕込まれているため、ろくに食事もできない。
 そこで12歳ながら夜中にこっそり城の外に抜け出しては森でモンスターを狩り、その肉を食べて飢えをしのいでいた。調味料を使ってもモンスター肉は不味いが毒殺されるよりはマシだった……のはずだった。彼の前に現れた大剣を担いだ赤髪の美女、〈剣聖の赤鬼〉カサンドラが彼を褒めたのだ。「おまえ、見込みがあるな。私の弟子になれ」と。
 どうやらモンスターの肉にも毒があるのだが、食べ続けていれば身体能力が上がるらしい。自ら服毒して鍛錬しているとは見上げた心意気だというのであった……。

 禁忌とされているモンスター肉を食って強くなる話と言えば『勇者になれなかった三馬鹿トリオは、今日も男飯を拵える。』なんだけど、三馬鹿は2020年、王位に就いたは2022年。これ以前に強くなる条件に相手や特定の存在の肉や血を取り込むことで力を得るという、「戦闘経験を積む」より「モンスター肉を食う」が上位に来る話があったかどうか気をつけておくことにしましょう(現代作品に限定しなければ、古代の戦士文化や中国やアステカ神話くらいまで遡れるわけですが)。ただ、この話は三馬鹿と違ってモンスターは不味く、しかも生で食った方が効率が良いと焼くことすら許されなくなる悲しいお話です。
 また主人公を言動を周囲が勝手に勘違いして、忖度して動き回り、主人公のあずかり知らぬところで話が大きくなっていくエスカレート型の勘違いもの。1冊目でとりあえず勘違い系成り上がり譚として完結してますが、もうちょっとだけ続いているのです。

【モンスターの肉を食っていたら王位に就いた件】【駄犬】【芝】【GCN文庫】【たった一つの勘違いから始まる狂食英雄伝】【闘技場】【モンスター軍団】
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