讃岐うどんやラーメン食べ歩きと、旅のブログ

讃岐うどんの食べ歩きが好きです。また国内・海外問わず旅が好きなので、ぼちぼち書いていこうと思います。

CDラジカセ「CFD-W57」SONY(株)

2023-12-09 20:00:00 | 無線・ラジオ・家電・パソコン

 こないだ、SONY社CDラジカセの中古を手に入れたのである。型番はCFD-W57で、CD+カセット再生+カセット録音再生(ダブルカセット)+FM/AMラジオの機能があります。


 この機種はカセットテープの高速ダビング機能が付いており、エアチェックなどで録音した音源を他のテープにコピーすることができる。エアチェックというのは、FMラジオで流れる音楽などをカセットテープに録音して個人で楽しむことです。かつては、FM番組に特化したFM-fan(他にもあり)という雑誌が販売されていて、好みの曲がかかる時間にカセットテープで録音するということが流行っていた。

 ナレーションが入ったり曲の頭出し時の録音に失敗することもあるので、ちょっと金持ちのマニアはオープンテープデッキで番組を丸ごと録音し、曲の部分だけを切り出すということもやっていた。

 またレコードは高価で、物理的に針を落として聞く方式なので、聞くたびに少しずつ音が劣化していく運命です。何十回も再生したレコードは文字通り擦り切れていき、音質が劣化することもありました。それを防止するために、レコードを購入したらカセットテープに録音し、通常はテープを再生して楽しんでいたということもありました。

 やがてCD(コンパクトディスク)が出現し、CDの円盤は物理的に針で溝をトレースしないため、劣化を気にすることなく再生できるようになったのは有難かったです。大型のラジカセが流行し、大手メーカーから次々に新機種が発売されました。若者は屋外で使う場合も多く、H宿などではラジカセを大音量で鳴らし、集団で踊るということも流行りました。また、海やキャンプなどでも使われたでしょう。そういう使い方が想定されるため、ほとんどの機種では乾電池でも動作するようになっています。

 最近は、こういう日本のメーカーが力を入れて作った大型のラジカセを見る機会も減り、販売しているものはC国メーカーCDタイプ(もうカセットは絶滅危惧種でしょうから)のお安いものが多いような気がします。この個体はどういう歴史を経ていたかは不明ですが、外観は埃が多く付着していたので、何年も使われていなかったのでしょう。製造年は2002年(H14年)の中国製です。(この時代は日本メーカーといえど、すでに中国製になっていた)

 まず、外観を掃除して機能チェックを行います。タバコ臭が若干するので、喫煙者が所持していたのでしょう。

【CD編】
・トレーは動作するが、CDを認識しません。CDが回転していないのかもしれません。⇒機能NG

【カセットテープ編】
 かつて多く所持していたカセットテープはほとんど処分しており、かろうじて数本のみ発掘されたものを使いました。
・両ユニットとも再生可能
・両ユニットとも早送り・巻き戻しは不可(回転しない)

【ラジオ編】
・AMラジオ⇒問題なし
・FMラジオ アナログTVの1~3CH対応だったので、76MHz~108MHzまでカバーする。これは、拡張FM帯にも対応しているのでラッキーだ。モノラル受信時はノイズなしなのだが、ステレオ受信にするとサーっというノイズが気になる。受信電界強度が十分ではないようなので窓際に置いてあるが、外部アンテナ端子があると有難い。

・メモリはAM/FM共に10CHずつ(計20CH)プリセットできるので、必要十分である。
・スリープ設定・目覚まし設定ができる。

【総合編】
・バックアップは、単三電池4本をセットする。(写真は、単三電池のセットを間違ってますね。きちんと方向を合わせないとバックアップしてくれません)

・メインの電源はAC100Vのほか、単一乾電池8本収容可能。DC12Vでも動作するとは思うのだが、DC12V入力端子はない。

・AM用アンテナは内蔵のバーアンテナ、FM用は85cmのロッドアンテナなので、そこそこ感度はいい。折れ・曲がりなし。
・SPが大きいので、音はいい。FMは左右の分離もいいし、低域から高域まで良い音で鳴る。正面にMEGABASSと書いてあり、これが売りになっている。MEGABASSのSWをONにすると低音をブーストするので、小型のコンポくらいの迫力がある。(内蔵の8cmSPx2、出力4.5W+4.5W)

・音の味付けとして「ロック・ポップ・ライブ・ボーカル」があるので、好みを選択するといいでしょう。
・外部入力端子・外部アンテナ端子は無いのが、ちょっと惜しい。(当時の開発コンセプトでは不要との判断でしょう)

・外部マイク端子がある。CDやカセットテープの音楽とミキシングできるのだろう。(動作未確認)
・ブルートゥース機能はない。(発売年を考えれば当然である)

 ということで、主な使い道はFMラジオの視聴になります。外部入力端子が無くCDの再生が不可ということは、結構致命的ではあります。しかしながらFMラジオが超いい音で鳴るので、愛用しております。

