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付け焼き刃の覚え書き

 開設してからちょうど20年。はてなにお引っ越しです。https://postalmanase.hateblo.jp/

「フロンティアの英雄たち」 津神久三

2012-11-05 | 時代・歴史・武侠小説
 ダニエル・ブーンからワイアット・アープまで、アメリカ建国から120年あまりの時代に活躍した男たちの列伝。

 成功した者もいれば、栄光の頂点からどん底に落ちたり死んでしまったりする者もいて……というか、フロンティアの英雄というのは野蛮人とか詐欺師と紙一重の者ばかりなので、成功してそのまま天寿を全うする者っていないよね。銃を使わず拳1つで犯人を制圧していく保安官なんて、確かに英雄なんだけれど、どう考えても天寿を全うできるわけない。で、そのとおり。

 西部劇の時代の物価を調べるのに使えるかなと思って読み返したけれど、断片的でちょっと使えない。惜しいけど。
 なんにしろ、「西部劇の時代」といっても100年ちょいあるし、早くから開けている東部の大都市と、ゴールドラッシュの西部の最前線でも全然違いますものね。
 おおむね、20倍すると今の物価くらい……らしいのだけれど、ゴールドラッシュになるとそれが玉子1ケ1ドルとか、リンゴ1個5ドル、豚肉1ポンド6ドルと、そりゃあ現在以上の恐ろしい価格に……。
 えっと、1850年頃ゴールドラッシュ初期の東部では、トップクラスの熟練工の日当1ドル。兵隊の月給7ドル。
 大陸横断駅馬車(24日間)の料金は、初期は東行きと西行きで料金が違ったみたいだけれど、最終的には片道150ドル均一になったそうな。ただし、駅馬車の宿駅での食事は、腐りかけたベーコンと虫の湧いたパン、台所の流し水みたいなコーヒーと、なんか帆船時代の船乗りの食事みたいな内容で1ドル50セントとかなり暴利。
 つまり、感覚的には「ゴールドラッシュ時の西部の物価は、東部が現代日本の一般水準なら、一流ホテルで飲み食い・買い物するようなもの」と考えればいいんじゃないかな。カツカレー1杯3500円とか。

【フロンティアの英雄たち】【津神久三】【詩人強盗】【二丁拳銃】【アラモ砦】【ワイアット・アープ】【サター帝国】
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「ごーいんぐ?ほーみんぐ!」 霧鳴篤明

2012-11-05 | 学園小説(不思議や超科学あり)
「人には公言できない趣味というものもある」

 インドア系なのに運動神経だけは良い柚崎歩は、高校新生活でも友人作りに失敗した。彼にまとわりついてくるのは、同学年の妹・柑那だけ。
 ところがそんな歩がひとりぼっちで帰宅する途中で出会った少女は、地面に足が沈みかけていた……。

 不思議大好き、中二病が関知していない少年と、神社の呪いで帰宅困難になった悩む少女を中心に繰り広げられる下校の物語。『神明解ろーどぐらす』以来久々の、まともな帰宅部話。
 まずは続きが楽しみですが、ヒロイン東条の設定が中途半端なことだけが気になります。あの設定、ストーリーに絡むということもないし、別にいらんよね?

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