ホルマリンのマンネリ感

札幌出身苫小牧在住、ホルマリンです。怪しいスポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、一人旅、昭和レトロなどなど…。

札幌→稚内 ママチャリ激走400キロ その12

2014-09-18 08:36:07 | チャレンジ企画
3日目 午前10時半  ~たびびとのみち~




このあたりは地形が平坦すぎるため、やはり冬季間の地吹雪が相当ひどいらしい。それを物語るように、道沿いにはポツポツと警戒標識が立っています。
それらを横目に見ながら、ほとんど無風状態の原野を北へ、北へ。相変わらず利尻富士は隠れたままです…。



写真を撮ろうと立ち止まる。
聞こえるのは原野に潜む虫の声と、日本海の穏やかな波音。

あまりにも静かな北の果て。



11時17分。

ずっと日本海沿いに道路が続いていましたが、草原に遮られていたせいで海岸へは出られないままでした。
ここでようやく海岸へと続くあぜ道を見つけたので、休憩がてら少し寄り道しましょう♪
ちょっと待っててね~チャリ君!


デコボコした細道を歩いて、ついに砂浜へ。
やはり木の枝とかゴミの漂着物がすさまじい。

それらを避けて波打ち際まで出ると、見たこともない程の広大な海岸が。






果てしない…。
どこまで続くんだコレ…。


だ~~~れも居ないよ!

数年前に見た沖縄の海も感動的だったけど、ここはそれに匹敵する場所だな…。
いや、むしろ沖縄よりも贅沢で、壮大で、見事な景色を独り占めできるスペシャルビーチですね。
晴れている日に来たかったな…。


「利尻富士よ!
どうかその御姿を我に拝ませておくれ!」

…なんてやってみたりする(笑)。

漂着物の調査♪

こういう海岸にはおもしろい漂着物が沢山落ちているわけですよ。
こちらの袋は日本語の表記もありますが、メインはハングル文字。
海の向こう側の韓国から、永遠にプカプカ漂ってここまで流れ着いたのでしょうか?


時間もちょうど良かったので、ここで昼食タイムにしました。
誰も居ない海岸にひとり座って静寂を楽しみ、それはそれは贅沢な時間を過ごす事ができました。

午後も頑張りますよ~!




すれ違う車にも旅人ばかり。
鹿児島ナンバーの白いセダンには、仲の良さそうな年配の老夫婦。
熟年後の最高の思い出にと、2人で壮大な冒険を決意したのでしょうね。
いいなぁ。素敵です。

原野の向こうから小さな軽トラック。
荷台に何か載っている?と思ってよく見ると、なんと自作のキャンピングカー
ごく普通のトラックの荷台に、木材で就寝スペースを自作したようです!
日本一周中」の巨大な文字が誇らしげでした。頑張ってねおじさん!


雲に霞んだ大地の向こう、平坦なのでどこまでも見渡せます。
豆粒ぐらいの白や黒の物体がチマチマ動いているのが見えました。

あぁ!ずいぶん前に僕を追い抜いた車たちだ!

いま僕が進んでいる道、大地の向こうのあの場所までず~~~っと続いているわけですね~!
恐ろしいほどのスケールです。


12時07分。


道の向こうに、やっと青い看板が見えてきました。
稚内まであと何キロ?」と目を凝らして確認しようとすると…。
すぐ横にカントリーサインの小さな看板があるのに気付く。


えぇっ!もしかして…!



稚内市だぁ~!!\(^O^)/

札幌を出発して丸2日と半分。ついに「宗谷岬」のある最北の市へと入ります!
ここまで長かったような、意外とそうでもないような…。
でも、もちろん感動もひとしお。

ここにきてようやく旅の終わりが見えてきましたね!(*^_^*)

絶対ゴールしますよ!


稚内に入った途端、この旅で初めて「寒い」と感じました。
さすが最北の町。現在の気温は20度前後でしょうか?