 そういえば、むかし車でCDを聞くために買った、FMトランスミッターがあったことを思い出した。当時乗っていた車にはFM/AMラジオしかなかったので、可搬型CDプレーヤーを買ってFMラジオに飛ばしていた。量販店などで売られているFMトランスミッターは商用の放送波とかぶらないように、数チャンネル選択できる機能がある。だいたい88MHzから上の周波数で、放送局があまりない周波数を使うものが多かった。結構流行っていたので、たまにすれ違う車と周波数がかぶって、混信になったりしたこともあった。「おー、そんな曲を聴いているのか・・・みたいな」すぐに離れていくので、実害はほぼありませんでした。ジャンク箱を探してみたら、ありました。DC12Vさえあれば家でも使えるので安定化電源に接続すると動作します。これで、パソコンのイヤホンジャックから音源をとり、ネットラジオを楽しむという使い方もできます。


 こういう日本メーカーが力を入れて製造した(C国製だが)大型ラジカセはもう絶滅危惧種になっているとは思いますが、なんとなく好きなので大事にしていこうと思います。
 
 SONY CFD-W57 2002年(H14年製) オープン価格なので、いろいろ調べましたが平均売価不明。
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【FM受信の改善】
 FMの電界強度がいまいち上がらがず、ステレオにするとサーっというノイズが気になります。付属のロッドアンテナは85cmあり、FM帯周波数の1/4波長に近いためこれ以上の効率アップは難しいです。室内に置いた状態で、仮にビニール被覆線で実効長を伸ばしてみましたが、改善はみられませんでした。

 そこで、ビニール被覆線を外に出してみることにしました。線の端は取り外しが容易なように、洗濯ばさみを使います。(写真上側のワイヤーは、真空管AMラジオ用です)


 ラジカセ側は、小型のワニ口クリップで挟みます。これで十分な入力を確保できるようになり、サーというノイズは気にならない程度に軽減されました。また、本来視聴エリア外のNBC放送鳥栖中継所の電波も、モノラルだと受信できるようになりました。(ステレオだと、さすがにノイズが多く厳しい)


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【昔話】
 もう40年以上昔の話ですが、FMチューナーはアナログ式ダイヤルで、バリコンをくるまる回す方式でした。T京に住んでいたころ、いつものようにチューニングをとっていたところ、見慣れない周波数で聞きなれない放送局がありました。音楽がかかっていたりするのですが、DJが素人っぽいです。数か月聞いていたら、さらに違う素人っぽい局を発見しました。なんだこれは?

 面白がって聞いていたら、放送局(?)どうしが会話を始めました。お互いに相手の周波数を聞いているようで、同時通話の会話が成り立っています。なんじゃ、こりゃあああ? ずっと聞いていると、〇〇駅の伝言掲示板(携帯電話が世に出る前なので、駅にこういうサービスがあった)にリクエストを書いておくと、レコードがあればかけてくれるらしいことが分かりました。

 そうです、UC(不法無線局)局ですね。個人で勝手に無線局を開設して、放送している局でした。しかし、かなり広範囲に飛んでいるようで、ちゃんとステレオで送信されています。かなりの技術の持ち主と思われます。

 さすがにリクエストはしませんでしたが、面白いので夜な夜な聞いていました。ある時、どちらの局も停波したのでどうしたのかな?と思ったら、勝手にFM放送局を開設した人が検挙されたという新聞記事がありました。それによると自作の送信機で屋根の上に八木アンテナを建て、放送をしていたそうです。結構高台の民家だったらしく、サービスエリア(というのか?)は広かったようです。

 今だったら総合通信局のDEURASシステム(不法電波監視システム)で簡単に捕獲されてしまうでしょう。当時の無線雑誌には、輸出用CB機(輸出先では合法だが、国内使用不可)や、FM放送帯で送信できるモジュールなどのキワモノも普通に広告が出ており、結構おおらかな時代でした。

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 追記

 一応ばらして、中身を確認してみました。あわよくば、CDプレーヤーが直るかなと思った次第です。木ネジが使われており、柄の長いプラスドライバーが必要です。ネジは、分かりにくい場所に隠れているものもあります。

 ここは分かりやすいが、奥まっている。

 電池ボックスも開けましょう。

 

 試行錯誤しながらネジを見つけていきます。力づくで全面パネルを引っ張ってはいけません。全部のネジを外すと、全面パネルが簡単に外れます。コネクタで接続されているので、注意深く取り外します。

 

 CDユニットを、前面に引き出します。切れやすいゴムベルトは大丈夫です。レンズを磨いてみましたが、NoDisk変わらずで諦めました。分解した逆の順序で組み立てます。

 

 CDユニットは、リボンケーブルでメイン基板と接続されていますが、抜き差しを繰り返すとケーブル側の接点が劣化して接触不良が発生します。接触不良の場合は、以下の症状が発生する場合があります。

・ファンクションキーなどが効かなくなり、フリーズ状態となる。(電源ケーブル抜き差しで復旧する場合もある)

 

 どうせCDユニットは故障しているので、リボンケーブルを外してしまうと以下の症状が発生する場合があります。

・電源ON後、液晶パネルにOPEN⇒CLOSE⇒OPENと表示される。(3回の表示後、正常に戻る)CDユニットは切り離されているので、実際に動作はしない。また、ラジオにしておくと、OPEN等の表示中も途切れなく鳴っているので実害はないが、表示がうざったい。

・電源を切る時、数秒かかる。正常な状態だと、すぐに切れる。

 

 という、ちょっといやな動きをするので、リボンケーブルの傷みを、精密ドライバーや爪を使って注意深く修復し、細心の注意を払い挿し直したら直りました。故障したCDユニットは、そのまま実装していた方が良いようです。

 おしまい

コメント (2)
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