「大学院には、そこでの勉学、研究の教授を受ける準備のできている学生のみを入学させる。筆者の観察によると、そもそも、準備ができていない学生が多く入学している。」
奈良先端科学技術大学院・佐藤匠徳先生のエッセイである。思えば1980年代の大学院とはそのようなところであった。であるから、中国の大学本科で日本語専攻、日本へ留学し、大学院修士課程へ(関連する学部教育を経由せずに)進学、などということは本来あるべきではないと小生も考える。しかし実際にそのような事例は少なくない。それゆえ先生方が「質の悪い日本人」の面倒を見る羽目になったと嘆く。「質の悪い日本人」とは、必要とされる専門分野の習熟度において日本人に劣るような留学生を指す。日本語力が日本人を上回ることなどありえないからだ。
それゆえ、来日を決めてから、あるいはすでに来日してから、「先生、私は何を学ぶためにどこを受験したらよいでしょうか。」という愚問を発してくる人がいることに驚愕した。そのような質問は狐狸精にでも聞け、昔ならそう一喝されて終わり。
そのような学生は100%奨学金など持っておらず、アルバイト漬けの日々となる。受け入れる先生方も二の足を踏まざるを得ない。青森県や秋田県の某私立大学の事例はひどすぎ。バイトができないから大学にいかないは本末転倒。もちろんこれは仲介業者・大学と一体の確信犯の事例と思う。
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