だんだんと丘の道へ…。

日本海から少し内陸に逸れ、微妙なアップダウンも出てきました。


こりゃまた見事な光景だな…。

まぁ長い坂道でも無いので、立ち漕ぎで少しずつクリアしていきます。
先ほどからだいぶ後ろの方に自転車旅行者の姿が見えていましたが、だんだんと見えなくなってしまいました。

ふふふ。僕って結構いいペースで進んでいるのかも?


ちょっと長めの坂道を登りきると、こんな場所が。

海を見下ろす小高い丘に、ポツンとお地蔵さま。
うほほほほ、こりゃ~また「桃源郷」と呼ぶにピッタリの場所だ!なんてまた興奮しながら写真を撮っていると、反対側からホンダのスーパーカブ(原付バイク)がやってきて、路肩に止まりました。

荷台にはキャンプ用具一式。どうやらこの人も旅人のようです。

乗っていたお兄さん、僕の自転車を見るなりビックリして
キミ、これで旅してるの!?」と呆れ気味に聞いてきました(笑)。

彼は東京から休暇で来ていて、原付をレンタルで借りて1週間の北海道旅行を楽しんでいるのだそう。
札幌からスタートして道東~道北をぐるりと一周するらしいです。
彼も大学時代に自転車で北海道旅行をした事があるらしく、ちょっと懐かしそうに語ってくれました♪


今日は稚内市に直行して、明日宗谷岬にゴールする予定です!」と話したら
ノシャップ岬には行かないのかい?」と聞かれました。

ノシャップ岬は、稚内市街地の少し上にある小さな岬。
ここを経由して市街地に向かうとなると、海岸線をぐるっと回って進むことになるので遠回り。
特に見たい場所でもないので行く予定はありませんでした。

しかしお兄さんによると、僕が通ろうとしている内陸ルート(市街地に直行する道路)はかなりの急勾配らしく
見たとたんに心が折れる」とのこと。(^_^;)


まだ時間もあるんだし、ノシャップの方から行ったら?
遠回りと言っても2~3キロくらいだと思うけど…。
」というアドバイスをいただきました。


う~ん。どうしよう…。
急勾配の近道を選ぶか、平坦な遠回りの道を選ぶか。

とりあえず、2つの道の分岐点まで行って考えましょうか。
お互いの旅の無事を祈って、お兄さんと別れました。



次回!
決断の時。どちらのルートを選ぶのか。

続く。
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札幌→稚内 ママチャリ激走400キロ その11

2014-09-15 16:16:41 | チャレンジ企画
3日目 午前9時半  ~原野の芸人~


直線道路をひたすら進んでいると…。

不思議な建造物が見えてきました!



緊急時の「避難用シェルター」でした。
猛吹雪などの悪天候で車が動けなくなった場合に、一時的に避難するためのものらしい。内部にはトイレもありました。
ポツンと建っているその光景が「オロロンライン」の名所的な存在にもなっており、遠くに見えた時はなぜか感動してしまいました(笑)。

そして、シェルターの前にはこんな物も。

「北緯45度通過点」モニュメント

ここはちょうど「北半球のド真ん中」(北極点~赤道までの距離の中間)でもある北緯45度00分00秒が通過している場所らしいです。
いまいちピンと来ませんが、ともかくスケールは大きいですよね。
ちなみにモニュメントの形は「NORTH」のNをイメージしているそうです。


5分後。


原野の中で、ひたすら右手を挙げてこちらに合図する作業員を発見。


周囲にはとにかく何も無いので、遠くからでも確認できました。

なんだろうあの人?僕に何か用なのかな?
と不思議に思いながら近づいていくと…。



…ビビった(汗)。
なんだよ!人形か~!

目を凝らすまでしばらく分からなかったので、結構ビックリしました(笑)。
こんなところに交通安全の人形があるとは。
軍手やスニーカーまで履かされていて、かなり手が込んでいます。


シュールだなwww
このポーズ……。まるで小島よしおの「オッパッピー」じゃないか!

