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伊勢丹、新ビジネスモデル構築に本腰

2009年07月06日 | アパレル放談

Blogのタイトルは今日の繊研新聞の一面見出しです。
 ”商品価値の向上へ”という見出しも大きく目に入ってきました。
記事の中で伊勢丹大西社長は、百貨店、の競争力の低下の要因として、ユニクロと百貨店との原価構成比率の違いを指摘していました。
「ユニクロは、上代に対する原価率を45%とし、百貨店は25%である」と指摘して、百貨店の原価率の低さを指摘しています。
また、「販売経費や在庫リスクをアパレル側にヘッジしてきたこと」が、原価率の低さの要因となっていると指摘しています。
この問題に対する今後の伊勢丹の方策として、「商品開発や販売に主体的に関与することで商品の価値と価格のバランスを改善することが“百貨店が生き残るには必要」と強調しています。
「素材メーカーとの協業推進と販売効率化」を伊勢丹の新ビジネスモデル構築と強調していました。
私は、“業界矛盾=百貨店の矛盾”として、百貨店の構造的なこの問題をBlogで警鐘してきました。
当時、多くの知人から「過激過ぎる、暴露的である」忠告されたことがありました。
ようやく、代表的な百貨店のトップから「業界矛盾」に対し言及したことは、時代の流れを感じます。
ただし、伊勢丹が目指す「新ビジネスモデル」を全面的に否定するものではありませんが、今回の伊勢丹の新ビジネスモデルに、私は少し違和感を感じます。
伊勢丹、三越、大丸、松坂屋、高島屋などの呉服系の老舗百貨店」の経営方針として、正しいことだとは思えません。
百貨店の存在価値・意義は時代が変われど、伝統的な老舗としての信頼、憧れという一面が重要と考えられないでしょうか。
今回の伊勢丹の「新ビジネスモデルは、単なる手段であり、顧客が老舗百貨店に求めていることといえないのではないでしょうか?
「百貨店の古典的・伝統的ビジネスモデル」に立ち返ることも重要と思えてなりません。
これについての私の「自論(暴論)を次回に投稿したいと思います。

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業界矛盾に投稿記事にご興味のある方は、カテゴリーランから『アパレル業界の矛盾』をお開きください。百貨店の矛盾や量販店,専門店、SPA、アパレルの構造的な問題点の発生要因についてBlog投稿しています。
お読みで無い方は是非御覧ください。