今計画中のWebショッピングの打合せで若いアートディレクターと打合せをしました。
その打合せの時に、若いディレクターが、私に「モンスラという商品知っていますか?」と問いかけてきました。
彼は多分私が知らないと思って話したようですが、若いアートディレクターからの突拍子の無い質問に少なからず驚きました。
またまた昔話になってしまいますが、モンスラは私の入社当時の懐かしく、チョッと自慢したくなる思い出のある商品です。
モンスラとはモンペスラックスの略語ですが、そもそもモンペスラックスそのものが商品用語として通じていたのかはなはだ疑問です。
当時の婦人服屋(ツブシヤ)の現場の業界用語でした。
モンペとは、戦前から戦後にかけて絣など木綿の生地の和服と洋服の折衷の当時のミセスの普段穿きでした。
私がスーパー・イズミヤ(当時はGMSとは言っていなかった)の担当の時に年間10万本ほど販売した経験があります。
私のMD初仕事の商品でした。
ナイロンやポリエステルフィラメントのWジャージー(トリコット)でストレッチ性があり、ウエストゴム入リの今のスパッツのような商品です。(スパッツほどフィットしていませんでしたが)
スーパーが出店競争の時代で、上代780円~1,180円で常備特価商品として飛ぶように売れました。
秋冬はその商品で売上予算達成し、合繊メーカーからの販促金の出る時代で利益も超過達成というよき思い出があります。
ただ数年後の暖冬で10,000本ほど在庫を残した苦い思いでもあります。
当時は暖冬が原因と思っていましたが、ジーンズやその他のカジュアルパンツなどのカジュアル化に変化しつつある時代変化を若いMD(私が)見通せなく、胡座をかいていて、調子に乗っていたこと事が原因だったのでしょう。
モンスラはMDとして良い経験をした商品でした。
私に質問した若いディレクターは、そのモンスラが「巣鴨商店街」の売れ筋商品だと言う情報を私に報せたかったようです。
Webショッピングによるロングテールが注目されていますが、こんなところにもロングテールが有ったのかと懐かしさとと共に再発見をしました。
少し前にミセスの美脚パンツとして爆発的に売れたハイテンションニットも福井経編のポリエステルトリコットです。
服飾素材としてほとんど省みられなかったトリコット素材がハイテンションニットとして進化して再登場して、市場に圧倒的な支持を受けました。
繊研賞を受賞したようですが、同じ繊研の百貨店バイヤーズ賞的に言えば、「繊維素材部門のカムバック賞」といえるでしょう
ハイテンションニットの美脚パンツも現代版(進化版)モンスラといえるでしょう。
モンスラのように、マーケットを変えてロングテールで残っている商品もあれば、ハイテンションニットのように進化して、再登場(リメイク)するマーケティングもあることを再認識しました。
遮二無二怪獣のショートヘッド?(スモールヘッド)を狙うトレンドマーケティングと進化的にロングテールを目差すマーケティングとが並立しているように思えます。
先のBlogのジャニーズ事務所のヤングタレントのプロデュースの方法を再び思い返しました。
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