雨の日も風の日も、原野にたたずんで毎日ネタを披露する作業員。
本当にお疲れ様ですm(__)m


思わぬ場所で見つけた路肩のアート。
ニヤニヤしながら写真を撮りまくっていると、砂利道の向こう側からダンプがやってきました。
どうやらここ、向こう側にある採石場(?)の出入り口らしいです。

思わぬ事に、ダンプの窓から年配の運転手が話しかけてきてくれました。

にいちゃん!ここまで自転車で来たのか!

札幌から来ました!と言うと「エライねぇ~!」と感心してくれました。
いやいや、ただ好き勝手に自転車で旅しているだけですよ。

学生か~。北海道大学か?
なんて聞かれましたが、僕アタマ悪いんでそんな立派な大学じゃありません(^_^;)。
…それにしても、どうして年配の方は必ず「北大か?」と聞いてくるのでしょうか…。


運転手さんに激励の言葉をもらって別れ、再び走り始めます。




いつの間にかトラックやダンプも少なくなり、車通りも減りました。
程よい気温の中、自転車を走らせるのがとても気持ちいいです♪


家がある!と思ったら廃墟でした…。



午前10:00 豊富町に入る。






本当に何も無くなった…。

歩道や標識も完全に消え、ただただ道路だけが延びる。
これ以上「北の果て」にふさわしい光景は無いでしょう。

なお、予告編の記事にあった格好つけた自撮り写真はこの付近で撮影。
三脚をセットしてセルフタイマーで撮っている間にも、対向車線のバイク乗り達が手を挙げてくれたり、ピースサインをしてくれました♪
皆さんとても楽しそうです(*^_^*)


こんな場所にも廃墟が…。


しばらく進んでゆくと、「稚咲内」という小さな集落が。
他の道道と交差しているので、サロベツ原野内で唯一の信号がありました。
再び、ここから30キロ近く先にある「抜海(ばっかい)」の町まで信号はひとつも無いし、もちろん家や集落もない。

なにも、無いんです…。



次回!
ひたすら「無」の壮大すぎる海岸へ。利尻富士は拝めるのか?
そして……ついに「稚内市」へ…!

続く。
コメント (4)
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札幌→稚内 ママチャリ激走400キロ その10

2014-09-13 23:05:27 | チャレンジ企画
8月20日(3日目!)  ~生きるか死ぬか~

ケータイのアラームが鳴る数分前に目が覚めました。
荷物をリュックに詰めて出発の支度をしていると、突然音割れしまくりの大音量のチャイムが町じゅうに流れ始めてビックリ。

ちょっと!まだ朝の6時だよ!?

この小さな町の人々は、みんなこのチャイムを基準に生活しているのでしょうか?
とにかく、目覚ましをセットする必要はなかったということですね(^_^;)。


旅館の中にある、一般の住宅と全く同じ個室トイレで用を足し、友人の家と全く同じ洗面台で顔を洗う。
洗面台に向かう途中、まさに今起きたばっかりな雰囲気の老夫婦オーナーや、娘さんと思われる寝ぐせボッサボサの女の人と次々すれ違う。
どうやらこの旅館、壁を挟んだ向こうがわ半分は普通に一家の住居になっているらしいです。みんなお客さんと一緒のトイレ使ってるし。

この旅館、素敵すぎます♪

「気をつけてね!」と笑顔で見送ってくれたおばあさん。
「自転車ガレージに入れておいたから!」と、雨に当たらないようにチャリ君を気遣ってくれたおじいさん。

みなさん、遠別町に行った際はぜひ「ふじや旅館」さんへ!
いや~、素敵な旅館でした。


午前6:50 出発。


さて。3日目です。天気予報は「くもり」。
本日はいよいよ稚内市に突入する予定。夕方までの目標地点は稚内市中心部です。
…しかしその前に、約70キロ続く「サロベツ原野」を突破しなくてはなりません。
道中は一本道がひたすら延びるだけで、人家はおろか電柱や信号機すら無い完全なる無人地帯。
「オロロンライン」を走る車やバイクにとってはクライマックスともいえる区間ですが、古いママチャリに乗る僕には恐怖でしかない。
この区間で自転車が壊れてもどうする事もできない。戻る事もできないし、進むこともできない。
つまり確実に死ぬ。

