沖縄・台湾友の会

《台湾に興味のある方》《台湾を愛する方》《不治の病・台湾病を患ってしまった方》皆んなで色々語り合いたいものです。

安倍氏警鐘 引き継げ  ━ 【櫻井よし子 美しき勁き国へ】

2022-08-03 22:23:29 | 日記
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安倍氏警鐘 引き継げ 
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【櫻井よし子 美しき勁き国へ】


 安倍晋三元首相は強い危機感に突き動かされていた。昨年12月1日、台 湾の研究機関が主催する会合でオンライン講演をし、「台湾有事は日本有 事、すなわち日米同盟の有事でもある。この認識を習近平国家主席は断じ て見誤るべきではない」と中国を牽制(けんせい)した。

 また、ロシアのウクライナ侵略が中国の台湾侵攻を誘発するとの懸念が 広がると、4月9日の福井県での講演で防衛費を国内総生産(GDP)比 2%に拡大すべしと提言。5月20日のインターネット番組「言論テレビ」で は「首相の時は言えなかったが、この際はっきり言わなければいけない。 自衛隊には継戦能力がない。機関銃からミサイル防衛の(迎撃ミサイル) 『SM3』に至るまで、十分とはいえない」と吐露した。

 日本の国防体制の深い危機を指摘した安倍氏の警告は重い。病を得て首 相の座を降りた安倍氏だが、昨年から凶弾に斃(たお)れる今年の7月ま で、それ以前にも増して精力的な政治活動は、日本の命運をも左右する台 湾有事の近いことを察知していたからであろう。

 安倍氏は昨年11月、習氏が第19期中央委員会第6回総会(6中総会)で 中国共産党史上、3度目の「歴史決議」を行い、毛沢東と同じく終身、国 家主席であり続ける体制づくりをしたことに注目していた。国内に多くの 問題を抱えながらも政敵を次々に粛清してきた習氏の権力基盤は盤石だと 専門家は見る。

 習氏が今秋の中国共産党大会を乗り切り、国家主席として3期目に入れ ば、もはや怖いものなしだ。何の制約も受けず、内外において独裁、強圧 策を行うことになる。中華民族の偉大なる復興を掲げ、全世界を中華帝国 の価値に従わせようとするだろう。そのような絶対的指導者の地位を習氏 が手にするには、前提として台湾併合が必須となる。

 習氏の台湾侵攻は遠い未来ではなく、近未来のことだと安倍氏は見てい た。(政治ジャーナリスト、石橋文登氏)

 そのときわが国は日台双方を守れるのか。現状では無理だからこそ、安 倍氏は警鐘を鳴らしてきた。

 もっと根本的な問題として、安倍氏は「米国依存の精神を捨てよ」「日 本の気概を持て」と、安全保障をはじめ、教育も家庭も日本らしい力の発 揮が先だという意味で戦後レジームからの脱却を唱えた。戦後レジームの 元凶である憲法の改正を訴えた。

 一方、岸田文雄首相は安倍氏、菅義偉前首相の路線を引き継ぎ、「防衛 費の相当な増加」をバイデン米大統領に公約した。ロシアのプーチン大統 領の侵略戦争をヨーロッパ諸国とほぼ同じタイミングで非難した。一連の 早い反応で、岸田首相は北大西洋条約機(NATO)諸国の信頼を勝ち取 り、6月下旬のNATO首脳会議に初めて日本国首相として招かれた。

 北大西洋条約機構(NATO)首脳会議では、ロシアに対抗するため、 大規模な軍事力の増強を決め、中国を「体制上の挑戦」と定義して強硬姿 勢に転じた。

 中国が台湾を侵攻するとき、NATOは間違いなく中国への強烈な国際 的抑止力となる。NATOのこのような姿勢には、ロシア非難でいち早く NATOと協議した岸田文雄政権への信頼も反映されているだろう。にも かかわらず、岸田首相はなぜいまだに「防衛費2%」を表明しないのか。 日本国の意思として宣言し、5年といわず、1年でも2年でも早く達成す るのが日本の国益である。

 中国の脅威について、米国のイーライ・ラトナー国防次官補が米戦略国 際問題研究所(CSIS)で、詳細に語っている。過去5年間、つまり 2017年頃から中国人民解放軍(PLA)の艦船や航空機が米軍とその同盟 軍に「深刻で危険な異常接近」を試み始めた。その頻度はここ数カ月で異 常に高まり、被害件数は実に数十回に上るというのだ。

