のんきいきいき So(走) Happy! -櫻庭健一の日記-

いつも笑顔と感謝を忘れずに
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過去の少しの試練はそれで乗り越えたのだから

不遇の借りは実力で返す

2008年06月11日 22時44分32秒 | Weblog
>3月に終了したNHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」。4日に発売されたDVDボックスが1万7000セットを販売。朝ドラ77作のうちDVD化された13作中、2位の「おしん」(少女編)の9000セットを大幅に上回る新記録を樹立した。放送で関東地区の平均視聴率が15.9%のワースト1だったが、DVDで借りを返した。(MSN産経ニュースより)

ほら、言わんこっちゃない。
「ちりとてちん」視聴率最低というのがいかに根拠のあやふやなものであることか。
スピンオフ企画の続編が放送されることからもわかる通り、
「ちりとてちん」は支持されていたのだ。

朝の連ドラの視聴率。
この算出基準での視聴率はどんどん下がり続ける。
何かと経営体質等を批判されるNHK。
なにかにつけて揚げ足を取りたくなる気持ちはわからぬではないが、
フェアでない方法での「不評流し」は止めてもらいたい。

例を挙げましょう。

映画のビデオの売り上げが小さい。
だからこの映画は人気がない。
そう言えるのか。
時代の主流はビデオからDVDへと移っている。
たぶんシェアは逆転しているだろう。
昔と今のビデオの売り上げを同列で論じるのは間違っているでしょ。

あるいは他の分野で例を挙げましょうか。

プロ野球のピッチャー。
往年の名投手、金田正一は通算400勝した。
今のピッチャーは200勝するのもまれだ。
だから今のピッチャーはレベルが低い。
そんなバカな論法はないでしょ。

そんなもんですよ。
この視聴率最低という数字の虚構は。

「ちりとてちん」
私は好きでしたねぇ。
貫地谷しほりさんは名演だった。
渡瀬恒彦さん演じた徒然亭草々、徒然亭四兄弟も最高だった。
「登場人物の無責任、身勝手な言動が目に余る」
という批判の記事を目にしたこともありますが、
「人間の弱い部分を包み隠さずさらけ出した」
と私は逆の評価をしています。
だからどんな形であれ「ワーストワン」という評価は我慢ならない。

しつこいようですが改めて「正論」を述べておきます。
以下、改めて書くのが面倒なので手抜きで申し訳ありませんが、
過去の自分の文章をコピペします。

--------

この視聴率はNHK総合テレビ、午前8時15分からの放送のものだ。
「ちりとてちん」を観ていた人の何割がこの時間に観ていたのかってことなんです。
10割でないことは確か。
現在、朝の連続テレビ小説は1日に計5回放送されている。

朝7時30分 NHK BSハイビジョン
朝7時45分 NHK BS-2
朝8時15分 NHK 地上波総合
昼12時45分 NHK 地上波総合
夜19時30分 NHK BS-2

その昔BS放送がなかった時分は、
朝8時15分 NHK 地上波総合
昼12時45分 NHK 地上波総合
の2回放送だった。
この時期の比較なら基準が同じだからある程度信用に足りるわけだが、
これだけ放送が増えた今と地上波だけだった頃の数値の比較は、
全くと言っていいほど意味がない。
ましてや視聴率は生での視聴を前提にしている。
これだけ録画機器が発達した現在、
オンタイム視聴の数字を過去と比較するのもナンセンスだ。

あとはですね。
例えばですよ。
「まともな時間」に働いているサラリーマン。
朝8時15分からの放送を生で観る人。
どれだけいるって言うんですか。
生で観るとしても朝7時30分か夜19時30分の放送。
録画で観る人も多いでしょう。

この数字の比較に異を唱えるのは、
こういう数字のトリックよりもそうだけど、
周囲の評判・話題からして、
「ちりとてちん」
を観ていた人が、今までの朝の連ドラ最低とはどうしても思えないからなんです。
友人でも、ちりとてちん「は」観た。
って人、結構いますもの。

視聴率史上最低。
確かにセンセーショナルである。
しかしこの報道はフェアではない。
数字を比較するなら、同じ基準で算出されたものを。
それができないなら、算出基準の違いを明示する。
それが公正な報道を目指すべきメディアの責務と思うのは私だけでしょうか。