本日の大半は、なんにも無い果ての一本道をひたすらパンクに恐怖しながら進むことになりそうです。

まずは「天塩町」を目指します。

意外と距離があります。
いや~、昨日ムリして進まなくてよかった。いくつか上り坂があるので発狂していたかもしれません(笑)。

なお、本日は朝っぱらからお尻と膝関節が痛いです(汗)。
しかし何と言っても右側の股関節が最も痛い。ペダルの漕ぎ始めに力を入れる部分だからでしょうか?
走っている時はそうでもないんですが、サドルに跨る時が苦痛です…。

7:37  天塩町にイ~ン!



遠くに見える黒い点々、ぜんぶですよ!凄いスケールですよね!
アフリカのヌーの大群を想起させます。

8:10 天塩町中心部に到着。

国道から逸れて「稚内への近道」と表示がある海沿いの一本道(道道106号線)に入ります。

最後のコンビニ

天塩町のはずれにあります。
ここから稚内への数十キロはホントにコンビニの一つも無いので、食料を調達するにはここがラストチャンス。
恐らく、サロベツ原野に挑む自転車旅行者は100%立ち寄る場所だと思われます。

僕ももちろん立ち寄り、朝食の他にお茶を念のため2本、そして昼食までも購入。
たぶん無人地帯のド真ん中で昼を迎えるので、今のうちに買っておかないと。


…なんだか凄い事になってきたぞ(汗)。

まさにこれから、人里離れた未開の地へ挑むわけです。
北の果ての壮大な原野。果たして生きるか死ぬか。

「最後のコンビニ」のすぐ隣にある公園で朝食を食べ、準備万端です!


稚内まであと67キロかぁ~!頑張ろう!


8:54 天塩川を渡る。




デカイなぁぁぁ天塩川!!!

全国で4番目の長さ、道内でも石狩川に続いて2番目の長さを誇っています。
名寄市から続く延長256キロの大河は、ここサロベツ原野の入り口で日本海に合流するのです。

それにしてもスケールでかすぎ。
壮大なサロベツの風景は、もうここから始まっています。

8:57 幌延町に入る。


ここから人家は完全に途切れ、どこまでも平坦な一本道がひたすら北へと続いています。
稚内と留萌方面とを結ぶ物流トラックやダンプが比較的多く通るので、交通量はそれなりにあります。

しかし車が途切れることもあり、その時の静寂さには驚きます。

お!?何か見えてきた!


・オトンルイ風力発電所


通常の風車より背の高い、高さ99メートルの巨大風車が3キロにわたって28基並んでいます。
何も無い原野の中でキレイに並ぶその風景は、なにやら不気味にすら思えます。

壮大な光景のはずなのですが、広すぎる道北の風景の中ではそのスケールも霞んでしまいますね(^_^;)


「サロベツ」という名前からして、すでに最果て感が満点ですよね(笑)。
本日も無風状態なのが幸いですが、唯一残念なのが、日本海の向こう側に浮かぶはずの「利尻富士(標高1721メートル)」が低い雲に隠れてしまっている事ですね…。
晴れた日には、まさに富士山ソックリの美しいお姿を遠くに望むことが出来るのですが…。残念だ。


利尻富士を望む(はずの)展望台で少し休憩して出発しようとすると、ちょうど入れ違いでバイクの2人組が入ってきました。
目が合ったので一応「こんにちは~。」と挨拶しておきました。


しばらくして原野の道を進んでいると、さきほどの2台のバイクが走ってきました。
そして「頑張れ~!」とばかりに、追い抜きざまに片手を挙げて合図してくれました!

カッコイイ~!!
ありがと~!


