付け焼き刃の覚え書き

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「本好きの下剋上27」 香月美夜

2021-09-01 | 本屋・図書館・愛書家
「其方には常識外で規格外の兄弟を持つ苦労や挫折などわからぬであろう?」
 ヴィルフリートの言葉はシャルロッテやメルヒオールら妹弟も納得しているが、ローゼマインだけは承服しかねる。
 いろいろ評価だだ下がりのヴィルフリートですが、それも仕方のないことなのです。

 ローゼマインが王の養女となって中央へ移ることが決まってしまった。着々と成長しつつあってもエーレンフェストの内情は戦争や内紛の傷痕から回復しきれておらず、人材不足・魔力不足は相変わらずで、フェルディナントとローゼマインによって立ち直ろうとしていた。そのフェルディナンドは王命でアーレンスバッハへ送られ、今またローゼマインが取り上げられようとしている。
 王命にはただ従うのだとジルヴェスターらはいうが、黙っていてはこちらの事情など斟酌してはもらえないと徹底抗戦するローゼマインは幾つもの要求を王に呑ませ、可能な限りの交換条件を獲得するのだが……。

 1年後には中央に取り上げられローゼマインが不在になる前にと、みんながその対応に動く巻。側仕えやお抱え職人らは誰を残し、誰を連れて行くのか、ローゼマインがいなくなった後の孤児院運営はどうするのか。相手がこちらの事情を斟酌してくれない以上、できる限りの事をするしかありません。ああ、「ざまぁ」が待ち遠しい……。

【本好きの下剋上27~司書になるためには手段を選んでいられません~】【第五部 女神の化身Ⅵ】【ランツェナーヴェの使者】【わたくしの希望と問題点】【騒動の事情聴取】【踏み込みすぎた代償】【香月美夜】【椎名優】【TOブックス】【ビブリア・ファンタジー】【しいなゆう】【四コマ漫画】
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