 たとえば、今年5月26日、南シナ海で通常の監視活動に従事していた オーストラリア空軍のP8A哨戒機がPLA戦闘機「殲16」に異常接近さ れた。中国軍機はレーダー妨害のためのアルミ片や、相手機のミサイルを 誘導する火炎弾を放出し、P8Aのエンジンはアルミ片を一部吸い込ん だ。PLAの異常行動は後を絶たず、現状変更を目指すかのような一連の 軍人の暴挙は、個々の軍人の冒険主義ではなく中国政府の全体戦略から生 じていると分析されている

 17年は当時の安倍晋三首相が「自由で開かれたインド太平洋戦略」 (FOIP)を打ち出し、トランプ米大統領が米国の戦略として採用した 時期だ。欧州諸国も賛同し、FOIPは自由世界の大戦略の基盤となっ た。中国は「自由で開かれた」海など望んでいない。現に台湾海峡は国際 水域ではないとの主張も展開し始めた。インド太平洋という広い海を彼ら は「中国が主導する閉ざされた」海にしたいのだ。そのために力でコント ロールする中国流のやり方がどこまで通用するのかを見ているのであろう。

 今秋以降、中国の習近平国家主席の権力基盤はさらに盤石となり、これ まで以上に一方的な政策や強硬手段が打ち出されるだろう。今、PLA空 軍が他国軍に加えている異常な圧力は必ず海にも波及するだろう。

 米中外交も日中外交も、現場は武器なき戦場のようなものだ。国際情勢 は、予想よりはるかに遠く、劇的に展開する。ナンシー・ペロシ米下院議 長の台湾訪問問題は、米国側が中国に言われて訪台をやめない限り、くす ぶり続ける台湾問題に関して「火遊びをすれば焼け死ぬ」という北朝鮮ま がいの習氏の脅しは、中国の強権体質をえぐり出している。米中の対立関 係は厳しさを増していくことだろう。

 日本は有事にある。時間的余裕はない。岸田首相は亡き安倍氏の抱いた 強い危機感を引き継いで、日本国の基盤を強化するのがよい。一日も早い 防衛費2%の達成と憲法改正を実現しなければ、日本は本当に危うい。



産経新聞 令和4年8月1日号


次は岸田首相が靖国神社参拝後、台湾訪問へ向かうべきだ    ペロシ訪問団、台北へ軍用機で乗り込む

2022-08-03 22:21:11 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
      令和四年(2022)8月3日(水曜日)
          通巻第7421号
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 次は岸田首相が靖国神社参拝後、台湾訪問へ向かうべきだ
   ペロシ訪問団、台北へ軍用機で乗り込む
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 ニューヨークタイムズの一面トップ(8月2日)は、ペロシ下院議長一行の台湾訪問。次のニュースがザワヒリ暗殺である。
ペロシ議員団はシンガポール一泊、マレーシア数時間滞在しただけで、8月2日夜には台北へ飛んでいる。
 このようなタイトなスケジュールをこなせるのも、軍用機だからだ。

 ペロシ訪台は、下院議長として25年ぶりというが、前回のニューとキングリッチの場合は、野党だったから、中国も黙っていた。

今回はペンタゴンと国務省がホワイトハウスと念入りに組み立てた『作戦』であり、政治的な打算と効果を精密に計測し、事前に台湾海峡へ空母打撃群を派遣し、在日米軍基地も警戒態勢にあった。中国が軍事的にどう出てくるかも、米軍の関心事である。

 「一つの中国」をねじ曲げ、約束事を破り、中国の主権を侵害したと北京政府は怒りをあらわに台湾海峡を挟んだ基地で実弾演習。山東省では、台湾上陸作戦を想定し、ノルマンディー型の強襲上陸訓練を展開した。

 この「強行」とも言えるペロシ訪台、軍事演習、空母派遣など一連の政治ショーを目撃すれば、支持率36%という悲惨なバイデン政権に起死回生のチャンスを作り出したとも言える。共和党陣営が、どう評価したかは現時点で不明。

 さて、日本は? 次は岸田首相が靖国神社参拝後、台湾訪問へ向かうべきだろう。

チュバイス、神経疾患で入院。毒物を盛られたか?   プーチン側近、ウクライナとの戦争に反対。3月に出国。イスラエルに

2022-08-03 22:18:43 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
      令和四年(2022)8月2日(火曜日)
          通巻第7420号
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 チュバイス、神経疾患で入院。毒物を盛られたか?
  プーチン側近、ウクライナとの戦争に反対。3月に出国。イスラエルに
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 アナトリー・チュバイスはエリツィンの経済改革で側近中の側近だった。企業民営化を推進し、一方で多くの新興財閥がロシアに誕生した。92年に第一副首相兼財務大臣としてガイダルとともに「経済改革」を推進したが、通貨危機に襲われた。
 このため2005年には何者かに銃撃されたこともあった。