原野の道に入って以来、バイクの旅人が格段に増えてきました♪
この先、自転車旅行者との出会いも期待できますね!



次回!
何も無いかと思っていたサロベツ原野…。
意外にもネタの宝庫だった!!

続く。
コメント (6)
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札幌→稚内 ママチャリ激走400キロ その9

2014-09-11 14:35:26 | チャレンジ企画
2日目 正午。  ~大接戦~


本日の目的地である遠別町まで、残り7キロらしいです。
坂道は終わったので、どこまでも平坦な直線道路をひたすら前進するのみ。

後ろからは不吉な積乱雲がいくつも、モクモク巨大化しながらこちらに迫りつつあります。
小雨状態が続いていますが…。

はやく町に着いてくれ~!!

本日も、距離が10キロを切った辺りからものすごく長く感じました。


道の駅「富士見」

遠別川を越えると…。ついに。

12:25 遠別町中心部に到着!!

いや~、町に入った時の安心感といったらもう…(感動)。
なんとか本降りにならないうちに到着できました(*^_^*)

愛しのセイコーマート

やっとコンビニあったよ~!
とてもお腹が空いたので何か買いましょう。


あぁぁ~。
フライドポテトが美味しすぎる。

セコマでバイトしていた頃は、店の裏でコレの廃棄をこっそりツマミ食いしていましたが(←オイ)、こんなに美味しいものだとは思わなかったなぁ~。

あと、僕は何時間も前から甘いパンが食べたくて食べたくて仕方なかったんだ。
ということでセコマブランドの菓子パンを購入。
巨大なパンにベタベタしたシュガーがふんだんにかかっています。ぐふふふ。

ぱくっ。

んはぁぁ~!
こんなに美味しい菓子パン初めてだ!!


今日ほど「生きてる!」と実感した日は無かったですね(笑)。


コンビニ前の駐車場に座り込んでパンを食べていると、ちょうど雨が本格的に降ってきました。
危なかった。かなりギリギリで本日の目標地点に辿り着いたようです。

まだ時間も早いので、あと20キロ先の天塩町まで行こうかな?ともボンヤリ考えていたんですが…。
チャリ君と共に軒先に避難してしばらく待ちますが、この先も雨が降り続きそうな様子。


よし!決めた!
今日はここで終わり!

遠別町の観光案内に書かれていた旅館の中から、何とな~く選んだ一館に電話します。
こんな小さな果ての町にも、ちゃんと旅館はあるんですよ。


プルルル。がちゃ。

もぉしもぉし。空いていますよ~。自転車ですかぁ?いつでもど~ぞ~。はい。はい。は~い。はい。
がちゃっ。

…すごくアットホームな宿の予感がします(笑)。
素朴なおばあさんの声でした。


町内を進み、さっそく宿へ。

本当に小さな北のはずれの町といった感じです。
コンビニは2軒のみ。生活が成り立つ必要最低限な施設しかありません。
こんな僻地でも、人々はたくましく生きています。


13:20  本日の宿「ふじや旅館」に到着!


ドアが開けっぱなしの入り口から中に入ると、寝巻姿のおじいさんが登場。
おかぁさ~ん!ほれ!お客さん!」と叫んでいるので、どうやら夫婦で経営している施設のようです♪

宗谷まで行くんか?自転車だったらまだ行けたんでないの?あぁ、雨降るからか~。」なんておじいさんと話していると、電話のおばあさんが登場。さっそく上がらせて頂きました。




館内はまさに家のようで、何とも素敵な雰囲気。
あちらこちらに立派な木彫りの置物や動物の剥製、日本各地の民芸品や小物が飾られているのがとても楽しいです♪
夫婦で蒐集された品々でしょうか?

かつては食事付きの宿泊プランもされていたようですが、現在は素泊まり(3000円。安い!)のみらしいです。
良い雰囲気の館内にワクワクしながら部屋へ向かうと…。


おぉ~イイ感じじゃん!3000円は安いよおばあちゃん!

