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ホルマリンのマンネリ感

北海道在住、ホルマリンです。旅行、怪しい珍スポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、昭和レトロなどなど…。

札幌穴場スポット・第4回 バッタ塚

2013-04-10 22:20:56 | 好きです札幌
札幌の最果てに存在する謎の遺跡・・・。
↓こんな道をひたすら進む。行き止まりに目指すバッタ塚が存在する。



 札幌の最西端。隣はすぐ小樽市というこの辺りはうっそうとした森で、人家なんてものは見当たらない。もはや完全に”僻地”である。そんな場所に、「バッタ塚」という奇妙な名前の遺跡がある。その存在は札幌市民にすらもあまり知られていないが、札幌の歴史を語る上では絶対に外してはいけない場所なのだ。
 時は1880年にさかのぼる。当時、札幌では数え切れないほどのバッタにより、豊作物が壊滅的な被害を受けていた。十勝で異常発生したトノサマバッタが、札幌に渡ってきたのである。当時の開拓者にとって、これはとんでもない大損害であった。そこで、役所や開拓民は、これ以上の被害を出さないためにある処置をとった。大量のバッタとその卵を捕らえ、地面深くに埋めたのである。それが、今回紹介するバッタ塚だ。

↓ようやくたどり着いたバッタ塚。何もないけど・・・。



 昔は札幌のあちこちにバッタ塚があったのだが、宅地化されたりしてしまっため、現在残っているのは手稲区にあるこのバッタ塚だけである。昭和53年に札幌の史跡(文化財)にも指定されている。
 バッタ塚に向かう道は1本しかなく、先ほども述べたように、あたりには草木が生い茂っていて、何もない。時々、スキモノが見学しに来るくらいで、普段はとても静かなところだ。開拓時代の苦労を物語る貴重な遺跡であるバッタ塚は、ほとんど誰にも知られることなく、今日も札幌のはずれにひっそりと存在している。
バッタ塚・・・手稲区山口324(おたるドリームビーチへ向かう道を右折してしばらく進みます。)

(2008年取材。かつてホームページで公開していた記事に加筆・修正しました。)
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札幌穴場スポット・第3回 おいらん渕

2013-04-06 12:08:32 | 好きです札幌



↑おいらん淵。写真では小さく見えるが、実際はかなり大きく深い。不気味な色の岩はハイアロクラスタイトという溶岩(500万年前に海底火山の噴火で出来たもの)なのだそうだ。

 南区川沿の豊平川沿いに「藻南公園」は広がっている。立派な公園遊具はもちろんのこと、炊事場所も存在する比較的大きな公園だ。公園内は子供たちの笑い声であふれているが、奥へ進み、柵を乗り越えて豊平川に出てみると、雰囲気は一変する。普段見慣れている豊平川沿いとはまったく違い、不気味な色の岩でごつごつしている奇妙な光景。人気はなく、住宅街の公園から一歩入っただけでこんなにも変わるものかと驚く。そして川沿いを数分進み、たどり着くのが「おいらん淵」と呼ばれている、マニアの間では結構有名な心霊スポットだ。




 どことなくおどろおどろしさが漂うこの名前は、明治の末に、1人のおいらんが札幌での生活に耐えられなくなり、華やかな衣装を着たままこの場所に身投げをしたという伝説に由来する。奇しくも、山梨県にある本州最恐の心霊スポット(多分・・・いや、絶対!)と同名であるが、山梨の方は残酷で悲惨極まりない歴史が語り伝えられているのに対し、藻南公園の方はなんとも悲しげなこのお話が公園内の説明板にひっそりと残るのみである。



おいらんはこの深い淵に沈んでいったのだろうか・・・。

※2007年7月、2008年3月、2009年9月取材
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札幌穴場スポット・第2回 琴似の屯田兵屋

2013-03-19 12:55:31 | 好きです札幌
(※2008年9月訪問。)

・琴似屯田兵村兵屋跡



 西区にある琴似地区。中心部からかなり離れているが、繁華街として大きく発展している。街を歩いてみると、中心部に負けないくらいにぎやかでびっくりする。1875年、屯田兵とその家族965人が最初の入植地としてやってきたのが、この琴似地区だった。
 屯田兵とは、北海道の開拓と護衛を任され、本州から派遣された人々である。普段は開墾作業を行い、時には軍事訓練を受け、いざという時に備えた。当時は原始林だったという琴似地区での、厳しい冬に耐えながらの開墾作業はかなり厳しいものだったに違いない。
 そんな屯田兵に開拓使から与えられたのが「屯田兵屋」である。屯田兵屋はいわゆる屯田兵とその家族の住む「家」だが、現在から見れば、小さくて壁も薄く、冬はかなり冷えただろう。開拓時代、琴似地区には、いくつもの屯田兵屋が規則正しく並び、一種の「村」を形成していたという。
 現在、繁華街から一歩住宅街に入ったところに、1軒の屯田兵屋が保存されていることはあまり知られていない。この兵屋は宮城県出身の清野専次郎という屯田兵に与えられた第133号の兵屋で、かなり地味だが、国指定史跡に指定されている。
 兵屋の小さな窓から外を見てみると、繁華街のビル群が見え、にぎやかな音が聞こえてくる。琴似地区がこれほど発展したのは、屯田兵の苦労があったからだという事を忘れてはいけない。