チュバイスが育てた「実業家」にはアブラモウィッツ、ベレゾフスキーら世界的な大富豪がいる。
チュバイスがベラルーシ系ユダヤ人であるように、ロシアの当時のオルガルヒは、殆どがユダヤ人という共通性がある。

2022年8月1日、エルサレムポスト、モスクワタイムズなどがチュバイスの緊急入院を伝えた。三月にロシアから出国したチュバイス夫妻は、4月にトルコのスタンブールでATMから現金を下ろしているところが目撃され、その後、イスラエルへ入国したことまでは判明していた。イスラエルのメディアは、その後のチュバイスの動静を殆ど使えなかった。

突然、襲われたのは手足がしびれ、喋ることが不自由になる「ギラン・バレー症候群」で、国名は明かされていないが、おそらくロンドンの病院に入院した。
日本神経学会による「ギラン・バレー症候群」の説明は次の通り。

「急性免疫性ニューロパチーの代表的疾患であるギラン・バレー症候群(Guillain─Barre Syndrome, GBS)は、感冒等の上気道感染や下痢を伴う胃腸炎に感染して1
~2週間後に、手足の先にしびれや力の入りにくさが出てきます。その後数日から2週間のあいだに急速に症状が進行することが特徴です。神経症状が出てから2週から4週で症状はピークになり、重症例では四肢麻痺が進んで歩行に介助を要し、10数%の患者さんは呼吸筋にも麻痺が及んで人工呼吸器を装着することが知られています。また約半数の人は顔面神経麻痺、複視、嚥下障害といった脳神経障害を生じます。頻脈、徐脈、起立性低血圧、膀胱直腸障害といった自律神経障害を伴うこともあります」。

ペロシ下院議長のアジア訪問団、まずシンガポールへ    随行五人の下院議員全員は民主党リベラル派の『オバマ・チルドラン』

2022-08-03 22:17:16 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
      令和四年(2022)8月1日(月曜日)
          通巻第7419号
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(夏休み中の発行計画)八月の小誌は、随時発行となります
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 ペロシ下院議長のアジア訪問団、まずシンガポールへ
   随行五人の下院議員全員は民主党リベラル派の『オバマ・チルドラン』
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 ペロシ議長、83歳の老婆だが、矍鑠としてバイデン外交の先兵役を果たす。個人的なパフォーマンスが大いなる動機とも言われるが、それは彼女の選挙基盤であるサンフランシスコで次期当選が危ぶまれているからでもある。

 サンフランシスコといえば、ITメッカ、シリコンバレー。アジア系人口が突出し、政治的にはLGBT、同性婚、過激派左翼思想の震源地。ちなみに大阪市は慰安婦像の撤去を求めたが、応じなかったため姉妹都市関係を解消した。

ペロシの選挙区では人口の20%が華人である。したがって彼女の政治的発言が、全米議員のなかでも突出して反中、チベット、ウイグル、天安門、香港大乱で人権、法治を訴えるのである。サンフランシスコの華人は、政治思想がリベラルゆえに、中国の非人道的政策には反対の立場の人が多い。

 さてペロシ訪問団は最初の目的地シンガポールへ入った。
8月2日まで滞在し、その後、マレーシア、韓国、日本に立ち寄るが、この旅程の何処かに台湾を訪問することになる。

 ペロシは五月にも台湾訪問を予定したが、コロナ感染で離脱、今回は共和党にも呼びかけた超党派を装いたかったが、共和党でペロシの要請に応じた議員はいなかった。
 随行五人の下院議員等は全員が民主党リベラルである。

 グレゴリー・ミークスはNY選出の黒人で、下院外交委員会のトップ。2013年から五期連続でベテラン議員と言える。

 マーク・タカノは名前から日系。自らゲイと告白しても問題とならなかったのは選挙区がカリフォルニアだからだろう。退役軍人委員会所属。2021年にも台湾を訪問した。

 スーザン・デルベネはワシントン州(西海岸)選出で、マイクロソフト出身。通信委員会副委員長。名前からイタリア系。ペロシと同じである。

 ラジャ・クルスシュナマーシはインド人タミル族。イリノイ州が選挙区。

 アンディ・キムは韓国人で初めての下院議員で国務省勤務から安全保障会議スタッフ。ニュージャージー州が選挙区だ。
 この議員団の構成をみると人種のるつぼ、ペロシ自身がイタリア系である。事情通にいわせると「オバマ」・チルドラン」と言われ、つぎの選挙は危ない議員が多いという。