…何といっても、僕は4月の京都で究極の宿を経験していますからね…(^_^;)。
(※注:気になる方は、「関西3泊4日~詰め込み大作戦~ その10」をご覧ください)


何だかんだで、チェックインしたのは午後1時半。ちょっと早すぎました。
まあ午前中は頑張ったので、お昼のワイドショー見ながらノンビリくつろいでいると…。
突然の大雨が!

外へ出てみて確認すると、かなりのスコール。さっさと旅館に避難しておいて本当に良かったです。
…今回の雨雲とのレースは大接戦でしたが、まあ僅差で僕が勝利したという事でしょうかね~(ドヤ顔)。


夕方まで部屋でウトウトし、雨の上がった夜の町へと夕食を買いに行く。
特に食べたい物も無かったので、先ほどのセイコーマートへ再び出陣し、お弁当を買ってきました。

「ホットシェフ」コーナーの商品は、基本的に濃い目の味付けです。美味しいけど。
本当に今回の旅はセイコーマートにお世話になりっぱなし。セコマばんざい。

食後、「24時間利用可能」という共同の浴場へ。
てっきり大浴場があるのかと思ったら、なんとビックリ、ごく普通の家庭用の浴室でした!
他のお客さんと譲り合いながら、順番に使用。
なんだか人の家に泊まらせてもらっているみたいで、とってもイイ感じ♪
この旅館、気に入りました(^-^)


本日の走行距離:99.97キロ
宗谷岬まで、あと135キロ―。


さて、明日で3日目です。
いよいよ、延々続く完全無人地帯の「サロベツ原野」に突入します。
今日までの調子で突破してほしいんですが、果たしてどうなるでしょうか?

夜中に目が覚めると、外は再び雨が降っていました。
明日は曇りの予報なのですが…。
続く。
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札幌→稚内 ママチャリ激走400キロ その8

2014-09-08 22:44:22 | チャレンジ企画
2日目 午前8時半  ~ジェットコースター~


おえっ。
さっきのカフェオレが逆流してきそうだ…。
ダラダラした坂道を、立ち漕ぎでヒィコラ登りました。

8:39 いつの間にか羽幌町に入っていたようです。

コイツはペンギンではない。オロロン鳥(ウミガラス)である。
日本では、ここ羽幌からフェリーで数時間の場所に浮かぶ天売島でのみ繁殖しており、数も少なく絶滅危惧種。
「オロロンライン」の名はこの鳥から由来しています。

羽幌町・市街地

いや~、羽幌がこれほどまでの都会だとは思わなかった。
ずーーっと寂しい風景の中を走っていたので、なんだか安心します。

実は、僕の父は天売島で生まれ、ここ羽幌で育ちました。
せっかくなので天売島、焼尻島への連絡船が出ているフェリー乗り場も見ておこうとも思ったんですが、港までちょっと遠いので止めました(←すいません…)。

8:53 道の駅「ほっと・はぼろ」に到着。

雨足がそれなりに強くなってきたので、とりあえず雨宿りします。

…留萌をスタートして53・96キロ。今日の目的地まで、あとちょうど半分ぐらいでしょうか。
地図を確認しながら雨の様子をしばらく見ていたんですが、止む気配ナシ。
本降りとまでは行かないんですが、自転車にとっては不快レベルの雨。

う~ん。出たくねぇ。

ちょっと疲れたし、ここで2時間ぐらい滞在したかったんですが…いや、これからもっと雨が強くなるかもしれない。
本格的に天気が崩れる前にさっさと出発だ。


突然の大雨に備えて、近くのコンビニで合羽を購入。
次のコンビニがいつ現れるのか分からないので、買えるうちに買っておかないと。
町と町の間で天気が崩れても困りますからね。



いや~、壮大すぎる!

