全国高校野球選手権大会が開幕しました。このブログで高校野球は主題ではありませんが、この時期に最も注目されるスポーツイベントの一つなので、積極的に取り上げることとしています。
米国ではハイスクールの野球大会が注目を集めることはないようです。技術的に未熟な学生の野球を選手などの関係者でない者がわざわざ現地で観戦したりはしないのです。何故、日本ではそのアマチュアの野球大会が人気なのか? 米国の人々にとっては不思議以外の何物でもないようです。
日本では歴史的に見て、野球は学生による大会が先行して来ました。プロができる以前に学生による野球が盛り上がっていたという時代背景があります。プロ野球が隆盛になるのは長嶋茂雄氏がプロ入りして以降なのですから。
高校野球の聖地が阪神甲子園球場になってから100年の年月が経過しました。数々の名試合を見つめてきた甲子園での開催が暑さの理由だけで開催云々をとやかく言われるのは忸怩たる思いもあるでしょう。それに対する高野連の中途半端な小細工が逆に興覚めと言えるのは皮肉なものです。
この件は別の機会にコメントしたいと思います。
開会式で智弁和歌山の辻旭陽主将が行った選手宣誓の全文です。
宣誓
僕たちには、夢があります。ここ甲子園で、日本一になることです。
100年前、この地に甲子園球場が誕生し、それ以来、全国の球児は、ここでプレーすることを夢見てきました。多くの偉大なプレーヤーたちも、その思いは同じでした。
青春の全てをかけて、ユニホームを真っ黒にしながら、汗もぬぐわず、ひたむきに白球を追いかける先輩たちの姿は、見る人たちを感動させ、いつしか、ここ甲子園は聖地と呼ばれるようになりました。
あれから、ちょうど100年たった今、僕たちはここに立っています。
僕たちには、夢があります。この先の100年も、ここ甲子園球場が、聖地であり続けること。そして、僕たち球児の、憧れの地であり続けることです。
「努力したとしても、報われるとは限らない。しかし努力しなければ、報われることはない」
この言葉に励まされ、僕はここに立つことができました。そして、これからもこの言葉を胸に、最後まで戦い抜いていきます。
この聖地で思う存分プレーできることに感謝を忘れず、僕たちのプレーが多くの人々に、希望と、勇気と、感動を与えられることを願って、全力でプレーすることを誓います。
令和6年8月7日
選手代表 智弁学園和歌山高等学校野球部主将 辻旭陽
このように選手が自らの言葉で宣誓をするようになってからかなりの年月が流れました。それ以前の宣誓は「宣誓 我々選手一同はスポーツマンシップに則り正々堂々戦うことを誓います」という定型句でした。確かに時代の変遷とともに様変わりするものはあります。しかし、開会式での行進は絶対に変わってほしくないと願っています。この光景が高校野球でしか見られなくなったとしても継続してほしい季節の風物詩の一つであってほしいものです。
では、初日の試合予定です。
第1日 8月7日(水)
▽1回戦
①10:00 有田工-滋賀学園
②16:00 英明-健大高崎
③18:30 岐阜城北-智弁学園
試合開始時間の変更はテストケースでもあるので結果はいずれ評価されると思います。
試合結果です。
8月7日(水)
▽1回戦
滋賀学園 300 010 042│10
有田工 001 300 002│ 6
(滋)脇本・高橋侠-杉本
(有)石永・田中-畑元
英 明 000 000 000│0
健大高崎 000 010 00X│1
(英)清家-橋本
(健)下重・石垣-箱山
智弁学園 000 000 102 33│9
岐阜城北 002 000 010 30│6
(延長11回タイブレ-ク)
(智)田近・浅井・田中-山崎
(岐)中本・亀山-細江
英明が選抜優勝校の健大高崎との対戦でここまで競り合うとは予想外でした。こういう展開になるのも高校野球だし、強豪が一方的に勝つのも高校野球です。初日の3試合は全て接戦の展開でした。
第3試合は延長タイブレークになったこともあって、試合終了時間は午後9時30分を回っていました。今大会の試合開始時間変更に関してはこれ以上言わないことにしたいのですが、批判されることを承知で言えば、カクテル光線の下での試合よりも「陽は舞い踊る」甲子園で試合を見たいという方も多いでしょう。気持ちと現実のギャップは埋めようのない深い溝です。今後もこの矛盾と戦いながら見届けたいと思います。
2日目も1回戦3試合が行われます。
第2日 8月8日(木)
▽1回戦
①08:00 大阪桐蔭-興南
②10:35 明豊-小松大谷
③17:00 京都国際-札幌日大
大阪桐蔭と興南の第1試合、かなり気になります。
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