屯田兵村兵屋跡・・・西区琴似2条5丁目
地下鉄東西線「琴似」駅1番出口より徒歩3分



・琴似屯田兵屋跡



 琴似地区にはもう1軒、屯田兵屋が保存されている。琴似屯田兵村兵屋から徒歩5分ほど、「琴似神社」の境内にあるのがそれだ。こちらは佐藤喜一郎という兵隊に与えられた兵屋を復元したもので、北海道指定重要文化財に指定されている。
 もちろん、こちらも訪問することにした。しかし神社に入ってみると、看板や説明板はあるのだが、肝心の兵屋が見当たらない。数分境内をうろうろし、木々をかき分けて進むとようやく兵屋の裏に出ることができた。それは境内の奥の方にひっそりとあった。
 いざ、中に入ると、先ほどの兵屋と比べてずいぶん薄暗く、埃っぽい。しかも当時の暮らしを再現したのか、タンスや掛け時計などの当時の日用品がたくさん置かれていて、少し怖い雰囲気。なんだか、今にも喜一郎さん一家が帰ってきそうな感じだ。この薄暗い兵屋の中には自分ひとり。なんだかあまり長居してはいけない気がしたので、写真を数枚撮り、そそくさとこの場所を後にした。
 余談だが、この兵屋がある琴似神社の境内には、「奉安殿」という、戦時中に教育勅語の書物を納めていた建物も現存している。



屯田兵屋跡・・・西区琴似1条7丁目
地下鉄東西線「琴似」駅1番出口より徒歩8分ほど
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札幌穴場スポット・第1回 北大第一農場

2013-03-15 21:43:25 | 好きです札幌

JRタワーと牛!!
こんなとんでもない2ショットを拝むことのできる場所が、札幌市北区に存在する。

北大第一農場。その名の通り、北海道大学の敷地内にあるスポットで、農作物に関する様々な実験を行っているらしい。
JR桑園駅より徒歩10分ほどで辿り着くことができる。

なのに、この広大な景色。

これが札幌市の光景か!?もう完全に十勝である。


すぐ脇にある道路から、細いけもの道を通って農場に入ってみる(本当は関係者以外立入禁止らしいが・・・)。
JR桑園駅方向を見てみると、札幌市立病院などの高層建築物を遠くに眺めることができる。

・・・・・・なんという開放感だろう。ビルのある桑園地区と、今自分が建っている農場内は明らかに別世界だ。


続いて手稲山方向を見てみる。こちらは視界を遮る高層建築物はほとんどなく、晴れ渡った天気も手伝って、この日は手稲山をしっかりと望むことができた。山頂にはまだ雪が残っているのが見えるが、広大な農場内には、少し暖かい初夏の爽やかな風が吹き抜けていた。
いつの間にか、夏はすぐそこまで迫って来ているのであった。



(※2010年5月取材。かつてホームページで公開していた記事を復刻してみました。この新企画「札幌穴場スポット」では過去に取材したボツネタ・秘蔵ネタを順次公開していく予定です!)
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蔵出し写真館!! 札幌市・ショッピングセンター光星 2010

2012-12-16 00:07:55 | 好きです札幌




その日は大雪だった。


大粒のベタッとした雪が、結構な勢いで頭に落ちてくる。それほどの距離は歩いていないのに、あっという間にコートが真っ白になる。


「こりゃたまらん!!」


駅前の大通りを歩いていた僕は、避難するように一件のショッピングセンターへと入った。



すると。途端になんともオシャレな吹き抜け部分が目に飛び込んできた。





まるで、入口から入ってきた者を歓迎するかのようにドドンと配置された階段。その堂々とした構造は、なにやら西洋の巨大なお屋敷を思い出させる(←ちょっと大げさか)。


「むむ。この建物は只者ではない感じがするぞ・・・。」


すぐさま、内部をくまなく散策する。道路を挟んだ向かいにある某有名スーパーに人が流れて行ってしまっているのか、かなり閑散としており、空き店舗も多い。


結構古めの物件らしく、建物内は昭和のかおりが色濃く残っていた。


素朴な字体の、それでいて堂々とした風格のある看板たち。わずかなスペースにこぢんまりと設けられた靴修理コーナー。理髪店の70年代感あふれるイラスト、占い屋・・・。




時が、止まっている・・・。




すっかり魅了されてしまった僕は、夢中でシャッターを押し続けた・・・。



















建物の外観には、お世辞にもカワイイとは言い難い動物たちのイラストが。その中に紛れて何気に「バ○ビ」(小鹿)もどきの姿も・・・。



2階は、1階に増して空き店舗が多い、むしろ殆ど空き店舗でガランとしている。酒屋、呉服屋、理髪店など数店舗が営業しているのみ。


当時のままの案内看板。2階は「ペット」「電化製品」「食堂」などの表示があり、かつては巨大な複合ショッピングモールであった事がうかがえる。現在のガラガラの光景を見るとなんとも悲しい。



ということで、ホームページでは未公開の写真を紹介する「蔵出し写真館」コーナー、久しぶりの今回は、札幌市・地下鉄東豊線「東区役所駅前」にある「ショッピングセンター光星」でした。かれこれ2年前の初め(当時高校1年)に撮影した写真なんで、全体的にヘタクソさが目立ちますね(笑)。あと、この時は若干カメラの調子がおかしかったので、全体的に露光過多なのが気になります。

思いがけず発見したレトロ物件で、当時は結構なネタだと思ったんですが、後に冷静に考えてみるとHPで公開するにはパンチに欠ける、ということでお蔵入りになっていたんですね。つい最近、北海道新聞の記事に「寂れているショッピングセンター光星を地元の高校生がPR!」的な記事が載っており、PC中に写真が眠っているのを思い出して公開ということになりました。

実はこの物件、隣に大手100円ショップのテナントが入っており、直結でつながっているのですが、流れてくるお客さんは殆どいません。賑やかな100円ショップと、ひとけの無いレトロなセンター内のギャップがまた楽しかったです。

ショッピングセンター光星・・・札幌市東区北12条東7


(今回は、店舗名の看板を写した写真を数枚UPしましたが、問題がある場合はお知らせください。)
コメント (4)
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