羽幌を出た後から、例のアップダウンゾーンが本格的に始まります。
坂を登りきったと思ったら、こんな風景がドドンと現れます。何回も。
進んでも進んでも、また同じような坂道の風景が登場するので精神的に辛い。
つまらないので写真も撮っていません。

立ち漕ぎ→疲れたら座って漕ぐ→立ち漕ぎ、という組み合わせで少しずつ登っていきます。
道行くトラックやバイクに格好悪い姿を見せたくないので、あまり自転車から降りたくありません(笑)。

降り続く雨の中、頑張って坂道を登り、車道を思いっきり下る。
まるでジェットコースターです。

当初は坂の数を数えながらクリアしていこうと思っていたんですが、途中からよく分からなくなったので終了(笑)。
こういうツラい場所では、心を「無」にして進むのが一番だ!わははは。


巨大な漂着物を発見

すごいなぁ~コレ。どこから流れてきたのでしょう?


長~いアップダウンの数々をひたすら越えて…。
10:25  初山別村に到着!

ついに「村」ですよ!コンビニも見当たりません(ジュース買いたいんだけど…)。
それにしても、ジェットコースターのエリアは終わったのでしょうか?

コンビニを探しながら村を通過していると、寂れた商店の前に自販機が!
いや~良かった。ここで水分補給が出来なければ少し危なかったですね(^_^;)。


遠別町まであと22キロ!!

昼過ぎくらいには辿り着けるでしょうか?
この先もアップダウンが続くのかどうか…。

羽幌線の廃線跡、発見♪

当時の橋がそのまま朽ちています。よく考えたら凄い事ですよね。

…そして再び長大な坂道が出現。
もう限界だ。降りる。

別に「自転車を降りてはダメ」なんてルールは誰も作っていませんから(笑)。
車もあんまり来ないし、周囲には誰も居ない。堂々と押して歩こうじゃないか!(^O^)/


だいぶ登ってきました。

ここは晴れていたら最高の眺めでしょうね!
初山別村の観光案内にも「オロロンライン屈指の眺め」と書いてありましたよ。

ここにも廃線跡が。

ひたすら一直線に延びる路盤跡。その先にはトンネルまで確認できます!
いつか内部も散策してみたいですね~。

歩いて坂を登るのも疲れたので、再び自転車に跨って駆け上がりました。
すると…。
頂上からは絶望的な光景が。


本日最強の刺客、登場。

ぁ…あれを、今から、自転車で…。おえっ。


もう見たとたんに戦意喪失したので、再び自転車から降りました(笑)。
しばらくして登りきると…。


あぁ~。まだ続くのかよ…。


こういうアップダウンの道には、唯一の良いところがある。
振り返るとどこまでも見渡せるので、向こう側の坂から後続の車が下ってくるのが丸見え。
つまり、相当前から危険を予測できるのです!
巨大なダンプカーや観光バスが遠くに見えた時は、ちょっと進んでから路肩に避難。

なかなか来ない。

恐ろしいほどの静寂の中でしばらく待っていると、轟音を響かせてようやく追い抜いてゆく。
見晴らしの良い道なので、みなさん結構な速さです。

あんなにスピード出しているのに、登ってくるのも随分と時間がかかるもんだ。
改めて道北地方のスケールを感じます。


ダラダラした坂道は、自転車にとっては最悪の敵です。
そんな道をいくつも越えて、そろそろ肉体的にも限界に達したころ…。道路の様子が変わりました。


平坦な道がぁぁぁ!!
もう終わったんだね?終わったんだよね!?

本日の目的地・遠別町まであと10キロも無いでしょう!
ラストスパートです!スピード上げてくよ~(^O^)/


ここにも廃線跡


相変わらず小雨が降る中、遠別町へ向けてひたすら激走。
どうか大雨にならないでくれよ~!

しかし。
後ろを振り返ってみると、何とも不吉な積乱雲が…。

どんどんこっちに迫ってきています(汗)。
急がないと!



次回、2日目ラストです。
雨雲とまさかの大接戦!そして…素敵な宿に辿り着きます。

続く。
コメント (12)
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