のんびりかな打ち日記  ini's blog

NikonD7100やSonyRX100M3で撮影した画像と日々の出来事を“ かな入力 ”でのんびり綴るブログです。

夜のピクニック

2006-09-10 18:51:26 | 通勤快読
第2回本屋大賞を受賞した青春小説が文庫化されていたので読んでみました。例によって映画化もされるようです。
恩田陸さんの本は、はじめて読みました。
最初はなんでこれが本屋大賞?などと思いながら読んでましたが、やはり不思議な魅力はあります。

ストーリーは、ある高校の名物行事「歩行祭」。
一昼夜かけて80キロを全校生徒がただ歩くっていうもので、ストーリーのはじまりが歩行祭のはじまりで、終わりが歩行祭の終わりなので、結局この間だけの高校生男女数人の物語です。
別にその間に大きな事件があるわけでもない、ちょっとした青春の1コマではあるのですが、それが余計に多くの読者の高校時代と切なくオーバーラップするように計算されているのでしょうか。
物語を読みながらいっしょに歩いているような気にさせるところは上手い。

ただ著者も40代、本来、青春小説ってことで一番タイムリーな今どきの高校3年生あたりがこれを読んでどんな印象を受けるのか?ってのが興味あります。共感する比率はどれぐらいなんでしょう。
それよりも30も過ぎた世代がほろ苦く切なく感じることをメインに書いているのかも知れませんね。
映画化に寄せる著者のキャッチコピーが「誰でも映画を観ている間は18歳に戻れます」っていうのでもわかります。

次は、今日会社へ行く途中に(出勤簿上は休みですが ^_^;)本屋さんで文庫化された「猟犬探偵」を買いました。「セント・メリーのリボン」がなかなか良かった稲見一良さんの作品なのでこれも読むのが楽しみです。