黄昏叔父さんの独り言

 アマチュア無線と何でも有りのブログ

 三極管のソケット見っけ!

2015年12月07日 10時42分55秒 | アマチュア無線

     


 ICBMのファイナル球はドライブ電力が多く必要な三極管よりはパワーゲインの有る四極管を使用し100W以内のパワーで押し切れる球を使用したいのだが其の球のソケットが実家の作業所に有り事務所の鍵が解らず開けられないので(七年間開かずの部屋)三極管を使用する事も視野に入れる事にした。電波の質は言うまでも無くグリッド電流をジャカスカ流す三極管よりは四極管の方が遥かに良いが三極管には三極管のメリットが幾つかある。まず電源がヒーターと高圧回路で簡単、そしてグリッドを接地する為に自己発信の可能性が少なくマルチバンド化をした時の高い周波数も安定に動作し且つ面倒な中和回路も必要無く回路構成が非常に簡単に成る。反対に四極管はダイナトロン特性と言う厄介な問題とスクリーン電圧の安定化が必要でマルチバンド化すると成ると時として中和回路が必要な場合が有り高圧が印加されて居る場所で中和調整が必要で此れは結構面倒な作業が必要・・・・最終的に電波の質と大きなドライブ電力が必要な問題点を言わなければ製作する簡易さとコストは四極管とは比較に成らないメリットが三極管には有る。其れ等の事もあってか?メーカー製の真空管タイプのリニア・アンプは大半がファイナル球は三極管で四極管を使用した物は珍しい。


 其処で三極管も想定して昨日の夜にジャンク置場を漁っていたら埃まみれのソケットとプレートキャップと言うか?プレート電極が見付かった。しかし三極管を使いカソード・ドライブをすると成るとカソードを高周波的に浮かす為のヒーター・チョークが必要に成る。此れも確か20年位前に買い求めていた記憶が有ったので探して居たら先日バリエルを見付けたタンスの別の引出しから今日発見した。


 ヒーター・チョークと言っても馬鹿に出来ないヒーターだけでも7.5Vの50~75A(球に寄って違うが)位流れるので線径は可也太い物が必要で何より線を巻き付ける大きいフェライト・コアの棒材を見付ける事が中々出来ずに色々と探し回って価格を確認すると線を巻き付けた完成品を購入する金額と殆ど差が無かったので完成した物を購入した。20年位前だと其の道の局とお付合いしていると自然に其の存在や販売先を知る事が出来たが最近は如何なのだろうか?此の様な部材や部品を販売するサイド・ビジネスを遣る店と言うかアマチュア局が殆ど居なく成った様に感じる。最近は半導体素子を利用した低電圧で大電流タイプのリニア・アンプがお金を出せば簡単に購入出来るので生命の危険と絶えず隣合せの高電圧(2000V~7000V)を扱うリニア・アンプの自作等は一部の人を除いて流行らない時代だし以前の様に誰よりも早く交信する事を手柄とし且つ誰よりも強い信号を出す事を旨とする「ハイ・パワー狂」が少なく成ったのか?其の様な部品の需要が少なく成って商売が成り立たず自然消滅して行った様に感じる。


 最近は時間を持余すとインターネットで真空管の型番を打ち込み検索をすると次々と内外のメーカー製は元より世界のアマチュア局のリニア・アンプの製作記事を閲覧する事が出来て非常に面白い特にアメリカとイタリアの局の製作記事は参考に成る事が多くすっかり嵌まり込んでいる。