人とタイヤとキーパーコーティング!

タイヤ「安全」と車「キレイ」の領域で 岐阜で専門店展開 ありがたいことです!

「人の行く裏に道あり花の山」 スモールタイヤ商売と鮎釣り!

2014年12月21日 | タイヤビジネス
岐阜の長良川には 漁だけで生計を立てた職漁師がいました、
鮎漁やあまご・サツキマスの漁だけで一家が暮らしていけた時代があったのです。
今では四国の四万十川だけにそうした職漁師がおられて 
長良川ではもはや純粋な職漁師はおられないようです。

彼らが鮎漁をされていた頃 長良川も天然遡上の鮎で溢れていたようですが
上流域のスキー場開発や 下流域に長良川河口堰が作られた影響で
水質の悪化をまねき天然遡上が激減したのは周知の事実です。

その結果 放流事業が盛んになり
今では長良川で釣れる鮎の8割?は
放流魚となっているようです。

鮎の友つりという釣り方は なわばりを持つ鮎の習性を利用しておとり鮎を送り込み
縄張り鮎を挑発して おとり鮎の尻尾につけた針に引っ掛ける釣りかたです。
しかし最近では縄張りを持たずに群で行動する鮎が増えて 
釣り人からは「釣れなくなった」という嘆きが聞こえるようになりました。

鮎の世界は 縄張りを持つ攻撃的な性格を持つ鮎から
仲良く協調する群鮎の比率が高まる変化が起こっているようです。

縄張りに侵入したおとり鮎めがけて 
猛然とアタックしてくる野鮎の様子が 釣り竿を通して伝わってくると
次にくるのは針がかりした野鮎の逃げる猛烈な手ごたえです、
この感触が釣師の快感なのです。


縄張りから群鮎増加という変化は 冷水病の増加や鮎の小型化をもたらしていますが
その根底には放流過多があるのではないかと思います。

長良川河口堰→天然遡上の減少→漁協による放流過多→冷水病・鮎の小型化・群鮎→釣れない。


                                                    

なぜ群れたがるのかは鮎に聞いて見ないと解かりませんが 
人間の行動も多様性が失われ画一化しているようです。

雪の予報がでると慌ててタイヤ交換に走りこむ、 
その結果どこもかしこも長蛇の列ができて作業が済むまで待ち時間が長くなる。

何も当店だけの話ではありません。 
タイヤ屋もガソリンスタンドもカーディラーも
押しなべて混雑の時期はみんな同じなのです。
「短期間に交換が一気に集中してパタッと止まる。」


なぜなのでしょうか?

みんな同じ情報を頼りにしているからです。
ネットやスマホで雪マークならタイヤ交換行こうという回路になっているのです。
情報に頼りきっている現代人の行動パターンが浮かび上がってきます。
そこで裏読みして今いっても混雑しているだけだから 
間を空けて来週にしようという人たちが居なくなってきているのです。

家庭での主導権はママにありますから
ママがお隣の奥様がタイヤを替えてきた情報を得てパパに命令?します。 
パパはママがタイヤを替えてきてという依頼を断れません、
それも混雑に拍車を掛ける因に一つです。


そうです情報化社会とは 自ら考えることを放棄する社会となりつつあるのではないでしょうか。
情報に頼りきった依頼心が主導する行動パターンです。
それが画一的行動につながっていると感じます。

鮎の友つりでは 群鮎といってもある時間帯には猛烈に餌をはむゴールデンタイムがあります、
その時間を見極めれる人が釣果を伸ばします。
漫然としている人には見えない時合いを 
「ハミ時は釣り時」と呼びその時間に集中して
その時間が過ぎるとさっさと竿をしまいます。

郡上八幡界隈で朝の仕事前と 夕方の仕事帰りに鮎釣りをする人は
「朝バミと夕バミ」という鮎の食事時を捉えた効率の良い釣り方をする人たちです。


タイヤ商売を営む私たちは 
マーケットの特性を充分理解して対処しなければ
「豊作貧乏」ということに陥ります。
集中した時こそが最大の売り時となるのですから
取り付け作業に何らかの制限を入れなければ 
売れ逃がしで忙しいだけになるのです。

長良川から職漁師はいなくなりましたが
タイヤ小売業から最後のプロフェッショナルである
タイヤ屋のオヤジさんたちも絶滅危惧種となってきました、
個人商店としてのタイヤ屋さんが減少傾向に歯止めがかからず
量販店の出店のみが目立ちます。

情報化社会は 多様性を失わせ画一化と二極分化という社会を生み出しつつあります。
全国どこに行ってもオートバックスやイエローハットとばかりとはおかしな社会です。
地場のタイヤ屋さんが無くなるということは 自然界の多様性からみるとありえません
一旦は苦境を味わっても そこから這い上がる雑草のようなたくましさを持った人たちが
必ずでてきます、私もその一人としてまだまだがんばります。


ナンバーワンでなくオンリーワンこそ目指す所です。
多様性とはみんながオンリーワンを目指しことで実現し
画一化した行動パターンとは逆の道を行くことです。
「雪が降りそうだから 雪が積もった2~3日後の落ち着いてから
タイヤ交換にいく。」 
なんともカッコイイ生き方です。

鮎の世界も 人の世界も 群から飛び出す勇気と智恵を養いましょう!
コメント
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