似たもの夫婦 ～お金編

ゴミを出そうとガレージのドアを開けたところ、亭主がトランクス一丁にブーツを履いてオートバイの手入れをしている現場に出くわしました。

残念ながら、思い出の1枚は拒否されました。

そんな亭主が、今までほぼ手付かずだった嫁のパート収入に手を付けたの。

それもポイント還元が大きい自分のカードで一旦支払って、後でお金を移動させるというとことんセコイやり方で。

生活を共に始めた当初、ダンボールの上で食事をしていた我々。
厳密に言うと、キャノンのスキャナーの箱にビーチで巻くあたしのパラオをテーブルカバー代わりに掛けたものだったわ。

決して極貧だった訳じゃないけど、必要に迫られて適当な物を買うより、2人で気に入って長く使える物を少しずつ揃えて行こうという意見で一致していたのよね。

まぁ、その計画通りに少しずつ揃えていくものの、その殆どが中古品。
「安物は欲しくないけど新品には手が出ない」という現実と掛け合った結果よ。

そうやって慎重にお金を使ってきた我が家の大蔵大臣のダニーが、嫁のパート収入で何を買ったかと言うと、大半の米国人男性が重きを置くBBQグリル。
それも、いきなり新品、しかも高いヤツ。

あたし的にはBBQグリルなんて、つま先が薄くなった亭主の靴下並みに存在価値の低い代物なんだけどさ。

今までは「そんなの使わなくたって、家の台所を使いなよ」なんて嫁にバカにされながら、キャンプ用のちっちゃーいヤツでみみっちく焼いていたダニー。

やっぱり、人並みにグリルが欲しかったみたいだわ。
あたしを説得する為のセールストークなんて軍人にしておくには惜しいくらいの饒舌だったし。

この買い物に賛同することによって、来週に帰省を控えた亭主が故郷の友達や身内に小さな自慢話が出来るのかな・・・とも考えたけど、ここで快諾しておけば後々自分に有利な時が来るんじゃないかな・・・とも踏んだあたしが多分、一番セコイわね。


本日のダニー弁と食べかけ失礼の夕飯


・ビーフンとピーマンと挽肉の炒め物
・ホウレン草とクリームチーズのキッシュ


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